RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第6回)

2020-03-18 作成

2020-03-25 改訂

3D-LUTの実際

基本のRGBワークフローに、3D-LUTを使う方法を例示します。

3D-LUTを使うと、パラメータによっては、色合いだけでなく、明暗も大きく変化しますので、この作業は、ワークフローの一番最初に行うのがよいと思います。

なお、現バージョンでは、3D-LUTモジュールは、OpenCLとは一緒に使えないので、サンプル1に示しますように最初に、

OpenCLのサポートを有効にします」

のクリックを外しておきます。

 

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サンプル1

 

次に、サンプル2のように、ダークルームを開いて、アクティブモジュールが「ベースカーブ」の場合には、その前(画像の向き)に操作を戻しておきます。

 

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サンプル2

 

3D-LUTのパラメータは、HaldCUTのセットをダウンロードして、解凍しておけば、十分と思います。

ここでは、FujiFilmの動画用のLUTを使った例を示します。

なお、この3D-LUTパラメータは、F-logモードで保存された、動画ファイルに適用されるので、RAWに適用した場合は、メーカーの想定している色合いとは異なります。

静止画のRAWファイルも、同じセンサーで、同じ露光で、同じシーンをとっても、RGBの値は、各社のRGBのフィルターの作り方で異なります。つまり、色合いについては、データフォーマットを除いては、標準化がほとんどできていません。RAWで編集しても、思ったような色合いが出せるメーカーと出しにくいメーカーがあるのはこの辺りが影響していると思います。ですから、3D-LUTのパラメータも深く考えずに使ってみて気にいたものを採用するで構わないと思います。

サンプル3では、X-Pro3の3D-LUTパラメータのうち、1番目を選択しています。

 

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サンプル3

 

サンプル4は3D-LUTの処理結果です。思いがけず、赤みが強い画像になりました。

 

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サンプル4

 サンプル5はフィルターを有効にして、不透明度を調整しています。不透明度を変更することで、フィルターの強さを変えることができます。

 

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サンプル5

 F-Log用の3D-LUTは読み込めましたが、色合いが余りに不自然だったので、サンプル6では、HaldCUTからFujiのSuperia 1600を選んでいいます。不透明度は100%です。少し、赤いですが、自然な色合いです。

 

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サンプル6


 

サンプル7は3D-LUTの違いの例です。HaldCUTを使っていて、左がFujiのVelvia 100を、右がFujiのSuperia 100を選んでいます。ばお、HaldCUTのパラメータは、VelviaやSuperiaといったフィルムのタイプだけでなく、ISO別のパラメータになっています。これは、ISOによる色乗りの違いを示しているものであって、デジカメで撮影した場合のISOに合わせる必要はないと思われます。

 

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サンプル7

 

モジュール操作の補足

3D-LUTのパラメータを設定したら、そのあとは、通常の露光、フィルミックRGBの順番で処理すればよいです。

サンプル8はフィルミックRGBで調整している例です。

 

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サンプル8

 darktableは説明を読んでも納得できない部分もおおくありますでので、RGBワークフローでは、非推奨モジュールをつかないことに注意しながら、試行錯誤でマスターすればよいと思われます。

このとき、初心者の場合には、各モジュールのアイコンになれることが重要です。

サンプル9では、ホワイトバランスを例に、モジュールに付属のアイコンの説明をしています。

一番左が、モジュールのON/OFで、モジュール操作をいったん辞めたいときには、これを選びます。

左から2番目はモジュールを示すアイコンで、これは、モジュールの開閉操作をしますが、このアイコンをクリックするのと、ホワイトバランスの文字をクリックするは、同じ操作になるので、単独のアイコンとしては機能していません。

右側には、3つのアイコンがあります。

1番目は、マルチインスタンスで、同じモジュールの複製を作るときに使います。

2番目の中央はパラメータリセットで、このアイコンをクリックすると初期値に戻ります。

3番目が、プリセットのパラメータの呼び出しです。

 

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サンプル9

 

大概のモジュールは、モジュールのON/OFFで問題はありませんが、ホワイトバランスは、OFFにしてもうまく動作しないことがあります。

サンプル10はそのような例です。左が元の画像で、右がホワイトバランスを調整後、モジュールをOFFにした例です。この場合には、緑色のフィルターが残っています。このような場合には、パラメータリセットを使えば、元の画像に戻すことができます。あるいは、最新の作業であれば履歴を1と戻して、最新の作業をクリアすれば、リセットができます。

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サンプル10

 

 

目次

Darktable事始め(darktable3.0第1回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2019/10/10/000917

Version3.0.1のリリース(darktable3.0第1回追補)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/13/215303

RGBワークフローの非推奨モジュール(darktable3.0第2回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/13/000000

RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第3回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/15/000000

RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第4回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/16/000000

RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第5回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/17/000000

RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第6回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/18/000000

フイルミックRGBの基本操作(darktable3.0第7回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/20/000000

Jpeg編集ソフトとしてのdarktable(darktable3.0第8回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/21/000000

トーンイコライザーの使い方(darktable3.0第9回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/22/000000

フォーカスピーキングモードの使い方:フードフォト編(darktable3.0第10回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/23/000000

カラーゾーンの使い方(darktable3.0第11回)

https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/24/000000

カラーゾーンの使い方:桜の事例(darktable3.0第12回)

予定