極上の焼き芋の焼き方(54)

170度で追加加熱の可能性(2)

170度で追加加熱の可能性(1)の追試験です。今回は、加熱時間を比較するのであれば、他の条件が同じ、アルミホイル袋入りだけを比較することにしました。前回のそのままの芋が60分では、加熱しすぎの可能性があると思われたので、今回は、標準加熱時間を50分、追加加熱時間を40分(合計90分)としました。

サツマイモは紅天使を使いました。

加熱時間と温度の関係は以下です。

アルミホイル袋:0分(10度/)、50分(102度/89度)、90分(107度/94度)

50分加熱のサツマイモは、指で挟んで抑えたところ、若干硬さが残っているように思われました。

写真1は、焼き芋の外観です。

写真2が焼き芋の断面です。50分の焼き芋の断面は白く、透明ではありません。90分の焼き芋の断面は透明です。

食感は、90分は柔らかく、甘く、合格です。50分は少し硬い上に甘くありませんので失格です。

今回の結論は、以下です。

  • 追加加熱の方が甘くなった。

  • ポテトかいつかの袋のレシピのように、竹串が通る、あるいは指で挟んで、十分に柔らかくなるまで、加熱することが良いす。

ペクチンは100度で分解するといわれていますので、50分の焼き芋は、加熱不足で、ペクチンが分解していなかった可能性があります。ただし、ペクチンは食感の硬さには関係しますが、甘さには関係しないと一般には思われています。温度が100度近くなると、ペクチン細胞壁が壊れて、細胞内の糊化またはアミラーゼ反応が進むのでしょうか。90度以上で甘くなるという現象があれば、通説は間違いになります。

 

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写真1 焼き芋(左から、アルミホイル袋50分、アルミホイル袋90分)

 

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写真2 焼き芋の断面(左から、アルミホイル袋50分、アルミホイル袋90分)