2020-0323 作成
2020-03-25 改訂
フォーカスピーキングモードとは
darktable3.0.1から、ライトテーブルとダークルームにフォーカスピーキングモードが追加されました。 このモードを切り替えるデフォルトのキーはCtrl + Shift + Fです。
フォーカスが難しいくなるのは次の条件です。
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対象物が動いている。
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対象物と周辺の区別がつきにくい。(特にコントラストフォーカスの場合)
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マクロなど被写体深度が浅い。
フォーカスピーキングモードは3番目の問題に対して、大きく、寄与します。
実例
サンプル1は、デザートの写真です。フードフォトでは、ホワイトバランスが問題にされることが多いのですが、ここでは、ホワイトバランスは調整してありますが、写真はひとつピンときません。
サンプル2は、サンプル1にCtrl + Shift + Fでフォーカスピーキングをした画像です。
これから、手前のジェラートにはピントがあっていないこと、オートフォーカスが料理ではなく、皿にあってしまっていることがわかります。
フォースピーキングは皿の模様にあっていますので、コントラストフォーカスのアルゴリズムを使っているとおもわれます。なので、限界があることも理解する必要があります。
サンプル3は、同じ料理を4種類のカメラで撮影したものです。
左上、右上、左下、右下の順に、XF10(F3.6,1/170sec,18mm,ISO200)、LX-100(F5.6,1/200sec,11mm,ISO200)、Xperia(F2.0,1/100sec,4mm,ISO50)、P330(F2.8,1/125sec,5mm,ISO80)です。
あとの2つのカメラのセンサーは小さいので被写体深度が深くなります。つまり、前の2機種より、あとの2機種の方が、焦点が合ってる範囲が広くなるはずです。もちろん、絞りが違うので、センサーサイズだけの問題ではありませんが、おおまかな傾向はそうなるはずです。しかし、4枚の写真の差はあまりありません。
また、どの写真でも、右側のティラミスにはピントがあっていますが、左側のアイスクリームにはピントでていません。これは、コントラストを使っているため、アイスクリームの上ではピントが確認できなためと思われます。サンプル3のアイスクリームは、サンプル1,2のジェラートよりはピントがあっています。
ですので、このような限界を理解した上で使うのであれば、フォーカスピーキングモードは有効なツールといえます。
カメラメーカーのサンプル画像でも、フォーカスピーキングは使えます。
実際に試してみると、色々な発見があります。
Darktable事始め(darktable3.0第1回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2019/10/10/000917
Version3.0.1のリリース(darktable3.0第1回追補)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/13/215303
RGBワークフローの非推奨モジュール(darktable3.0第2回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/13/000000
RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第3回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/15/000000
RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第4回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/16/000000
RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第5回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/17/000000
RGBワークフローの基本操作(darktable3.0第6回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/18/000000
フイルミックRGBの基本操作(darktable3.0第7回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/20/000000
Jpeg編集ソフトとしてのdarktable(darktable3.0第8回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/21/000000
トーンイコライザーの使い方(darktable3.0第9回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/22/000000
フォーカスピーキングモードの使い方:フードフォト編(darktable3.0第10回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/23/000000
カラーゾーンの使い方(darktable3.0第11回)
https://computer-philosopher.hatenablog.com/entry/2020/03/24/000000
カラーゾーンの使い方:桜の事例(darktable3.0第12回)