撮影ガイドの読み方(8)

焦点距離

 

どこにも焦点があっている状態は、日本では、パン・フォーカスと呼びます。

 

英語では、Deep Focusになります。

 

パン・フォーカスの典型は、レンズのないピンホールカメラです。

 

パンフォーカスは、絞りを絞り、薄いレンズを使うことになりますので、広角レンズを使い、絞りを絞ればよくなります。

 

風景写真では、フレームの中心あがりが、再遠点になることが多いので、普通に撮影すると一番遠い所に焦点が合います。この方法では、近景に、頂点が合わなくなります。

 

そこで、焦点を近景がボケない地点で合わせることがあります。

 

この距離が、過焦点距離です。

 

焦点距離の半分の距離までは、ピントがあいます。

 

再遠点も許容範囲で、ピントがあいます。

 

写真1は、過焦点距離にピントを合わせたパンフォースの写真です。

 

写真2は、焦点のあっている場所です。

 

デジタルカメラによっては、パンフォーカスをつくるもう一つの方法があります。

 

それは、ブランケット撮影をして、フォーカス合成をする方法です。

 

写真3は、フォーカス合成の写真です。

 

写真4は、写真3の焦点にあっている部分です。

 

焦点距離を使った写真と、フォーカス合成の写真を比べると、焦点のあっている範囲には、大きな差はありません。

 

写真5は、左がフォーカス合成で、右が、過焦点距離を並べています。

 

左のフォーカス合成の方が、くっきりしているように、見えます。

 

写真6は、写真5の右に、ヘイズ処理をかけています。

 

写真5に、比べると、左右の差が小さくなっています。

 

風景写真で、フォーカス合成をつかうメリットがあります。

 

ただし、フォーカス合成の画僧は、RAWではなく、Jpegになるので、編集できる余地は小さくなります。

 

写真1

 

写真2

 

写真3

写真4

 

 

写真5

 

写真6