レンズを巡る旅;パンケーキレンズ

1)MFTのパンケーキレンズ

 

CANONは、パンケーキレンズの定義を厚さが30mm未満にしています。

 

この定義に当てはまるMFTのレンズは、以下です。

 

L1)OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8 2009/7/3

 

L2)LUMIX G 14mm/F2.5(I型、II型)2010/9/21

L3)LUMIX G 20mm/F1.7(I型、II型)2009/9/ 2

 

L4)LUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH 2013/10/17

 

L5) TTArtisan 25mm f2.0 2022/09/02

 

L5は、1万円以下のレンズですが、パンケーキではありませんが、2.7万円で、LUMIX G 25mm/F1.7が買えますので、あえて選択する理由はないと思います。

 

MFTは、センサーサイズが小さいので、小型軽量のシステムが組めますが、カメラメーカーのパンケーキレンズは、L1)からL4)の4本です。

 

L4)は、ズームレンズで、絞りリングはありませんが、距離リングもありません。オートフォーカスで、焦点がよく合わなければ、諦めることになります。

 

焦点があった場合の写りには、大きな問題はありません。

 

距離リングのないレンズは、他にはないと思います。

 

L4)は、特殊なレンズで、好き嫌いが分れると思います。

 

単焦点パンケーキレンズは、L1)、L2)、L3)の3本です。

 

一番新いLUMIX G 14mm/F2.5(I型、II型)も、2010年9月21日の発売で、14年経っています。

 

L1)、L2)は、既に製造中止です。

 

つめり、MFTの単焦点パンケーキレンズは、L3)だけになります。

 

OMDSは、2018年 1月26日 発売 M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO Ø68.2×87mm(16万円)を発売しています。

 

MFTの最近のレンズは、高価、大型。高性能になっています。

 

高価、大型。高性能でよければ、フルサイズセンサーのカメラを使います。

 

MFTの高価、大型。高性能レンズは売れないはずです。

 

「開発経費を回収できない=>価格をあげる=>売れない」の悪循環になっていると考えます。

 

MFTは、パンケーキレンズを放棄して、改良していません。

 

メーカーは、L3)のレンズでも性能が十分なので、改良の余地が少ないと考えているのかも知れません。

 

2)富士フィルムとキャノンのパンケーキレンズ

 

富士フィルムとキャノンは、最近でも、パンケーキレンズを出しています。

 

富士フィルムパンケーキレンズは、F1)とF2)ですが、F1)は、30㎜基準ではパンケーキになりません。

キャノンは、APS-CのEF-Mマウント用に、C2)を販売していましたが、既に、製造中止になっています。

 

RFマウント用に、C1)を出しました。これは、フルサイズセンサー対応なので、APS-C富士フィルムパンケーキレンズと比べて、サイズと価格で圧倒しています。

 

キャノンは、伝統的に、2種類の入門用レンズを準備しています。

 

第1は、50mmF1.8のダブルガウスレンズです。

 

第2は、パンケーキレンズで、EF28㎜F2.8、EFS24㎜F2.8、EF-M22㎜F2.0、RF28㎜F2.8の系列です。

 

基本は、フルサイズセンサー用のEF28㎜F2.8で、このレンズは、パンケーキサイズにおさめること、解像度を優先した設計にすることです。

 

RF28mmF2.8は、パンケーキレンズの伝統にのっています。

 

キャノンは、安価なレンズの種類を制限しています。

 

その結果、安価なレンズの想定販売本数を大きくとることができ、レンズの価格を抑えることができます。

 

キャノンは、EF-Mマウントを廃止して、RFマウントに切り替えました。

 

マウントの互換性を放棄する販売戦略は、フイルム時代からのキャノンが採用しています。

 

この戦略をとれば、新しいレンズは、中古レンズと市場で競合しなくなります。

 

その結果、想定販売本数を大きくとることができ、価格設定をひくく抑えることができます。

 

今後は、中華レンズのように、メンテナスなしの売り切りモデルで、価格を抑える戦略が主流になる可能性もあります。

 

レンズの価格低下が急速に進む場合には、白物家電のような、このモデルが有効です。

 

F1)XF18mmF2 R 2012/2/18 ø64.5mm × 33.7mm(9万円)

 

F2)XF27mmF2.8 R WR 2021/3/11 Ø62mm x 23mm(6.5万円)

