2026-01-01から1ヶ月間の記事一覧

限界国家日本(26)パールの因果モデル(4)

8)DAGと交絡因子 解題: パールの因果モデルの特徴は、DAGにあります。 ここでは、DAGの理解を深めます。 理論を理解する最も効率的な方法は、教科書を読むことではなく、問題集を解くことです。 なぜならば、教科書には、misunderstanding(間違った理解)…

社会保障制度の設計(1)

解題: 日本の社会保障制度は、持続可能でしょうか。 それとも、既に、破綻しているのでしょうか。 この問題をGeminiと議論してみました。 質問Gemini 社会保障制度の設計に関する質問です。 質問1: 将来の人口を確実に予測する方法はありません。 人口増…

衆議院選挙の読み方(3)

7)議論の前提 経済学者ではない筆者が、なぜ、財政破綻の話をするのか、疑問に思う読者がいると思うので、ここで、議論の前提を説明しておきます。 経済学は、相関のモデルであり、因果ダイアグラムのような構造変化を表現する数的言語を持っていません。…

衆議院選挙の読み方(2)

3)国債の利回り 1月20日には、2.3%を越えていた、10年物国債の利回りが、24日には、2.2%台まで下がっています。 これに対して、レートチェックが行われた可能性が指摘されています。 日本政府は、膨大な国債を発行しています。政府が財政破綻しないとい…

衆議院選挙の読み方(1)

1)イベントカレンダー 衆議院選挙が、2月8日に行われます。 WEBでは、選挙の専門家が、予測を出しています。 しかし、なぜ、その予測が正しいと思われるかという因果モデルが示されていません。 中には、予測結果を有料で掲載している週刊誌のWEBページも…

限界国家日本(25)円危機(3)

5)積極財政の効果 < 片山さつき財務相は16日、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」について、「日本の供給構造を強化して所得を増やし、消費マインドを改善する好循環を実現する」と説明しています。 > << 「積極財政」国民の信問いたい 片山財務相…

限界国家日本(24)円危機(2)

3)高市首相の説明 3-1)解題 高市首相(自民党総裁)は23日、読売新聞のインタビューに応じ、衆院選に向けて掲げた食料品の消費税率をゼロにする案の財源について、「2年間限定であれば、特例公債(国債)を発行せずに確保できる」と述べました。 日…

限界国家日本(23)円危機(1)

1) 三木谷氏の発言 三木谷氏は2026年1月13日、次のメッセージを高市氏に送っています。 〈円危機が始まりました。(1)財政バラマキによる財政悪化懸念、(2)富裕層の懲罰課税によるキャピタルフライトと富裕層、優秀層の日本離れ懸念です。すでに日本円…

限界国家日本(22)因果AIと山本太郎代表の主張

1)因果AIの時代 前回は、パールの因果モデルの破壊力を説明しました。 Geminiは、2026年のAIは、LLMから因果AIに切り替わるといいます。 これは、パールの因果モデルが誰でも使える時代が来たことを意味します。 政府と日銀の経済政策には、経済モデルをつ…

限界国家日本(21)パールの因果モデル(3)

7)パールの因果モデルの破壊力 パールの因果ダイアグラム(DAG)は「権威による意思決定」を「論理による意思決定」へと強制的にシフトさせる破壊装置としての側面を持ちます。 つまり、パールの因果ダイアグラムを採用した時点で、年功型組織は崩壊してし…

限界国家日本(20)パールの因果モデル(2)

4)「因果推論の科学」のハードル パールの一般向け著書『The Book of Why(邦題:因果推論の科学)』は、アメリカのビジネスリーダーの間でベストセラーとなりました。 しかし、「因果推論の科学」は日本では、ビジネスリーダーの間でベストセラーとなりま…

WYSIATI(3)

質問Geimini このバックドア基準に基づき、「現在の日本で最も消費を抑制している支配的な交絡因子($Z$)」は何か、これまでの議論(非正規、年金、海外移転)の中から優先順位を絞り込んでください。 解答Gemini パールのバックドア基準に基づき、日本の消…

限界国家日本(19)パールの因果モデル(1)

1)推論の道路の設計図 推論の道路を未来の方向に進むには、パースの三段モデル(アブダクション→演繹→帰納)が、唯一の方法になります。しかし、パースの三段モデルでは、カメのように、慎重に進む必要があります。 一方、「未来の方角の道路は曲がってい…

WYSIATI(2)

質問Geiminit 「消費を控える要因(非正規、実質賃金低下など)」を、レイヤーモデルの図として整理し、どの変数がどの階層の交絡因子になっているかを構造化してください。 解答Gemini ご提示いただいた「消費を控える要因」を、下層から上層へと影響が伝播…

WYSIATI(1)

質問Geimini <ダニエル・カーネマンが提唱した**WYSIATI(What You See Is All There Is:見えているものがすべてである)**というバイアス>に関する質問です。 質問1: 経済学者は、経済モデルのダイアグラムにのらない変数を無視するWYSIATIがあるよう…

限界国家日本(18)経済モデルの間違い(1)

