焼きいもの焼き方の研究

焼きいもの焼き方の研究

いつもとちょっと違った話題ですが、今日は料理法についての実験結果です。

オーブンの効能

筆者はテレビは見ませんので、テレビがどうなっているかは皆目わかりませんので、その点をまずお断りします。料理番組は、you tubeで、ゴードン・ラムゼイさんの番組など、もっぱら、イギリスのシェフの番組を時々みます。ちなみに、ラムゼイさんは、2019年世界でもっとも稼いだセレブリティのランキングで35位 約70億ですので、個人としては、世界のシェフで一番稼いでいると思います。

ラムゼイさんに限りませんが、欧米の料理番組では、料理は、最後はオーブンに入れて出来上がるのを待つというパターンが頻出します。オーブンのない台所は考えられません。ちなみに、アメリカの家庭でオーブンの大きさを決める要因は七面鳥のサイズのようです。オーブンのない台所はありえませんので、あとは希望するサイズ七面鳥に合わせて、オーブンのサイズを決めるようです。

日本では、オーブンのない家庭も多く、料理の本で、「フライパンでできる」などとうたっているものもあります。日本では、ガスオーブンを入れている家庭は少なく、おそらくは、電子レンジ併設のオーブンレンジが普及している状況と思われます。オーブンレンジは古くからあるのですが、併設の電気オーブンの性能は目も当てられないレベルである時代が長く続きました。数年前から、オーブントースターに毛が生えたようなサイズのコンベックスオーブンが売れるようになりまた。筆者も1万円以下のものを2種類使ったことがあります。これは、サイズが小さいことを除けば、オーブンの性能自体は、非常に優れていて、オーブンレンジを超えている場合も多いと感じました。これに押されて、最近のオーブンレンジのオーブンの性能も昔とは比較にならないほど向上しました。特に、多点センサーを使って温度調整を行っている機種は、古い機種とは雲泥の差があります。

オーブンの優れている点は、温度調整ができる点です。低温調理器を除けば、温度指定ができる調理機器は、オーブンだけだと思います。温度と時間を指定すれば、あとは、ほおっておけば、失敗なく料理が出来上がります。フライパンや鍋のように、火のそばについている必要はありません。楽をして、簡単においしい料理ができるのです。圧力なべも、無水鍋も買ってもっていますが、一度、オーブンを使うと、面倒で使う気がしません。

焼きいもの焼き方の基礎知識

今回の話題は焼き芋の焼き方です。焼き芋を最短時間で作る方法は、電子レンジで温める方法です。しかし、これは、まったく、美味しくない出来栄えになります。

 

焼き芋を美味しくする要素は次の2点です。

  • 水分管理をして、乾きすぎないが、水分過多でもない状態にする。

  • 加熱温度と加熱時間のバランスをとる。

     

2番目のポイントについては、次のHPが参考になります。

「焼き芋を甘くするために知るべき4つのこと」

https://nick-theory.com/4sweetpotato/

ただし、これを見ても、結局適切な温度と時間の組み合わせは示されていません。

今までの筆者の知見は以下です。

  • 電子レンジの場合には、温度が上がりすぎないように出力を弱くして、加熱時間を長くする。確かに、600Wよりは、250Wで30分くらい加熱した方が美味しいです。

  • コンベックスオーブン アイリスオオヤマ FVC-D15A 250度60分

  • コンベックスオーブン 日立HMO-F100 44分 温度不明(推定250度)

  • オーブンレンジ パナソニック NE-BS1500 300度 40から60分

この中で、ベストは焼き芋専用モードのある日立のコンベックスオーブンでした。現在使っている機種はパナソニックのオーブンレンジですが、上の指定方法ではイモが焦げてしまい220度45分で使用しています。

つぼ焼き芋にならう

最近、銀座につぼ焼き芋のお店があり、はやっていることを知りました。加熱時間は2時間(HPで確認したら90から120分)という話があり、今までの加熱の上限は60分でしたので、60分を超える加熱にも効果があるのなら、試してみようということになりました。

つぼ焼きの温度と継続時間がわかれば、オーブンでも同じ加熱は可能なはずです。つぼ焼きでは、センサーがありませんので、温度むらが発生するはずで、出来栄えにばらつきが発生します。オーブンでは、センサーにより温度制御がありますので、はるかに、ばらつきの小さな調理が可能なはずです。

問題は、加熱温度ですが、オーブンレジのオーブンのデフォルトの加熱が170度でしたので、170度で試してみました。機材は、パナソニックです。

焼き芋の比較写真を示します。

上に見える4切れが220度45分です。その下が170度120分です。上の焼き芋も十分美味しいのですが、下は断面をみると組織が崩れてねっちりした状態になっていて、更に、甘いです。組織が崩れて身はトロリとしています。

2種類の芋は、同じ袋で買ってきたもので、水分状態などは、ほぼ同じと思われます。

170度た適切かは更に検討が必要ですが、今までの加熱条件の加熱時間60分を120分にする効果はあります。

なお、2種類の加熱方法とも、よく洗った芋をオーブントレイの上にそのまま置いています。芋の皮が水分調整をして、皮と身の間に隙間ができます。

 

 

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実験結果