ボケ(1)
プロの写真家は、ボケを使うと考えている人がいます。
撮影ガイドには、ボケについて、詳しく書かれていません。
プロの写真家は、時給(撮影効率)でものを考えます。
できるだけ、失敗ショットを減らすことを心がけます。
ボケは、2種類あります。
第1は、前後ボケです。
ポートレートが典型で、主題(人物、前景)はぼかさず、背景をぼかします。
この場合には、前景がボケないだけの被写界深度が必要です。
望遠レンズの方が、被写界深度が深いので、フルサイズセンサーが有利になります。
主題(人物)、背景、カメラの位置がほぼ行ってなので、条件をそろえれば、前後ボケのきれいな写真が撮影できます。
金太郎飴という批判もありますが、プロの写真家は、そのことは気にしないと思います。
第2は、グラデーションボケです。
グラデーションボケとは。ボケない部分とボケる部分の境界がグラデーションになるボケです。これは、筆者の造語です。
プロの写真家には、グラデーションボケを避ける人もいます。
写真1は、グラデーションボケです。
手前の彼岸花には、焦点があっていますが、すく後方からボケが始まります。
このボケをコントロールすることは困難です。
コントロールに失敗すると、失敗写真になります。
写真2は、最短地点でも、過焦点距離より遠くに設定しています。
こうするとボケは発生しません。
グラデーションボケは、後では調整が効かないので、プロの写真家は、通常は回避します。
グラデーションボケを撮影する場合には、ボケのない写真をまず撮影して、余裕があれば、失敗でも構わないショットに限定すべきです。
写真3の千日紅では、焦点が合っているのは、手前の一番大きな花だけです。
それ以外の花は、主題なのか、背景なのか、判然としない写真になっています。
グラデーションボケが発生すると、このような問題が起きます。
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