極上の焼き芋の焼き方(53)

170度で追加加熱の可能性(1)

170度60分のオーブンの加熱で、まずは、満足のできる焼き芋ができました。

今後検討すべき事項は、最適な温度と時間の範囲を確定すること、逆に言えば、効果のない温度と時間を取り除くことができればよいわけです。ただし、サツマイモに個体差がありますので、同じ条件でも、繰り返して確かめる必要があります。食品メーカーや、コンビニであれば、数百本の焼き芋をつくると思いますが、筆者の場合は、ともかく、できた焼き芋は食べるので、すこしずつ進めるしかありません。

今回は、加熱時間を90分にしてみました。とはいっても、オーブンでは、そのまま90分焼くと、Sサイズのサツマイモは乾燥しすぎることが分かっています。そこで、アルミホイルの袋にいれて、90分加熱することにします。これと比較するために、60分加熱の焼き芋は、そのままのものと、アルミホイル袋に入れるものの2種類を準備しました。

温度は、以下です。(/)は(皮/内部)の温度の位置を示します。

そのまま:0分(13度/)、30分(103度/80度)、60分(120度/96度)

アルミホイル袋:0分(13度/)、60分(82度/91度)、90分(86度/91度)

そのままの場合には、30分で内部の温度を測定しましたが、この時には、サツマイモはまだ、少し硬かったです。

アルミホイル袋のサツマイモの皮の温度が低いのは、アルミホイル袋からサツマイモを取り出す間に、皮が冷えているためと思われます。加熱は、アルミホイルからの放射熱であれば、皮の温度が上がりにくいかもしれませんが、皮が内部より温度が低いとはちょっと考えにくいです。この点は、追跡調査すべきかもしれません。

60分経過すると、サツマイモの温度は90度を超えています。多くの文献のように、反応が、90度未満で起こるのであれば、60分から90分の追加加熱は、サツマイモの水分に関係するが、糖度には関係しないはずです。今回は、アルミホイル袋に入れていますので、追加加熱しても、水分も変化せず、硬さが変わるだけのはずです。

サツマイモは紅天使のSサイズを使っています。

 

写真1は、焼き芋の状態です。

写真2は、焼き芋の断面です。今回は、何もしないで加熱したサツマイモは、透明にならず、少し、ねっとり感がすくなかったです。これは、芋のばらつきは、加熱しすぎて水分が飛んでしまったためと思われます。Sサイズのサツマイモでは、60分ではなく、50分加熱の方がよかったかもしれません。

アルミホイル袋のサツマイモはともに透明でよく焼けています。

食感は、次の順です。

アルミホイル袋(90分)>アルミホイル袋(60分)>そのまま(60分)

結果として、90分まで追加加熱した方が美味しくなりました。

つまり、90度以上でも、糖化が進むか、個体差があったかのいずれかになります。

 

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写真1 焼き芋(左から、そのまま60分、アルミホイル袋60分、アルミホイル袋90分)

 

 

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写真2 焼き芋の断面(左から、そのまま60分、アルミホイル袋60分、アルミホイル袋90分)