理系の経済学(13)ミームの読み方

(ミームを例に、人文科学の限界を説明します) 1)過去と未来 過去に起こったことが未来にも起こることは保証されていません。 ニュートン力学に始まる物理学は、20世紀の大きな成功を納めました。 アカデミー賞を受賞した映画「オッペンハイマー」の主人公…

レンズを巡る旅;中華ガウスレンズの色収差

ガウスレンズ(ダブルガウスレンズ)は、高屈折レンズや非球面レンズを使わないため製造が容易で、かつ、レンズの中心部においては、高画質が期待できるので、標準レンズとして、フィルム時代から、広く使われてきました。 ガウスレンズの色収差は大きいです…

理系の経済学(12)ゴジラ-1.0

1)特攻問題の背景 「ゴジラ-1.0」を見ました。 ネタばれになるので、詳細には、書きませんが、「ゴジラ-1.0」は、ゴジラと特攻問題を絡めて組み立ててあります。 生物は、基本的には、自分の生存を優先する行動をとりますが、場合によっては、自分の生息よ…

レンズを巡る旅:中華レンズ

中国製のレンズを中華レンズといいます。 変化が速いので評価は難しいです。 韓国のSAMYANG(サムヤン)は10年で、日本製のレンズに追いつきました。 中華レンズの変化の速度をみれば、5年で、日本製のレンズに追いつきそうです。 評価をしても2年くらいで、…

高崎自然の森の河津桜~つくば市とその周辺の風景写真案内(1246)

HPにはのっていませんが、高崎自然の森にも、河津桜がありました。 写真1 高崎自然の森の河津桜 写真2 高崎自然の森の河津桜 写真3 高崎自然の森の河津桜とメジロ 写真4 高崎自然の森の河津桜 写真5 高崎自然の森の河津桜

理系の経済学(11)デザイン思考と責任

(責任の評価には、デザイン思考が不可欠です) 1)責任とは何か 政治の意思決定過程は、目に見えません。 教育を含む政治過程では、結果が判明するまで、数十年かかることもあります。 そうなると、因果モデルは複雑になり、失敗の判定や、原因(失敗を作っ…

理系の経済学(10)政策の評価

(政策の評価をエビデンスに求めます) 1)過疎問題の経済学 過疎問題、弱者救済は、経済成長を阻害します。 これは、投入する税金の利用効率が低いためです。 文化的な最低限の生活を保証するためには、分配の原資である経済成長を優先します。税金の投入…

理系の経済学(9)漬物とDX

(DXが進まない原因はデザイン思考の欠如にあります) 1)政策決定の分析の方法 DXを進めるためには、科学に基づく政策決定(ブリーフの固定化)を進める必要があります。DXの内容は目に見えないので、実際に、科学に基づく政策決定が行なわれているかを検…

理系の経済学(8)経済学の課題

(経済学で解くべき課題を考えます) 1)労働市場の課題 2024年3月5日の予備選挙で、トランプ前大統領は、15州中14州でトップをとり圧勝しました。トランプ前大統領の岩盤支持層は、白人男性の非大卒であると言われています。 経済学の市場原理の仮定は、実…

雪の日の梅園公園~つくば市とその周辺の風景写真案内(1245)

雪の日の梅園公園の写真です。 写真1 雪の日の梅園公園 写真2 雪の日の梅園公園 写真3 雪の日の梅園公園 写真4 雪の日の梅園公園 写真5 雪の日の梅園公園

理系の経済学(7)中世化の課題

(日本の中世化を考えます) 1)2つの勢力 前回の検討を要約すると次になります。 世界では、資本主義や民主主義といった、いわゆる近代的システムがうまく機能しなくなって、中世化の進展が見られる。 日本では、世界に先んじて中世化が進んでいるため社…

理系の経済学(6)日本型資本主義の限界

(日本型資本主義の問題点を考えます) 1)資本主義の限界 加谷 珪一氏は、最近の資本主義の限界説について、次のように解説しています。(筆者要約) < 資本主義や民主主義といった、いわゆる近代的システムがうまく機能しなくなっていると懸念する声をよく…

筑波山の河津桜~つくば市とその周辺の風景写真案内(1244)

つくばふれあいの里は、つくば市内で、河津桜が一番多くある場所のひとつです。 本数にして20数本と言われています。 今のところ、木がまだ小さいので、今一つではあります。 写真1 河津桜 写真2 河津桜 写真3 河津桜

理系の経済学(5)2つの経済学

(2つの経済学の可能性を考えます) 1)経済学の課題 経済学が解決すべき課題は、貧困の解消です。 このために、経済成長を最大化する方法を研究してきました。 コブ=ダグラス型関数は、よく使われる生産関数のひとつです。 コブ=ダグラス型関数は次の形を…

理系の経済学(4)デザイン思考の能力

(デザイン思考の能力を考えます) 1)経済学の基本 経済学の基本は、市場原理と経済合理性を仮定します。 経済的合理性とは、人間が利益を最大化する行動をとることを意味しています。 これは、次の2点に分解できます。 第1に、利益の評価ができることです…

