茨城県の「魅力度最下位の過ごし方」の魅力のなさ

読売新聞の記事が、まとまっているので、引用します。


 民間調査会社「ブランド総合研究所」(東京)は9日夜、今年の都道府県魅力度ランキングを発表した。昨年42位だった茨城県は、2年ぶりに最下位の47位に転落した。最下位は発表開始の2009年以降、12年、20年を除き11回目。再び最下位となった要因について、同研究所は、コロナ禍でのオンライン化の進展で、本県の「デジタル県」の強みが薄まったことなどを要因に挙げる。


2020年の42位に気をよくして、茨城県は、1年前から、著名人を起用したユニークな動画などで観光資源や体験スポットの発掘や発信を強化します。

その結果を、「魅力度最下位の過ごし方」としてまとめて、2021/10/08に発行しています。PDF版はWEBでも入手できます。

「魅力度最下位の過ごし方」には、次のように、内容紹介が書かれています。


茨城県(以降:本県)は、株式会社ブランド総合研究所が実施している「都道府県魅力度ランキング」の調査結果において、2013年から7年連続で47位(最下位)でしたが、昨年2020年に42位に浮上し、大きな話題となりました。 この時、本県のそれまで取り組んできた県の魅力の情報発信について、メディアの取材や県民の方々から多数の問い合わせをいただきました。 そのことをきっかけに、本県のこれまでの魅力発信の取り組みを紹介する「魅力度最下位の過ごし方(以降:本誌)」を発行することを決めました。


「魅力度最下位の過ごし方」を、みましたが、はっきいって、勘違いだと思います。

基本的なスタンスは、茨城県には、魅力があるが、問題は伝え方だけという印象です。

しかし、問題は、伝え方ではないと思います。

人気のある観光地は、住民が美意識を共通してもって、景観を整備しています。

残念ながら、日本の景観は、ヨーロッパの景観に比べると、悲惨です。トスカナなどに匹敵する景観はありません。京都も、町屋が保存されないなど問題が多いです。

茨城県にも、日本有数の観光施設はあります。

つくば霞ヶ浦りんりんロードは、日本有数の自転車道路です。しかし、桜等の並木の整備はグレーゾーンです。

筑波山も、せめてケーブルカーのある筑波山神社辺りまで、登れればと思いますが、ルートはありません。

偕楽園公園は、世界有数の都市公園ですが、自転車道路はありません。広すぎて、徒歩では回れません。

こうした施設を改善していけば、人気度は、自ずとあがると思います。

つくばりんりんロード桜並木発祥の地~つくば市とその周辺の風景写真案内(540) 2021/09/26

つくばりんりんロード筑波休憩所~つくば市とその周辺の風景写真案内(539) 2021/09/25

偕楽園公園(水戸市)~つくば市とその周辺の風景写真案内(337) 2021/03/06

読売新聞には、市町村の人気度も書かれています。


 市町村別では、県内で最も魅力度が高かったのが、つくば市(22・3点)の121位。「IT・先端技術のまち」と「学術・芸術のまち」のイメージがいずれも全国2位だった。仮に茨城県の魅力度がつくば市と同じ得点とすると、順位は47都道府県中24位となる。県内では、前年より順位が上がっている市町が多く、水戸市は今年169位で、前年は201位だった。


しかし、つくば市も、問題は多いです。研究学園地区の外にでると公園に駐車場がほとんどありません。

つくば市の景観は、開発時期によって異なっていて、全く統一性がありません。歩道のデザインのバラツキは目を覆いたくなるレベルです。

水戸市は、169位と昨年よりはあがっていますが、偕楽園公園が上手に整備されれば、50位以内は狙えると思います。ただし、景観の統一性、駐車場、アクセスの改善が必要です。

このブログでは、軽井沢の景観の例をあげています。タリアセンは、湖の周りに古い建築を集めています。

茨城県の場合、古民家は、ひたちなか海浜公園、古河公方公園、 常陸風土記の丘に移設されています。ただし、アクセスが良いとはいえません。一方、偕楽園公園では、移設した古民家は見ていません。見落としかもしれませんが、目立っていません。偕楽園本園の梅は、ネームバリューはありますが、実際には老木が多く、花付きはよくありません。木を植え替えるか、本園以外の梅林の整備にウェイトをおくべきです。つまり、偕楽園公園には、改善の余地が、まだ、多くあります。

要点は、情報発信ではなく、魅力のある街づくりではないでしょうか。その点で、「魅力度最下位の過ごし方」には、賛成しかねます。

 

鷲穴用水(タリアセン)(長野県軽井沢町)~つくば市とその周辺の風景写真案内(492) 2021/08/09

明治四十四年館(2)(タリアセン)(長野県軽井沢町)~つくば市とその周辺の風景写真案内(491) 20201/08/8

明治四十四年館(1)(タリアセン)(長野県軽井沢町)~つくば市とその周辺の風景写真案内(490) 2021/08/07

ローズガーデン(タリアセン)(長野県軽井沢町)~つくば市とその周辺の風景写真案内(489) 2021/08/06

睡鳩荘(2)(長野県軽井沢町)~つくば市とその周辺の風景写真案内(488) 2021/08/05

常陸風土記の丘のサクラ(石岡市)~つくば市とその周辺の風景写真案内(368) 2021/04/06

夏の家(長野県軽井沢町)~つくば市とその周辺の風景写真案内(284) 2021/01/12

睡鳩荘(長野県軽井沢町)~つくば市とその周辺の風景写真案内(283) 2021/01/11

軽井沢タリアセン(長野県軽井沢町)~つくば市とその周辺の風景写真案内(282) 2021/01/10

ひたちなか海浜公園(ひたちなか市)~つくば市とその周辺の風景写真案内(218) 202/11/06

民家園(古河公方公園)~つくば市とその周辺の風景写真案内(118) 2020/07/29

古河公方公園~つくば市とその周辺の風景写真案内(117) 2020/07/28

 

  • 茨城県、再び最下位 都道府県魅力度ランキング 2021/10/10

https://news.yahoo.co.jp/articles/fb89dc82f89302eff9e1afe501ec2754eee9935d

https://www.pref.ibaraki.jp/eigyo/proteam/sugoshikata20211004.html

 

前の記事

日本の政治は、エビデンスに基づいているのか? 2021/10/10

次の記事

2035年に、協調運転で、信号機が無くなり、交通事故は激減する 2021/10/12