フュージョンと良い写真をめぐる考察(3)

フィルミックRGBとトーンイコライザー(1)

今回と、次回は、フィルミックRGBとトーンイコライザーモジュールの関係を整理しておきます。

プリファレンスで、シーン参照ワークフローを選定すると、RAW画画を読み込んだ時に、自動的に、フィルミックRGBモジュールが適用されます。この時のパラメータ設定は、ベースカーブに近いものになっています。各段の問題がなければ、フィルミックRGBモジェールは、デフォルトのまま、パラメータを訂正しない方法もあり得ます。ベースカーブであれば、トーンカーブを使うような処理をしたい場合や、ダイナミックレンジが特に広い画像を扱う必要があれば、デフォルトパラメータに満足せずに、フィルミックRGBモジュールを調整すべきです。

フィルミックRGBモジュールのパラメータをデフォルトからマニュアルで変更し、さらに、トーンイコライザーも使う場合ワークフローには、図1に示す、2種類の手順があります。基本は、手順1で、例外的扱いが、手順2です。ただし、手順2には、手順1にはない長所もあるので、今回、説明します。手順1は、次回に説明します。

写真1が、今回使ったサンプル画像です。ここでは、RAWを読み込んで、ホワイトバランスと露光を調整しています。

写真2が、トーンイコライザーを使った例です。ここでは、マスク(compress shadows / highlights(egif):soft)を使っています。最初、mediumを使ってみたのですが、のっぺりしすぎとおもわれたので、softに変更しています。ここで、必要であれば、advancedタブを使って、焼き込みまたは、覆い焼きをします。

写真3が、フィルミックRGBです。ここで、sceneとlookタブのスライダーを使って、写真の調整を行います。ここでは、コントラストを強くする(ダイナミックレンジを狭くする)方向で、フィルミックRGBを使っています。手順1の場合には、どうしても、デフォルトパラメータより、ダイナミックレンジを広くしがちなので、ここでは、逆向きの修正になります。

この手順は、フィルミックRGBとトーンイコライザーを通常の手順1とは逆に使います。なぜ、そうするのかというと、トーンイコライザーのプリセットマスクを使う場合には、この手順の方が、調整しやすい場合があるからです。言葉では、うまく、説明できませんが、一度、手順1と手順2を行って、比較することをお薦めします。トーンイコライザーのプリセットマスクを使う場合には、手順2の方が調整しやすい場合があることがわかると思います。

 

 

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図1 ワークフローの手順

 

 

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写真1 サンプル画像

 

 

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写真2 トーンイコライザーのマスク(compress shadows/highlights(egif):soft)

 

 

 

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写真3 フィルミックRGBの調整