フィルミックRGB(3)~darktable3.6読本(19)

今回は、「1-1)画像全体のダイナミックレンジを広げたい。風景写真によくあるパターンで、変換曲線の直線部分が長くなります。」を実際に試してみます。

写真1は、プリセットのフィルミックRGBの設定です。S字曲線は、曲がっています。

 

写真2では、フィルミックRGBのルックタブで、S字曲線を伸ばしています。

フィルミックRGBでは、このあと、シーンタブで、黒の相対露出と白の相対露出を調整する方法が定石です。シーンタブの説明をまだしていないので、今回は、この補正は飛ばします。

写真2は、写真1よりは、暗所が明るくなっていますが、それでも、まだ、良く見える状態ではありません。風景写真に、ゾーンシステムを適用するには、フィルミックRGBだけでは、不足で、トーンイコライザーを併用する必要があります。

 

写真3では、トーンイコライザーのプリセットを使っています。中央画面の左半分は、写真1と同じオリジナルの画像です。右が、フィルミックRGBのルックタブをトーンイコライザーを使った画像です。暗所もかなり良く見えるようになっています。

 

フィルミックRGBを使うと、ベースカーブとトーンカーブを使う表示参照ワークフローに比べ、色の発色が押さえれれる傾向があります。色と露光などを調整した最終結果の例を写真4に示します。写真1に比べれば、見栄えのする写真になっています。

 

f:id:computer_philosopher:20210914214155j:plain

写真1 フィルミックRGB

 

f:id:computer_philosopher:20210914214208j:plain

写真2 フィルミックRGB

 

f:id:computer_philosopher:20210914214226j:plain

写真3 フィルミックRGB

 

f:id:computer_philosopher:20210914214246j:plain

写真4 フィルミックRGB

前の記事

フィルミックRGB(2)~darktable3.6読本(18) 2021/09/14

次の記事

人物写真の肌のダイナミックレンジ 2021/09/16