田貫湖ふれあい自然塾(静岡県富士宮市)~つくば市とその周辺の風景写真案内(250)

田貫湖ふれあい自然塾(静岡県富士宮市

田貫湖ふれあい自然塾は朝霧高原にある自然学校施設です。最初に、富士山麓朝霧高原にある田貫湖の説明をします。それから、風景写真の対象の田貫湖ふれあい自然塾を説明します。

田貫湖

田貫湖は農業用ため池です。元々は狸沼あるいは田貫沼と呼ばれていた小さな沼地でしたが、1923年に発生した関東大震災の影響で、周辺の水の供給を賄っていた芝川の水量が減少したことから、農業用水を確保するために1935年(昭和10年)から、狸沼に堤防を建設し始め、沼を人工的に拡張することによって作った人造湖です。田貫湖の北にある小田貫湿原は、富士山麓で唯一の湿原で1.7haしかありません。つまり、田貫湖のあたりは、湿原だったはずで、富士山麓唯一の湿原の一部をつぶして作った人造湖になります。今だったら、問題になった開発方法です。

富士山の周辺には、富士五湖と呼ばれる5つの湖がありますが、これに、田貫湖が含まれないのはサイズが小さいこともありますが、人造湖であることが主な理由と思われます。

田貫湖は富士山が良く見える景勝の地として知られていましたが、2000年に大規模なホテルである休暇村富士がオープンします。休暇村富士は、大きなホテルのビルとコテージからなります。そして、このコテージのエリアの中に田貫湖ふれあい自然塾があります。

田貫湖ふれあい自然塾

つくば市とその周辺の風景写真案内(243)で、Café Boulangerie Takezonoがつくば市の公園と一体化したカフェだと申し上げました。田貫湖ふれあい自然塾と休暇村富士の関係も、それ以上に境界がなくよくわかりません。

田貫湖ふれあい自然塾は環境省の施設のように思われます。田貫湖ふれあい自然塾のHPをみると、「環境省の自然学校第1号である当施設」と書かれています。一方では、環境省の全国の自然学校のリストには、この施設はでてきません。

田貫湖ふれあい自然塾のHPには、次のように書かれています。どうやら、敷地に境界がないだけでなく、経営にも境界がないようです。これは、Café Boulangerie Takezonoよりはるかに徹底しています。


田貫湖ふれあい自然塾の管理運営は、環境省静岡県富士宮市、(財)休暇村協会、(社)日本環境教育フォーラムで構成する『田貫湖ふれあい自然塾運営協議会』が主体として行っています。


田貫湖ふれあい自然塾の建築が面白かったので紹介しようと思ったのですが、設計者は、伊藤喜三郎建築研究所か、プレック研究所ではないかと思います。

伊藤喜三郎建築研究所のHPには、休暇村富士と田貫湖ふれあい自然塾が2001年に静岡県都市景観賞(優秀賞ふるさとしずおか部門)をとったと書いてありますが、詳細の説明は、ホテルの建物だけで、田貫湖ふれあい自然塾はでてきません。

ということで、不明な点が多いのですが、写真を示します。

写真1は、左に富士山、右に、田貫湖ふれあい自然塾が見えます。

写真2は、道路から入った田貫湖ふれあい自然塾の入り口(正面玄関)です。平屋のように見えますが、この高さが2階になります。

写真3は、写真2の裏側からみた田貫湖ふれあい自然塾です。階段をあがったところが2階で、写真2の入り口の高さになります。左側のタワーが印象的です。また、ガラス張りの部分には、風景が写って印象的です。また、Wの形の角材がアクセントになっています。このほかに作業用の建物がありますが省略します。

 

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写真1 田貫湖ふれあい自然塾と富士山

 

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写真2 田貫湖ふれあい自然塾

 

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写真3 田貫湖ふれあい自然塾