機材は前回と同じです。
写真1,2,3が全体の写真です。このレベルでは大きな差はありません。
写真4,5,6,7が等倍の写真です。
絞り開放の場合には、シャッター速度の上限が問題になります。
フジフィルムの機種は電子シャッターに対応していますが、キャノンとオリンパスの機種は、機械式シャッターで、1/4000秒が最短シャッター速度になります。
最少ISOはキャノンがISO100、オリンパスと、フジフィルムはISO200です。各社とも拡張ISOがありますが、普段はRAWで撮影しているので、使ったことがありません。今回も、拡張ISOは使わないのでの、これが最少ISOになります。カメラのマニュアルの記載はJpegしか念頭にない記述が多いので、普段はRAWしか使わないので、よくわからないところが多いです。ただし、今回は、全て、カメラ内の現像のJpegです。
この3機種では、レンズが明るい場合には、シャッター速度が1/4000秒では大きすぎることが起こります。一番条件がきつい機種はオリンパスで、ISOが200で、F1.7ですから、少し明るい場所では、シャッタ速度が1/4000秒では、大きすぎることになります。この場合には、以前にも説明しましたように、絞り優先から、シャッター速度優先に切り替えて、シャッター速度の設定を1/4000秒にすると、シャッター速度に適合する最少のF値で撮影することができます。写真6はこの方法で撮影したものです。これ以外の、写真4,5,7は絞り優先でレンズの最少絞りで撮影しています。つまり、等倍では、オリンパスのみ2種類の絞りの写真があります。本当は、全景写真に絞りの異なる2枚の写真があるのですが、全景写真では、差が小さいので、F1.7 の写真2で2枚を代表しています。
等倍写真でみると、写真4と写真6が健闘していて、写真5と写真7が今一つです。写真5がかなり露出過多なのでそれが影響して可能性があります。写真5と6を比べると1段絞る効果が大きいことがわかります。
明るいレンズの場合には、開放近くで撮ることが楽しみ一つで、また、レンズ設計者も開放近くでも絵が崩れないようにレンズを設計しています。とはいえ、ここで見るように、無条件にうまく写るわけではないことに注意が必要です。なお、オリンパスの後継機種では、電子シャッターが使えるので、この問題を回避できます。PL-6は古い機種ですが、極端に大きく運動しているものを撮影しない限りの通常使いでは、ほぼ満足していますが、唯一の不満は、このシャッター速度の上限が1/4000秒である点です。上級機種でも機械式シャッターの限界は1/8000秒なので、NDフィルターをひとつ持ち歩けばよい気もしますが、実行していません。
それから、写真4と写真6を比べると、キャノンは硬い感じに写ります。これが好きな人もいると思います。マクロフォーサーズのレンズはキャノンに比べると、解像感はありますが、硬い感じにはならないことが多いようにも思います。
キャノン EOS M3 2015年3月発売 2420万画素 APS-C レンズ FE-M22mmF2 換算35mm
F2.0 ISO100 1/4000sec
オリンパス PL-6 2013年6月発売 1600万画素m4/3 レンズ LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 換算30mm
F1.7 ISO200 1/4000sec+ F2.0
フジフィルム XF10 2018年8月発売 2420万画素 APS-C 18.5mm/F2.8 換算 28㎜
F2.8 ISO200 1/1000sec