darktable5.0の概要は、以下にあります。
www.darktable.org 要点をまとめたドイツ語の解説が以下にあります。
あたらしい追加モジュールはありません。
ドイツ語の解説の一部を紹介します。
1)カメラ モデルにカメラ固有のスタイルファイル
500 を超えるカメラ モデルにカメラ固有のスタイルを追加し、カメラ内 JPEG 再生に近づけました。これらのスタイルは、コントラスト、明るさ、彩度にのみ影響し、シャープ化、ノイズ低減、色相シフトの調整は行いません。
darktable5.0をインストールすると、Stylesに、darktable camerra stylesが追加されます。
その下に、メーカー、カメラ機種の順に、style fileが収納されています。
写真3では、パナソニックのDC-G9を選択しています。
写真4の左が元の編集で、右がカメラ固有のスタイルです。
左は、Color balance RGBで、basic colorfulness: natural skinプリセットをつかっていますので、美肌モードになっています。右のカメラ固有のスタイルは、より黒が強くなっています。
カメラ固有のスタイルによって、追加されたモジュールの実行は、水色の四角の部分です。
スタイルは、コントラスト、明るさ、彩度にのみ影響し、シャープ化、ノイズ低減、色相シフトの調整していないことが分かります。
2)描画マスク
描画マスクのベジエ曲線のコントローラーが改善されています。
水色の四角で囲んだ点にコントローラーの棒が追加されています。
3)カラールックアップテーブル
カラールックアップテーブルのターブルにグラデーションが導入されました。
写真7のexpanded color checkerを選択します。
写真8のような、テーブルが表示されます。
なお、カラールックアップテーブルは、基本的には、荒業なので、優先順位が一番低いモジュールであると筆者は考えています。
とははいえ、他のモジュールでは、処理できいない無茶な色変換ができる最後の保険の役割はあると思います。
最近、OMDSのカメラ付属のWorkspaceを使ってみて、色変換のモジュールが余りに単純なので、びっくりしました。
darktableは、色変換のモジュールがとても充実しているので、非常に細かな編集が可能になっています。
4)おまけ
darktable5.0とは関係がありませんが、darktableは、色変換の多様性の例を示します。
white balanceモージュールは、インスタンスの追加ができませんが、color calibrationモジュールでは、マルチインスタンスが使えます。これを使うと、white balanceモージュールを使い分けるような表現が可能になります。
写真10は、赤いイチゴだけのマスクを作っています。
写真11では、赤いいちごの部分にのみ、color calibration1をかけています。
カラールックアップテーブルに比べれば、この方法は、画像劣化が少ないです。
つまり、color calibrationのマルチインスタンスで、処理可能であれば、カラールックアップテーブルは使うべきではありません。
マルチインスタンスが使えるRAW現像ソフトでは、少ないので、darktableの初心者には、ハードルが高いかもしれませんが、使いこなすことを勧めます。