レンズを巡る旅;EF50mmF1.8

(基準レンズを考えます)

 

レンズについて考える時に、比較の基準があると便利です。

 

一般には、50mmF1.8のダブルガウスのレンズが、安価に入手できるので、これを基準にします。

 

センサーがフルサイズの場合には、50mmF1.8のレンズを基準に考えればよいと思われます。

 

画角50mmについては、人間の目の画角に近いという説明がなされることが多くあります。

 

しかし、筆者は、この説明は不適切であると考えます。

 

筆者の感覚では、目の画角は、40㎜です。

 

50mmは少し望遠になります。

 

筆者は、50mmF1.8が標準レンズになった理由は、ダブルガウスの構造にあると考えています。

 

ダブルガウス構造では、非球面、高屈折などの特殊なレンズを必要としません。

 

必要な技術は、コーティングによって反射を抑えることで、1960年頃には技術が確立しています。

 

ダブルガウス構造では、35㎜から55㎜の間のレンズを作ることができます。

 

性能を発揮しやすい範囲は、望遠側の50mm付近です。

 

これが、50mmF1.8 が標準レンズになった理由と考えます。

 

クロップセンサーの標準レンズが、次の問題です。

 

クロップセンサーでは、画角が変わってしまいます。

 

そこで、APS-Cでは、35㎜を、MFTでは、25㎜を標準レンズとして、販売しています。

 

35㎜では、ダブルガス構造も可能ですが、25㎜では、ダブルガウス構造が使えないので、まったく異なったレンズ設計をしています。

 

筆者が、昔、APS-Cのカメラを購入したときに、追加レンズとして、50mmを購入するか、35㎜を購入するか、悩んで、35㎜を購入しました。

 

しかし、今考えると、50mmを購入すべきだったと考えます。

 

MFTの場合には、メーカーは50mmの純正のレンズを販売していません。

 

写真1は、CANONのEF50mmF1.8STMで撮影しています。

 

EF50mmF1.8STMの性能についても、WEBでは、論じられています。

 

しかし、比較には、基準が必要です。

 

基準にするには、EF50mmF1.8以上のレンズはみつかりません。

 

写真2は、拡大ですが、色収差があります。

 

写真1 EF50mmF1.8

 

写真2