光と影(1)
光と影(部分露光調整)の問題は、明確な正解がなく。難しいです。
人間の目は、主題に注意が行きます。
このとき、主題以外は、脳に信号がいかなくなります。
写真の現像のポイントは、この点にあります。
現像は、実際のフレームの再現ではなく、脳が注視しているフレームを再現すべきです。
一番簡単な方法は、注視して欲しい場所をスポットライトのように明るくする方法です。
写真1は、サンプルで、人形の顔に、視線を集めることを考えます。
写真2は、露光モジュールの新しいインスタンスで、描画ツールで、顔を中心にした円形のマスクを作成しています。
写真3では、マスクの部分の露光をあげています。
写真4では、写真2の反転マスクを使っています。
写真5では、反転マスクの部分の露光を下げています。
以上の方法では、マスクの作り方が、出来栄えを左右します。
トーンイコライザーを使えば、darktableが自動的にマスクを作ってくれます。
写真6では、トーンイコライザーで、マウスポインタを顔の部分にあてています。
写真7では、顔の部分(と同じゾーン)の露光をあげています。
一般には、トーンイコライザーの方が自然な仕上がりになります。
しかし、トーンイコライザーの画像劣化が、露光モジュールより大きくなります。
写真8では、カラーバランスRGBの新しいインスタンスを作成して、描画ツールで、顔を中心にした円形のマスクを作成しています。
写真9では、反転したマスクの彩度を下げています。
彩度を下げることで、注目もそらすことを狙っています。
以上は、わかりやすくするために、極端な編集をしていますが、実際には、編集を気付かれないレベルに止める必要があります。
なお。注目をそらす方法には、ボケを使う方法もあります。
写真10は、diffuse or sharpenモジュールのbloom用に作ったマスクです。
写真11では、マスクにbloomをかけています。
これらの方法は、複数の方法を併用すれば、効果があがると思いますが、手間がかかりと画像劣化すすむので、妥協点を見いだす必要があります。