 

C1) RF28mm F2.8 STM 2023/7/ 7 φ69.2mm×24.7mm(4.5万円)

 

C2) EF-M22mm F2 STM 2012/9/29 φ60.9×23.7mm(2.5万円)

 

3)ニコンSONYパンケーキレンズ

 

ニコンパンケーキレンズは次の4本ですが、N2)以外は、30㎜を越えています。

 

N1)NIKKOR Z 40mm f/2  2021/10/ 1  φ71.5mm×45.5mm (3.2万円)

N2)NIKKOR Z 26mm f/2.8 2023/3/3   φ70 mm×23.5 mm(6.5万円)

N3)NIKKOR Z 28mm f/2.8  2021/12/10 φ70mm×43mm (3.1万円)

N4)NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 2023/6/23  φ70mm×40mm(3.5万円)

 

SONYパンケーキレンズは、S2)の1本です。スペックの似た、S1)とS3)を並べています。

 

 


S1)E16mm F2.8 SEL16F28 2010/6/24 φ62.0mm x 22.5mm APS-C(2.5万円)

S2)E 20mm F2.8 SEL20F28 2013/3/8 φ62.6mm x 20.4mm (3.3万円)

S3)FE 24mm F2.8 G SEL24F28G 2021/4./23 68mm x 45mm(8,2万円)

 

4)マウントの未来

 

E 20mm F2.8 SEL20F28は、性能が低く、競合していません。

 

 RF28mm F2.8 STM はゲームチャンジャ―です。

 

XF27mmF2.8 R WRは、 RF28mm F2.8 STMとほぼ同じスペックです。

 

しかし、XF27mmF2.8は、フルサイズセンサーに対応していない上に、価格の高いので、選択肢から外れます。

 

NIKKOR Z 26mm f/2.8は、価格で負けています。

 

MFTは、パンケーキレンズを更新できていません。

 

古いパンケーキレンズは、製造中止になっています。

 

MFTの小型レンズは、F値が若干明るい点を除けば、ズームレンズに勝てません。

 

これが、小型の単焦点レンズの販売の障害になっています。

 

ミラーレスであれば、40㎜の厚さにレンズを押さえることは容易で、フルサイズのF2.8、クロップセンサーのF1.8の競合レンズが出てきています。

 

40㎜までをパンケーキレンズと呼ぶのであれば、MFTには、パンケーキレンズがたくさんあります。

 

しかし、ここ2、3年で、RFマウントとZマウントのパンケーキレンズの種類が増えています。

 

SONYは、Eマウント規格を公開しています。

 

3年前であれば、Eマウントが有利だったのですが、2024年現在では、RFマウントとZマウントの一部が公開されている可能性もあり、先が見えなくなっています。

 

今まで、 SONYは、RF28mm F2.8 STMのような低価格・小型・高性能なレンズは開発していません。

 

SONYは高価帯のレンズを中心に開発をすすめ、低価格帯のレンズがサイドパーティにまかせています。

 

5)単焦点レンズの未来

 

レンズの性能が良くなっています。

 

レンズの枚数を増やせば、光学特性を改善することは可能です。

 

以前は、レンズの枚数を増やすのは、ズームレンズの必要悪で、単焦点レンズは、レンズの枚数を減らして、抜けの良い写りを目指していました。

 

つまり、単焦点レンズの写りは、価格に関係なく、ズームレンズよりよいという判断ができました。典型はダブルガウスレンズです。

 

しかし、単焦点レンズでも、レンズの枚数を増やせば、光学特性を改善する設計が増えています。

 

この場合、ボケは、非球面レンズの影響で歪みますが、ボケもレンズを追加して、補正しています。

 

当然、パンケーキレンズは少なくなります。

 

最近では、こうした写真ばかり見ているので、目が慣れています。

 

OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8 は、ダブルガウス非球面レンズを1枚追加して、画角の広いダブルガウスを実現しています。

 

製造中止になったパンケーキレンズです。

 

このレンズは、どこまで絞っても、きついラインはでません。

 

ソフトフォーカスではありませんが、尖ったラインは出ません。

 

非常にノスタルジックな写真が撮影できますが、使いこなしは難しいです。

 

2024年現在では、個性的なレンズを探すのであれば、中華レンズになります。

 

 

 

写真1 OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8