2020-03-20 作成
2020-03-25 改訂
事前準備
RGBワークフローの中心である。フィルミックRGBの基本的な使い方を説明します。
そのまえに、復習になりますが、
次の事前準備が必要です。
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Jpegの撮ってだしの露光は無視して、白飛びがしない最も明るい露光で撮影します。この露光の場合には、Jpegファイルはゴミになってしまうので、保存ファイル形式はRAWだけでよいと思います。白飛びしない露光は、Jpeg優先の露光より、一般には、暗めの露光になります。
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色合いが弱いようであれば、この段階で3D-LUTパラメータを読み込みます。これは、筆者のアレンジなので、スキップしてもかまいません。
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RAWファイルをdarktableで読み込んで、表現したい部分の中間トーンがきれいにみえるところまで露光をあげます。
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露光とセットでここでホワイトバランスを調整する方法と、フィルミックのRGBの後でホワイトバランスを設定する方法があります。夕焼けのように、表現したいホワイトバランスが明確な場合には、この段階で、ホワイトバランスを調整してよいと思います。
フィルミックRGBの操作
サンプル1が、事前準備をした画像です。
ここでは、3D-LUTでVervia100を使っています。
表現したい中心は梅の花です。時刻は、5時ころだったので、夕焼けモードにすることも考えましたが、この画像の問題点は、空の色の青が左上にしかのっていない点です。ホワイトバランスを赤系に移動したり、露光をあげると、この青が消えてしまいます。なので、ここでは、この青を残す方法で処理を考え、ホワイトバランスはカメラの自動の値をそのまま使っています。
サンプル2は、フィルミックRGBを起動して、シーンサブメニューの中間グレイの輝度を梅の花が映えるように調整したところです。フィルミックRGBでは、特に、ダイナミックレンジが大きい場合には、ダイナミックレンジの拡大縮小を使いますが、そうでなければ、最初に中間グレイの輝度を設定します。
サンプル3では、白相対露光量を調整しました。これによって、白い部分の露光が変化します。
サンプル4では、黒相対露光量を調整しました。
暗い部分の表現が変化します。この変化により、カーブの一部が黄色に表示されています。
これは、アウトオフレンジを意味します。
サンプル5では、ルックサブメニューから、コントラストスライダーをえらび、黄色の直線がなくなるようにしました。
以上です。まとめるとベースカーブとの主な違いは、以下です。
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人間の目の光に対する反応は複数反応曲線のフュージョンになっているので、対数変換曲線ではなく、S字型曲線を使う。
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変換曲線は画像を見ながら決める。
Darktable事始め(darktable3.0第1回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2019/10/10/000917
Version3.0.1のリリース(darktable3.0第1回追補)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/13/215303
RGBワークフローの非推奨モジュール(darktable3.0第2回)
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RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第3回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/15/000000
RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第4回)
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RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第5回)
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RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第6回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/18/000000
フイルミックRGBの基本操作(darktable3.0第7回)
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Jpeg編集ソフトとしてのdarktable(darktable3.0第8回) https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/21/000000
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