もうすこし、パナソニックの入門カメラを使ってみたので、忘備録を残しておきます。
写真1は、ローカルコントラストと黒飛びの関係を示しています。左側の画面がローカルコントラストなしで、右がローカルコントラストありです。ローカルコントラストをかけると黒飛びしてしまいます。 これは、黒のレンジに余裕がないことを意味しています。言い換えれば、黒のグラデーションの範囲が狭いとも言えます。正確に比較した訳ではありませんが、m4/3のパナソニックのAPS-Cのキャノンは、黒色を見る限り、グラデーションのレンジが狭く感じています。言い換えると、カメラを作っている技術者が、本当に黒々した、黒が好みだとも言えます。他のメーカーでは、画像の黒は、実体より弱く写るように感じています。
写真2は、写真3の撮影条件です。露光補正は、-1.33EVで、暗すぎと思います。これは、操作に慣れていなかったため、露光シフトにメモリの見方を間違えたためです。絞りは、F1.4で、シャッター速度は、1/13000秒です。レンスを除けは、236gのカメラですから、1/13000秒は立派です。F1.4を屋外でつかうと、こうしたシャッター速度が必要になります。そこまで、無理をせず、F2.8位まで2段絞れば、1/4000秒で撮影できるはずです。また、-1.33EVではなく、-0.3EVなら、更に1段稼げます。
とはいえ、表現の幅が広がると、他ではみたことのない写真が撮れるので、その点では、F1.4には、魅力があります。写真3のように、手前から、奥に向かってボケの量が変化するのは、効果があります。センサーは、m4/3なので、ボケの量は、フルサイズセンサーのF2.8 くらいと思います。
表1 絞りとシャッター速度の1段
絞り F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11、F16、F22、F32 シャッター速度 「1、0.5、1/4 、1/8 、1/15 、1/30 、1/60 、1/125 、1/250 、1/500 、1/1000 、1/2000 、1/4000 、1/8000、1/16000、1/32000
写真4は、露光シフトが、-1.33EVであるにも関わらす、白飛びしてしまった例です。
シャッター速度は、1/5000秒で、メカニカルシャッターの1/4000秒より、短くなっていますが、最短の1/16000秒までには、まだ、余裕があります。
パナソニックにカメラで、筆者が、常用している機種は、LX-100ですが、やはり白飛びしやすいです。
センサーが、小さいことは白飛びしやすい原因になりますが、それ以前に、ベースカーブの問題ではないかともおもれますし、あるいは、自動露光のアルゴリズムの問題かもしれません。 操作法になれて、ヒストグラムを頻繁にチェックする以外に方法はなさそうです。
ただし、写真5でみるように、白飛びしていますが、不自然な感じはしません。
つまり、暗くて不自然な画像になるよりも、白飛びして、自然な画像になるように、チューニングされている可能性があります。
カメラのマニュアルの記載は、全てJPEGのことしか、書いてありません。
カメラ内現像、自動露光のアルゴリズムが、Jpegしか、考えていないのではないかと思っています。
理論上は、F1.4+1/16000秒と、F2.8+1/4000秒は、同じなのですが、入門機の場合には、F1.4での利用を想定していない可能性もあり、F1.4とF2.8では、白飛びのリスクが異なるのではないかという気もします。特に、自動露光が同じにならない不安があります。