カラーキャリブレーションの不調(2)

前回のカラーキャリブレーションの不調(1)では、次の2点が課題でした。

1)カラーキャリブレーションの白が、カメラのホワイトバランスの白より、色がつくことがある。

2)カメラのホワイトバランスの色温度と、カラーキャリブレーション色温度を一致させても、色が一致しない。

今までの経験で、1)が、気になるほど大きくずれることは稀です。つまり、通常は、darktableでは、WBをスルーに設定して、カラーキャリブレーションを使ってかまいません。

しかし、2)は、どうかと気になりましたので、今回は、追加で確かめてみることにします。

カラーキャリブレーションの不調(1)と同じ犬の白い毛を基準にして比較します。

写真1は、カラーキャリブレーション色温度をカメラのWBの色温度に合わせています。左の画面がカメラのWBで、右が、カラーキャリブレーションです。カラーキャリブレーションの方が、白くありません。

写真2は、darktableのカラーキャリブレーションのdaylightの色温度を調整しています。こうすれば、左右の色はほぼ一致します。

写真3も、カラーキャリブレーション色温度をカメラのWBの色温度に合わせています。左の画面がカメラのWBで、右が、カラーキャリブレーションです。カラーキャリブレーションの方が、白くありません。

写真4は、darktableのカラーキャリブレーションのdaylightの色温度を調整しています。こうすれば、左右の色はほぼ一致します。

写真5は、darktableのカラーキャリブレーションで、ピッカーを使って、customでホワイトバランスをとっています。ここでは、左のカメラのWBより、右のカラーキャリブレーションのcustomの方が、犬の毛が白くなります。カラーキャリブレーションのcustomを使うと、犬の白い毛が本当に白くなりますが、色合いがちょっと不自然にも思われます。

写真6も、カラーキャリブレーション色温度をカメラのWBの色温度に合わせています。左の画面がカメラのWBで、右が、カラーキャリブレーションです。カラーキャリブレーションの方が、白くありません。

写真7は、darktableのカラーキャリブレーションで、ピッカーを使って、customでホワイトバランスをとっています。ここでは、左のカメラのWBの方が、右のカラーキャリブレーションのcustomより、犬の白い毛が白く見えます。

写真8は、darktableのカラーキャリブレーションで、クロマを調整しています。左のカメラのWBより、右のカラーキャリブレーションの方が、犬の白い毛が白くなります。

まとめますと、カラーキャリブレーション色温度をカメラのWBの色温度に合わせても、色は一致しません。

今回の写真の光源は、daylightであることがわかっています。この場合には、daylightの中で調整するか、ピッカーを使って、customでホワイトバランスをとるかは、判断の分かれるところです。筆者は、画像を見て、どちらにするか決めています。

 

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写真1 

 

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写真2

 

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写真3

 

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写真4

 

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写真5

 

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写真6

 

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写真7

 

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写真8

 

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