レンズの抜け
レンズの抜けとは、レンズ枚数が、少ないことで、すっきりした画像になることをいいます。
カレーライスを作る時に、市販のルーを使うと簡単です。
しかし、市販のルーには、トリ、ブタ、ウシのだしが使われています。
本来のチキンカレーには、ブタとウシのだしはふくれません。
結局、市販のルーを使うと、チキンカレーも、ビーフカレーも、ポークカレーも、全て、トリ、ブタ、ウシのだしが効いているので、似たような味になります。
素材の肉が新鮮で、品質が良い場合には、市販のルーを使うと、素材の良さがマスクさえれてしまいます。
レンズにも、同じことが言えます。
レンズ枚数の少ない単焦点レンズとレンズ枚数の多いズームレンズでは、単焦点レンズでは、すぐにわかる被写体の特徴が、ズームレンズでは、マスクされます。
高価なズームレンズは、弱点が目立たないようにチューニングされています。光学特性もよいです。したがって、欠点は指摘できないのですが、レンズの抜けが違います。
抜けのよい安価はレンズの代表は、フルサイズセンサーでは、50mmF1.8です。
CANONの50mmF1.8は、EF50mm F1.8 IIが、10千円、EF50mm F1.8 STMが、15千円、RF50mm F1.8 STMが、28千円と改定するごとに性能と価格があがっています。
レンズ構成は、基本は、ダブルガウスですが、RF50mm F1.8 STMでは、非球面レンズが2枚使われています。
しかし、基本的なレンズの性格には、変化はありません。
MFTでは、ダブルガウスは、オリンパスの17㎜F2.8しかないと思います。
光線の条件がそろいませんでしたが、写真1が、17㎜F2.8、写真2が、オリンパスの12-40㎜F2.8の写真です。
画角は17㎜、絞りはF2.8に、揃えてあります。周囲の画質は、12-40㎜F2.8の圧勝です。
しかし、17㎜F2.8のダブルガウスレンズの中央の抜けの良さには、捨てがたいものがあります。