露光調整とフィルミックRGBの初心者向け解説(3)

Delétrée Phlippeさんの解説にはありませんが、ここで、レベルモジュールと露光モジュールの関係を整理しておきます。前回まで、露光モジュールの露光スライダーと黒レベルの補正スライダーを使って、右上のヒストグラムの白い部分がちょうど枠の中に納まるように調整すると、妥当な露光が得られることを説明してきました。

同じことはレベルモジュールでもできます。

写真1がサンプル画像です。

写真2では、レベルモジュールを呼び出して、モジュール内の左下のautoボタンを押した状態です。こうすると、右上のヒストグラムは白い部分がちょうど枠の中に納まるように調整されています。つまり、露光モジュールで、露光スライダーと黒レベルの補正スライダーを動かしたのと同じような効果が得られます。

写真3は、レベルモジュールの操作のあとで、露光モジュールに戻って、露光モジュールの状態を見たものです。レベルモジュールで自動ボタンをかけたので、それに対応して、露光モジュールでも、露光スライダーと黒レベルの補正スライダーが移動していることを期待したのですが、2つのスライダーは全く動いていません。シーン参照ワークフローでは、使用するモジュールを限定して、モジュール間の不整合による問題を避けることを推奨していますが、写真3はその問題の一例を示しています。つまり、露光モジュールを変更していないのに、露光が変わってしまっています。おそらくは、この問題は、将来、露光モジュールに自動調整ボタンが付くことによって、解決されると思われますが、それまでは、シーン参照ワークフローでは、レベルモジュールを使うことは避けて、若干手間ですが、露光は、露光モジュールで修正することにした方が無難です。

 

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写真1 サンプル画像

 

 

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写真2 レベル自動補正

 

 

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写真3 露光モジュール