抗体検査の結果と展望～コロナウィルスのデータサイエンス（８３）

厚生労働省による抗体検査の結果

抗体検査の結果が出ました。

厚生労働省は16日、新型コロナウイルスの抗体保有調査を実施した結果、東京都の抗体保有率が0.10%だったと公表した。

調査は東京都、大阪府、宮城県を対象に６月第１週に実施。大阪府の抗体保有率は0.17％、宮城県は0.03%だった。

調査対象者は東京都が1971人、大阪府が2970人、宮城県が3009人。

抗体検査の結果の比較

　過去の記事の数字は以下です。

国内の今までの数字より小さく、海外の数字より2桁小さくなっています。

自然免疫の場合には、抗体検査ででないと思われますが、自然免疫を考えている場合でも、その割合は、感染した免疫の2~3倍程度を想定していると思います。自然免疫が10倍以上であれば、ワクチンはいらなくなりますので。

これから、今後の展望は、次のどちらかになるのでは、ないでしょうか。

免疫がほとんど獲得されていないと考えられるので、今後も感染拡大のリスクは高い。
自然免疫が非常に強く、そのっまでも感染拡大のリスクはほとんどない。

今までの数字

ソフトバンクは、抗体検査の結果を発表し、「陽性率0.43％、医療関係者の陽性率は1.79%。その他の陽性率は0.23%
東大、千人の新型コロナ抗体検査　0.7%が陽性
新型コロナウイルスの抗体保有率は首都ロンドンで約17％、英国の他の地域で5％以上
ニューヨーク州で14.9％に抗体
米空母セオドア･ルーズベルトの新型コロナ感染、乗組員6割に抗体確認

引用

新型コロナ、東京都民の抗体保有率は0.10％＝厚生労働省 2020年6月16日（火）10時47分

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/06/010.php

東大、千人の新型コロナ抗体検査　0.7%が陽性

日本経済新聞 2020/6/5 19:12

東京大学などの研究チームは都内の医療機関で5月25日に採取した500人分の血液について、新型コロナウイルスの抗体検査を実施した結果を公表した。0.8%にあたる4人が陽性だった。先に実施した5月初旬の測定結果とあわせると、一千人中7人、0.7%が陽性となった。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60047040V00C20A6000000/

東大が抗体検査実施　陽性は0.6%　都内500人で感染状況を調査

毎日新聞　2020年5月15日

　東京大先端科学技術研究センターの児玉龍彦名誉教授（がん・代謝プロジェクトリーダー）らのチームが、東京都内の新型コロナウイルスの感染状況を調べるために実施した抗体検査で、0.6％が陽性だったことが15日、明らかになった。東京都の人口推計（1398万人）に基づき計算した場合、約8万3880人が感染しており、検査時に東京都が公表していた感染者数の約18倍が感染している計算になる。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60047040V00C20A6000000/

「抗体を生成した人は10％程度、しかし免疫学的な『暗黒物質』も存在する」との説ニューズウィーク　2020年6月10日（水）17時30分松岡由希子

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/06/10-98.php

「サンプル調査の結果、新型コロナウイルスの抗体保有率は首都ロンドンで約17％、英国の他の地域で5％以上であった」

シコラ博士によると、新型コロナウイルスに感染したことがある人の大部分は、抗体検査で陰性と判定される。シコラ博士らが英ラザフォードがんセンターで勤務する医療従事者161名に実施した抗体検査での陽性率は7.5％で、低い抗体陽転率（免疫ができる割合）にとどまった。シコラ博士は「実際に新型コロナウイルスに感染した人の割合は、抗体検査の陽性率よりもずっと高いだろう」との見解を示している。