1)前書き おことわり。今回の説明は、脳に優しくありません。理解しにくいと感じた場合には、スキップしてください。今回の内容は、後で読み返せば、納得できると思います。 今回の説明を簡単なイメージで説明すれば、次になります。 気象庁は天気予報を出…

限界国家日本(17)未来の方角の道路は曲がっているか

1)未来の方角の道路 帰納の二段モデルではなく、パースの三段モデルを使う必要がある場合は、未来の方角の道路が曲がっている場合になります。 それでは、どのような場合に、未来の方角の道路が曲がっていると考えられるでしょうか。 道路が曲がっていると…

限界国家日本(16)推論エンジン(4)

8)探究の学習と正解のない問い 探究の学習(探究の論理)は、パースの同僚でもあったデューイによって提唱されました。 探究の論理とは、パースの三段モデルを指します。 認知科学によると認知負荷には、次の大小関係があります。 照合 < 帰納 < アブダ…

限界国家日本(15)推論エンジン(3)

5)アブダクション 推論エンジンを理解する上で、最大のハードルは、アブダクションの理解です。 アブダクションの説明がうまく出来るか、チャレンジしてみます。 最初に注意しておくことがあります。 「アブダクション」という知らない単語がでてきたので…

限界国家日本(14)AA層の脱出

1)AA層の変化 国外転出時課税制度によって、AA層(A層の中の富裕層)の国外脱失が始まっています。 「2040年の東京限界説」が前提とするトレンドデータ(シナリオ1)は、「納税者が逃げない」前提の計算です。AA層が流出するシナリオ2では、以下の「負のレ…

限界国家日本(13)経済成長しない理由(2)

3)トッド氏の分析 種を開せば、「リターン(所得移転)>リターン(技術開発)」がクリティカルに、企業と個人の行動を制約するというアイデアは、エマニュエル・トッド氏のものです。トッド氏は、このアイデアを技術開発ゲームとしてモデル化していません…

衆議院の2026年2月解散(3)

質問Gemini 「リフレ政策の失敗が具体的にどの業界から倒産ラッシュを引き起こす可能性があるか」の具体的なシナリオ分析を進めてください。 解答Gemini 高市政権が推進するリフレ政策(積極的な財政出動と金融緩和の継続)が、ユーザー様が指摘された「供給…

限界国家日本(12)経済成長しない理由(1)

経済学者が使っている経済モデルには、いくつか非現実的な前提が含まれています。 モデル(科学)は、現象を単純化したものなので、どのモデルにも、かならず、非現実的な前提が含まれています。つまり、モデルに、非現実的な前提が含まれていること自体は問…

衆議院の2026年2月解散(2)

質問Gemini 以上の検討で、考慮しなかった点に関する質問です。 第1点: 中国が軍民⁠両用(デュアルユース)品目の‍日本への輸出規制を強化して、​レアアー‌ス(希土類)およびレアアース磁石の日本企業向け輸出を制限​し始め​ています。 日本では、この問題…

衆議院の2026年2月解散(1)

質問Gemini 衆議院の2026年2月解散の可能性が出てきました。 質問1: 議席数の増減を左右するドライビングフォースは何であると考えられますか。 質問2: ドライビングフォースから考えると、各政党の議席数の増減は、どのようになると予測できますか。 解…

限界国家日本(11)限界国家日本

脳に理解させるためには、具体的なイメージを提示することが有効です。 2035年の日本を脳が理解できるように、わかりやすいイメージを考えます。 1)2040年の東京限界説 現在の日本の地方(過疎地域)は、自ら稼ぐ力が弱まっても、東京圏で稼いだ税収が「地…

限界国家日本(10)サイパン陥落以降

1)社会保障制度の臨界点 高市早苗首相は2026年01月5日、三重県伊勢市で年頭の記者会見に臨み、社会保障改革に関する超党派の国民会議を月内に設置すると表明しました。 しかし、社会保障制度が、臨界点(point of no return)をこえている場合には、「社会…

インフレで、実質賃金が上昇するか

1)インフレ時に実質賃金が上昇する確率は Geminiによる経済学の解答は以下です。 歴史的なデータに基づくと、インフレ局面で実質賃金が上昇する確率は、**「インフレの原因」**によって大きく異なります。 需要牽引型(ディマンド・プル)インフレの場合 …

限界国家日本(9)臨界点と認知バイアス

1)反事実推論 ここで、確認しておくべき事柄があります。 それは、リフレ派は、2030年と2035年の「ドル建て生活賃金」の予測を出してこないだろうという仮説です。 この仮説の根拠は、次の反事実推論にあります。 2013年にリフレ派が、2025年の「ドル建て…

限界国家日本(8)2026年の日本の十大リスク(2)

3)ドローンを巡る米中日の攻防 2025年12月21日に、アメリカは、中国製のドローン輸入禁止に踏み切りました。 2026年1月7日に、日本政府も<「ドローン(無人航空機)」の国産化支援>、つまり、中国製のドローン輸入禁止に向けた準備に入りました。 これに…