極上の焼き芋の焼き方(88)失敗と成功の違い

失敗と成功の違い

羊羹焼き芋がいつも、上手くできるとうれしいのですが、サツマイモは、1つとして、同じものはありません。

サツマイモの選択も、できるだけ、同じ生産者のものを使っていますが、それでも、100%成功とは、言えない場合があります。

今回は、次の手順で、加工しました。

1)アルミホイルでくるみ、170度60分加熱、2時間以上保温。

2)1)を繰りかえす。

3)アルミホイルを開けて、キッチンシートの上に、焼き芋を並べて、170度30分加熱。

問題は、1)で、170度60分加熱が終わった時点です。

サツマイモを、アルミホイルに包んだまま、タオルにくるんで、発泡スチロールの保温箱に移します。

この時に、熱いサツマイモをミトンで、つかんで、タオルの上にのせます。

ミトンで、サツマイモをつかんだ時に、サツマイモがしんなりしていれば、加熱によって、デンプンの「糊化」が進んでいることになります。サツマイモに芯がある場合には、デンプンの「糊化」が不十分な可能性があります。サツマイモが大きくなると、加熱時間を長くしないと、デンプンの「糊化」が終了しません。

そこで、サツマイモに、まだ、芯があると感じられるときには、60分にこだわらず、追加加熱をすべきです。

ただし、保温のときにも、デンプンの「糊化」が進んで、サツマイモは、より、柔らかくなります。

今回は、少し、芯があったのですが、サツマイモが、太くなかったので、追加加熱をせずに、保温しました。

2)の工程で、保温箱から、アルミホイルで包んだ、サツマイモをとりだして、オーブンの天板の上に並べます。

今回は、その段階でも、サツマイモに、少し、芯がありました。つまり、保温のときのデンプンの「糊化」では、不十分で、やはり、1)で、60分を越えて、追加加熱すべきであったことになります。

今回は、4本のサツマイモを焼き芋にしました。

焼き芋を切ってみて、断面が透明であれば成功です。今回は、3本は、断面が透明でしたが、1本はだめでした。

写真1の左が、断面が不透明な失敗した焼き芋です。右が、断面が透明な成功した焼き芋です。

食べてみると、甘さと食感が全く違います。

失敗した焼き芋は、生芋の時点で、問題があった可能性は残りますが、今回は、1)の工程で、最善を尽くさなかったので、それが、失敗の主な原因と考えています。

 

f:id:computer_philosopher:20211113232611j:plain

写真1 失敗(左)と成功(右)

前の記事

極上の焼き芋の焼き方(87)市販の焼き芋の研究(5)「ほくほく山」 2021/11/13

次の記事

極上の焼き芋の焼き方(89)追加加熱の分割効果 2021/11/17