理系の経済学(3)グライダーとロケット

(帰納法とデザイン思考を考えます) 1)経済合理性の前提 経済学では、経済合理性を仮定します。 実際のデータには、放蕩息子の経営者も含まれています。 したがって、帰納法では、経済合理性の仮定は導かれません。 2)グライダー リリエンタールは、空…

理系の経済学(2)本音と建前

(経済学は本音を問題にします) 1)2つの前提 前回、説明しましたように、経済学では、市場原理と経済的に合理的な人間の2つの前提をおきます。 経済的に合理的な人間とは、人間の行動は利益を最大化するように選択されるということです。 2)政治倫理…

理系の経済学(1)連続方程式と運動方程式

(連続方程式と運動方程式を説明します) 1)微分方程式の世界 物理学も、経済学も、微分方程式で記述される世界です。 これから、経済学を物理学の視点で整理することが可能です。 地球温暖化のシミュレーションでは、微分方程式を数値的に解きます。 基礎…

プレイステーションとNVIDIA

(半導体ビジネスについて考えます) 1)半導体の話 ソニーグループ傘下で、家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」を手がけるソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は2024年2月27日、世界で約900人の人員を削減すると発表しました。 米…

政治倫理審査会をめぐって

政治倫理審査会が開かれました。 衆議院の説明は以下です。 < 政治倫理審査会は、政治倫理の確立のため、議員が「行為規範」その他の法令の規定に著しく違反し、政治的道義的に責任があると認めるかどうかについて審査し、適当な勧告を行う機関です。 本審…

特攻問題の研究(5)フィードフォワードシステム

(フィードフォワードシステムの恐怖について説明します) 1)市場原理の基本 生産性をあげる方法は市場原理しかありません。 これが、前世紀に社会主義国家が破綻した原因です。 生産性をあげるためには、適切な資源配分が必要です。 この資源配分について、…

特攻問題の研究(4)政策と人事

(政権交代の条件を考えます) 1)アメリカのシンクタンク アメリカにおいてシンクタンクは政府高官の供給源の一つであり、特に新政権が発足す る時には、数多くのシンクタンク関係者が政府高官に任命されます。レーガン政権やブッシュ政権では、多数の保守…

特攻問題の研究(3)パーティ券と人権

(パーティ券問題の本質は人権問題です) 1)財産権の課題 野口 悠紀雄氏は、パーティ券問題について、次のように書いています。(筆者の一部抽出) < 自民党裏金問題は、納税義務において、政治家が一般国民と別扱いされていることを明らかにした。国民の…

特攻問題の研究(2)現象とプロセス

(現象とプロセスの違いを説明します) 1)特攻問題はプロセス問題です 特攻が問題になる、あるいは、注目をあつめる理由は、特攻が自死を含むという点にあります。 この自死は、観察可能な現象です。 しかし、特攻の再発を防ぐためには、特攻を生み出した…

リベラルアーツは、有害である

(科学の方法について述べます) 1)リベラルアーツの効能 リベラルアーツが有益であるという意見が巷にあふれています。 書店に行けば、哲学や教養の本が平棚に置かれています。 数学の本やプログラミングの本は、専門書のコーナーに行けばありますが、入…

ノーベル平和賞のジレンマ

(2024年のノーベル平和賞を予測します) 1)ナワリヌイ氏の死 ナワリヌイ氏が、2月16日、刑務所で不審な死を遂げました。47歳でした。 2)ノーベル平和賞の手続き 在ノルウェー日本国大使館による、以下の手続きがあります。 前年の 9 月末: 各国に、来…

民主党の遺産

(民主党政権はどこで躓いたかを考えます) 1)議員立法の課題 選挙によって、多数派政党が入れ替わらない限り、政治資金規正法が、まともに、改正されることは困難です。 しかし、選挙によって、多数派政党が入れ替わっても、多数派政党が、悪法の改正プロ…

悪法もまた法なり

(法律改正のプロセスを考えます) 1)悪法 「悪法もまた法なり」は、プラトンの著書「ソクラテスの弁明」にあるソクラテスの発言と伝えられる言葉で、世に存在する法律は、それが例え悪い法律であっても法律は法律であるため、それが廃止されない限りは守…

憲法と人権の話

(憲法を守っていない、人権を無視した法律があります) 1)パーティ券問題の出所 パーティ券問題は、違法ではないという扱いになっています。 これは、個別法に対して違法でないことをいっているだけで、個別法が新憲法の人権を守っていることを保証するも…

三権分立の話

(三権分立の欠陥について述べます) 1)パーティ券の脱税問題 パーティ券のキャッシュバックは、政治資金ではないと考えられます。 これについては、国税庁の捜査を期待する人もいるようですが、国税庁が、捜査をする可能性は低いと考えます。 その根拠は…