ここのところ、Novel Days仕様のdarktable読本を書いていましたが、1000文字、写真3枚では、書きにくいことも多く、ストレスになっていました。
極めつけは、k>1はつかえますが、k<1が使えないことです。<>は、ゴチック体の制御文字になっているので、<は、使えないのです。
そこで、今回は、はてなのmarkdownの書式で、少し複雑な内容を扱います。
シーン参照ワークフローは広いダイナミックレンジに対応していますが、それは、風景写真だけでなく、人物写真でも効果を発揮します。それは、肌色のエリアにトーンの幅を広く割り当てればよいのです。
理屈は、それで全てですが、実際に、どのように編集するかを検討してみます。
写真1は、ダイナミック・レンジ・マッピングです。肌色の部分にdisplayのゾーンを多く割り当てればよいわけです。それには、下のシーンのバーで、肌色がどのゾーンに該当するかを知る必要があります。
写真2は、ルックオンリーのグラフです。横軸のシーンが、写真1のシーンバーに対応しますので、肌色が、どのEVに相当するかがわかれば、S曲線をその部分にラチチュードが来るように編集すればよい訳です。
写真3は、トーイコライザーです。このように、マウスを肌のところに持ってくると、肌のEVの値が表示され、グラフに、その位置が縦線で示されます。
写真4のように、露光の値が変わると、表示されるEVの値が、変化してしまうのです。
この問題は、本来は、露光、トーンイコライザー、フィルミックRGBで、露光の値を共有して、連動すれば、良いのですが、darktableのモジュール間で、通信する手段がないので、現在のバージョンでは、できていません。そこで、この問題は、利用者側で、解決を図る必要があります。
写真3をもう一度みると、表示は、-0.5EVですが、トーンイコライザーのヒストグラムでは、この値は、一番明るい部分からー0.5EVであることがわかります。写真3の画像では、目視で、一番明るい部分が肌の部分であることがわかります。
写真5では、フィルミックRGBのS字曲線を、右端に近いゾーンで、ラチチュードが出るように変えています。中央画面の左側が、元の画像で、右側が編集後の画像です。肌のダイナミックレンジが改善されているように見えます。
写真6は、トーンイコライザーです。肌色の部分のゾーンの明るさを上げる準備をしています。肌色の部分が、一番明るいので、露光を上げすぎるとJpegで白飛びする可能性があります。そこで、写真6では、チェッカーを起動しています。この例では、顔の部分に赤いチェッカーがでていますので、白飛びしています。
写真7は、白飛びしない範囲で、肌の部分を一番明るくした画像です。
フィルミックRGBを使うと、色が薄くなります。
写真8では、カラーバランスRGBとカラーキャリブレーションの色温度を調整して、色を強めにしています。
写真9は、表示参照ワークフロー(ベースカーブ)とシーン参照ワークフロー(フィルミックRGB)の比較です。左が、表示参照ワークフロー、右が、写真8のシーン参照ワークフローです。右の方が、肌の色合いが深くなっています。