RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第4回)

2020-03-16 作成

2020-03-25 改訂

基本ワーフローのつづき

今回は基本ワークフローの残りの推奨モジュールを紹介します。

なお、モジュールの順序は特に意味はありません。darktableでは、モジュールの適用順序は左パネルの履歴の順番ではなく、右パネルのアクティブモジュールで表示されるパイプラインの順に従って、処理されます。

従って、モジュールの操作の順番を気にする必要はありません。

ヘイズ除去

ヘイズ除去はいわゆる靄をとるツールといわれているもので、場合によっては、くっきりした画像にすることができます。基本は、ON にするだけです。強さを調整することも可能です。

 

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ヘイズ除去

 

ヘイズ除去は靄をとるといわれますが、滝の画像のように、明らかな靄がなくとも効果があることも多いです。

一方では、次の画像のように、霧の画像には、まったく効果がありません。

左がヘイズなし、右がありですが、差がありません。

 

 

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霧とヘイズ除去

 

トーンイコライザー

トーンイコライザーは、異なるEVを中心に露光をかけるツールです。ですから、全体の露光調整には。露光モジュールを、部分的な露光調整には、トーンイコライザーを使います。

パイプラインをみるとトーンイコライザーが処理されてから、フィルミックRGBモジュールが処理されています。

トーンイコライザーを使う前に、フォルミックRGBを使っておくと、ダイナミックレンジが8EV以内に収まるので、使いやすくなります。トーンイコライザーが0から-8EVの範囲で作動するので、9EV以上のダイナミックレンジのデータは、変換してからつかうことが原則になります。

使い方は右ウィンドの、トーンイコライザイーモジュールの「シンプルモード」でスライサーの上でマウスを左クリックします。

次に、マウスを中央の画像の上に移動すると、EVの値が表示されます。トーンを変えたいところで、ホイールを回せば、露光が変化します。

 

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トーンイコライザー

ローカルコントラスト

部分にわけて。ローカルラプラシアンフィルターをかけることができます。

ラプラシアンフィルタは、画像の2次微分を利用して画像からエッジを抽出します。

ですので、輪郭が強調された画像になります。

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ローカルコントラスト

 

ノイズ低減(プロファイル)

ノイズ低減用のモジュールは3つありますが、RGBワークフローのお勧めは、「ノイズ低減(プロファイル)」モジュールで、サブメニューの「非局所平均」を使う方法です。

  

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ノイズ除去(プロファイル)

 

 

チャンネルキキサー

ここでのチャンネルミキサーの使用は、主に、モノクローム画像作成するためのものです。プリセットから、シミュレートするモノクロームフィルムを選択するだけです。

モノクローム画像を作成するときには、モノクロームモジュールをつかってはいけません。チャンネルミキサーモジュールを使いましょう。

 

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チャンネルミキサー

 

 

コントラストイコライザー

今回の推奨モジュールの中で、原理的には推奨すべきではないが、その効果とのバランスで使用することもありとされたモジュールです。ですので、積極的に使用をお勧めはしませんが、画像によっては、絶大な効果があります。利用法は、プリセットから、希望する効果を選択します。

 

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コントラスト イコライザー

 

 

レンズ補正

これは、特に記載はありませんが、形状に係るモジュールなので、使用できます。

高価な大口径レンズで、レンズ補正なしに写真を撮るべきであるという人もいますが、どんなレンズにも、ゆがみはあるので、レンズ補正に慣れてしまうと、補正しない画像は、落ち着かないようになってしまいます。

筆者は積極的に使う立場です。

 

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レンズ補正

 

以上が、RGBワークフローのお勧めモジュールです。

これ以外に、トリミング、パーすペクティブに関するモジュール、透かしモジュールなどは使ってもかまいません。トーンマッピングに影響を与えるモジュールが、フィルミックRGBの操作を台無しにするので、使ってはいけません。

 

目次

Darktable事始め(darktable3.0第1回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2019/10/10/000917

Version3.0.1のリリース(darktable3.0第1回追補)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/13/215303

RGBワークフローの非推奨モジュール(darktable3.0第2回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/13/000000

RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第3回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/15/000000

RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第4回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/16/000000

RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第5回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/17/000000

RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第6回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/18/000000

フイルミックRGBの基本操作(darktable3.0第7回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/20/000000

Jpeg編集ソフトとしてのdarktable(darktable3.0第8回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/21/000000

トーンイコライザーの使い方(darktable3.0第9回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/22/000000

フォーカスピーキングモードの使い方:フードフォト編(darktable3.0第10回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/23/000000

カラーゾーンの使い方(darktable3.0第11回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/24/000000

カラーゾーンの使い方:桜の事例(darktable3.0第12回)

予定