データサイエンス

土地利用計画とは何か

(政治主導は、土地利用計画を破壊してきました) 1)土地利用計画 将来の地域の人口は利便性によります。 新聞では、子育て支援政策に重点を置いた自治体の人口が増える、鉄道の駅がある自治体の人口が増えるといった記事が掲載されていますが、こうした記…

許認可行政と拡張された過疎問題

(許認可行政は拡張された過疎問題です) 1)官僚支配の構造 拡張された過疎問題の構造を考えます。 過疎問題は、過疎のエリアを政治資金の集金エリアと非集金エリアの2つにわけます。 そして、政治資金の集金エリアには、キャッシュバックをします。 拡張…

3つ山で考える

(分布を考えることがデザイン思考のスタートです) 1)平均値の弊害 拡張された過疎問題は、弱者を助ける論理になります。 これは、分布の中央、下側、上側の3箇所に代表値を設定して検討する3つ山の分布で言えば、弱者(下位の山)と強者(上位の山)の…

過疎問題の拡張

(拡張された過疎問題を説明します) 1)過疎問題の本質 地域格差是正のために、都市から地方に、税を使った公共事業を通じて所得移転することをぶちあげたのは、田中角栄氏の「日本列島改造論」でした。 ここには、都市(=強者)と地方(=弱者)の間に、…

第3の道

(保守と革新について整理します) 1)保守と革新 英米で見る政治の基本は、保守と革新です。 成長と分配の視点でみれば、成長優先が保守(リバタリアン)で、分配優先が、革新です。 マルクス的な視点で考えれば、革新の圧勝に思われますが、分配を優先し…

つくられた過疎問題

(過疎問題について考察します) 1)集団と個人 最初に、筆者の立場を明確にしておきます。 人権問題から、個人の貧困問題を解消することは、必要です。 また、国連のSDGsでも、誰も落ちこぼれを作らないことが目的とされています。 このSDGsの落ちこぼれと…

費用対効果分析の話

(経済発展をさせる方法を説明します) 1)要素分解と成分分離 科学の基本的な視点に要素分解があります。 グランドで、サッカーボールが転がっている場合、ボールには、キックの外力、芝生の摩擦、風の力が働きます。キックしない場合には、キックの外力は…

科学と法律

(実定法の限界を考えます) 1)ガリレオ裁判 ガリレオは、地動説を理由に有罪判決を受けました。 この裁判から、当時地動説を唱えるものはすべて異端とされたと考えられてきました。 現在では、ガリレオが神父たちよりもキリスト教の本質をよく理解し、科…

ゼロサムゲームの解法

(放置された課題に触れます) 1)トンネルの財源配分問題 「日本列島改造論」をぶちあげた田中角栄氏は、郷里・新潟の過疎の村にトンネルを作り、経済成長よりも配分を優先しました。 トンネルには、3つの財源配分問題があります。 第1は、既に述べたよう…

政治主導の経済効果

(政治主導の経済効果を考えます) 1)田中角栄氏の社会主義 かつて「日本列島改造論」をぶちあげた田中角栄は、郷里・新潟の過疎の60戸の村に12億円の費用をかけてトンネルを作り、猛烈な批判を浴びました。 「週刊現代」2016年10月29日号に掲載された、ジ…

効果的利他主義(EA)と効果的加速主義(e/acc)

(最近、流行の効果的利他主義とと効果的加速主義を説明します) 1)背景 Ian Bremmer(イアン・ブレマー)氏は、1月8日に発表した2024年の世界の「10大リスク」に、「AIのガバナンス欠如」をあげています。 国連はハイレベル諮問機関(ブレマー氏はそのメ…

推論の正しさ

(推論の正しさを無視した議論は不毛です) 1)探究の学習 文部科学省は、探究の学習を進めています。 その根拠は、海外での前例主義にあると思われます。 前例主義は、間違った推論です。 有名なシェフのレシピがあっても、筆者は、まともな料理が作れませ…

自動車検査差不正の科学

(自動車の検査不正防止には科学が必要です) 1)問題解決のアプローチ 問題解決のアプローチに疑問があります。 検査のエラーや検査の落第、検査不正は必ずあります。 検査不正が問題ではありません。 問題は、検査不正の発生確率が減少しないことです。 …

禁断の思考法

(何が、考えられるかに注目すれは、将来が見えます) 1)2種類の思考法 問題がある場合、問題を解決する方法を考えるのが、正攻法です。 これに対して、問題の解決は、脇において、相手の出方を考える方法が、禁断の思考法です。 ポーカーの思考法は、基本…

集団と個人

(人権の基本は、集団の責任にあります) 1)赤信号 1980年に、ツービート(ビートたけしとビートきよしのコンビ)は、漫才の中で「赤信号みんなで渡れば怖くない」という言葉を使い、流行語になりました。 この言葉自体は、漫才のネタなので、深い意味はあ…

