極上の焼き芋の焼き方(17)

紅天使

紅天使は「(株)ポテトかいつか」の焼き芋のブランドです。正確にいうと紅天使には次の3種類があります。

  • 暖かい焼き芋

  • 冷凍した焼き芋

  • 焼き芋用に選抜された紅はるかの生芋

いずれにしても、紅天使は、流通量も多く、現時点は焼き芋のレファレンスになっていると思われます。

今回は、紅天使の「冷凍した焼き芋」を入手したので、比較してみました。

紅天使の食感は柔らかく、糖度は高いです。

写真1が紅天使の断面です。芋のサイズはSです。

写真2は、比較のために長時間加熱法で作った紅はるかの焼き芋です。

皮と、身の間の隙間は、写真2の方が、写真1より大きいです。

紅天使は、長時間加熱法よりも、水分が多めに残っていると思われます。長時間加熱法では、皮に近い部分の芋は乾いて少し硬くなり、内側とは食感が異なります。紅天使では、部位による食感の違いはほとんどありませんでした。

どちらかが、極点に美味しいというほどの違いはありませんが、食感は異なるので、好みは分かれると思います。

紅天使のように、水分の減少量を抑えるには、加熱時間を減らす方法と、加熱温度を下げる方法があります。

温度については、正直、よくわかりません。文献によれば、アルファ化の実験で、糖が増える温度は100度以下です。つまり、これが正しいとすると、100度を超えると、長時間加熱をしても、甘くならないことになります。しかし、文献の実験はすりおろした芋で行っているので、形のある芋では、100度以上でも、アルファ化が起こると考えています。これは、ビタミンCからの連想です。溶液に溶かしたビタミンCは100度3分でゼロになります。しかし、野菜のままであれば、加熱してもビタミンCはあまり減りません。アルファ化でも、溶液と芋では反応が違うと考えています。現在の長時間加熱法は170度ですが、この温度でも甘くなるので、アルファ化が起こっていると考えています。

いずれにしても、温度については、変更してみる価値はありそうです。

 

 

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写真1 紅天使

 

 

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写真2 成功した時の焼き芋