カラーキャリブレーションの攻略法 (10)モノクロの使用例(4)
ここで、モノクロの使用例で使った手順を復習しておきます。
この方法が絶対に良いとは言いませんが、画像編集に対するひとつの考えかたです。
この方法では、必ずしもベストの画像ができる訳ではありませんが、露光に対する感覚を磨く上では、有効な方法です。この方法は、基本的には、ゾーンシステムの方法に準じています。ゾーンシステムとモジュールの関係は、次回に説明します。
ここでは、レンズ補正やトーンイコライザーなどのコントラスト系の補正は、省略しています。また、色合い調整にカラーゾーンをつかっていますが、通常は、この目的には、カラーバランスモジュールを使うべきです。ここでは、緑色だけをターゲットに補正する目的で、カラーゾーンを使っています。
以下、写真を見れば、わかりますが、順番に補足します。
写真1は、読み込んだままの画像です。ここでは、シーン参照ワークフローを指定していますので、RAWはフィルミックRGBモジュールのデフォルトパラメータでカラーに変換されています。
写真2では、ホワイトバランスをデフォルトにリセットします。
写真3では、カラーキャリブレーションで画像を、モノクロにセットします。
写真4では、フィルミックRGBのlookを調整します。
写真5では、フィルミックRGBのsceneを調整します。
以上の2つの調整で、中間トーンを表現したい部分にグラデーションを多く割り当てるように調整します。
写真6では、カラーキャリブレーションをリセットして、モノクロモードから、カラーモードに戻します。
写真7では、カラーキャリブレーションで、ピッカーで色合いを調整します。この部分は、ホワイトバランス調整の拡張になっています。
写真8では、露光を調整します。この部分で、トーンイコライザーで、露光を部分的に調整することもできます。ただし、トーンイコライザーは、適切につかわないとmフィルミックRGBでせっかく表現した中間トーンがもとに戻ってしまうこともありますので、注意が必要です。
写真9が、 一応の完成の画像ですが、緑がくすんでいて、いまいちと思いました。そこで、
写真10では、カラーゾーンでピッカーを使って、木の緑の位置を検出して、緑のhueを調整しました。
写真11が、最終版の画像です。