ユーラシア・グループの2024年10大リスク

1)2024年10大リスク 2024年10大リスクは、色々なファーム(コンサルタント会社)が発表しています。 例えば、151カ国 約364,000人のファームの集合体であるPwCのグローバルネットワークは、「2024年地政学リスク展望」を公開しています。 https://www.pwc.…

問題の所在

(問題の所在を考えます) 1)テーマ もう、すっかり忘れられていますが、「新しい資本主義」という単語がありました。 次のように書かれています。 < 新しい資本主義の実現に向けて 成長も分配も実現する「新しい資本主義」の実現に向け、あらゆる政策を…

マイナンバーカードと自然法

(マイナンバーカードを理解するには、数学が必須です) 1)自然法 自然法では、住民が、自然状態に対して、良識を働かせて、人権を尊重した法律を作るという想定になっています。 自然法の根拠が弱いと批判される原因には、「良識を働かせて、人権を尊重し…

デザイン思考

(デザイン思考と前例主義の違いを説明します。) 1)デザイン思考 デザイン思考は、少数の原理をつかって、設計図をつくります。 過去の事例は少ししか、参考にしません。 デザイン思考の典型は、中華料理のメニューに見ることができます。 中華料理のメニ…

科学の正しさについての誤解

(科学の正しさについて考えます) 1)わかることは重要ではない 学習をしていて、わかったと感じることは、学習を進める動機になります。 この場合、「わかることは重要」です。 科学の正しさについても、例えば、この小文を読むなどして、学習すれば、今…

フット投票の拡張(1/24)

(フット投票概念の拡張を考えます) 1)フット投票 英語版のウィキペディアは、フット投票を次のように説明しています。 < フット投票(Foot voting)とは、活動、グループ、またはプロセスに自発的に参加したり、参加を辞退したりすることによって、自分…

正義の女神

(ミームを考えると、正義の女神が必要になります) 1)人権宣言 民主主義の基本は、人権宣言です。 アメリカの独立宣言(1776年7月4日)は、以下のように言います。 < われわれは、以下の事実を自明のことと信じる。すなわち、すべての人間は生まれながら…

本音と建前

(継続性の誤りを考えます) 1)表と裏 英語版ウィキペディアには「(本音と建前)の区別は戦後になってから行われ始めました」 と書かれています。 この説明の出典は、Doi, T. (1986). The anatomy of self: The individual versus society (M. A. Harbiso…

脇田晴子氏のミーム

(ミームを理解すると問題の所在がわかります) 1)文化の国 脇田晴子氏は、日本には、天皇制を中心とした文化の社会システム(文化の国)と武力あるいは経済を中心とした実体経済の社会システムがあると考えました。 奈良と平安時代には、天皇制を中心とし…

日本の中世

(日本には、中世が蔓延していて、科学がありません) 1)中世の終わり 近代の学問は、マキャヴェッリに始まります。 まずは、マキャヴェッリを復習します。 脇田晴子氏と水林章氏は、日本人は、中世の文化的思考から抜け出せていないといいます。 この指摘…

脇田晴子氏の悪の帝国(1/19改訂版)

(悪の帝国を通して世界を見れば、何が起こっているかを簡単に理解できます) 1)悪の帝国と心の領域 筆者の悪の帝国の世界観のアイデアは、脇田晴子氏の文化観と水林章氏の法度制度論をヒントにしています。 脇田晴子氏の歴史観では、天皇制を中心とした文…

脇田晴子氏の悪の帝国

(悪の帝国を通して世界を見れば、何が起こっているかを簡単に理解できます) 1)悪の帝国と心の領域 筆者の悪の帝国の世界観のアイデアは、脇田晴子氏の文化観と水林章氏の法度制度論をヒントにしています。 脇田晴子氏の歴史観では、天皇制を中心とした文…

悪の帝国の世界観

1)悪の帝国 ウィキペディア(英語版)は、「悪の帝国」を次のように説明しています。 < 悪の帝国(Evil empire)とは、物語の主な敵対 者が、世界を支配したり、特定のグループを征服したりすることを目的とした、通常は邪悪な皇帝または皇后によって統治さ…

多様性とクリティカルシンキング

(見落されがちなクリティカルシンキングは重要です。) 1)多様性 筆者は、多様性とディベートに、価値を感じませんが、どうして、多様性とディベートが必要な根拠を小宮信夫氏が説明していますので、ここから、多様性の検討を始めます。 小宮信夫氏は、多様…

社会的リバースエンジニアリング

(帰納法の致命的な欠陥を説明します) 1)帰納法 帰納法は、データを集めて、そのデータの中から、法則(仮説)を探す手法です。 帰納法を自分の体験に当てはめれば、それは経験主義になります。 「自分の経験では」と口を開く人は、経験主義です。 経験主…