1)コンビニスイーツ
最近では、コンビニのスイーツの品質が向上して、専門店を凌ぐようになっています。
著名なパティシエの作ったスイーツに、コンビニのスイーツが負けないこともあります。
著名なパティシエの作ったスイーツと、コンビニのスイーツを比べる場合には、価格差を考える必要があります。
調理の場合、料理(ここでは、スイーツ)の味は、原材料と加工できまります。
どんなに調理法(加工技術)が、高くとも、原材料が悪ければ、美味しい料理は作れません。
ですので、スイーツの比較では、価格差を反映している原材料の差を補正して考える必要があります。
著名なパティシエは、価格に糸目をつけずに、極上の材料を少量だけ、調達すれば、ビジネスができますが、コンビニは、リーズナブルな価格で、かなりの分量を調達する必要があります。
さて、ここでは、著名なパティシエも、コンビニと同じ材料を使って、仮に、材料の差を揃えることができたとします。
その場合、どちらのスイーツが美味しいでしょうか。
意見1:
専門家にはノウハウがあるので、著名なパティシエに勝算がある。
意見2:
コンビニでは、試作を繰り返しているので、コンビニに勝算がある。
パティシエは、経験を積んでいます。
コンビニは、科学に基づいています。
データサイエンスの主張は、パティシエ(経験科学)は、コンビニ(データサイエンス、エビデンスベース)に、勝てないというものです。
パティシエ一人でできるテストケースと、コンビニの商品開発チームが、グループで分業して行うテストケースの数は桁が違います。
店舗数が大きく、期待されるスイーツの売り上げが大きいため、コンビニでは、この桁違いに多いテストケースが実現可能になっています。(注1)
2023年時点のコンビニスイーツは、万人向けの味付けになっています。
著名なパティシエの味付けは、特定の顧客の好みに合わせることも可能です。
しかし、今後、コンビニスイーツの購入者が、会員登録をして、好みの個人データを提供すれば、開発目標が分化して、この違いはなくなると思われます。
2)専門家会議
政府は、問題があると専門家会議に丸投げします。
専門家会議は、著名なパティシエのように、経験科学の手法を用いています。
つまり、専門家会議で政策を決める方法は、データサイエンスでは、否定された間違った手法になっています。
新しい政策を行う場合に、科学的に正しい方法は、コンビニスイーツの開発と同じです。
つまり、政策の試作品をつくって、テストをくりかえすことが、科学的に正しい方法です。
データサイエンティストに言わせれば、政策の効果がでない原因は、科学的に間違った方法を用いているためです。
注1:
開発経費を負担するには、規模の経済が必要です。
カメラの場合には、売り上げ台数の少ないメーカーは、開発費用が回収できなくなくなります。
スマホの販売台数は、カメラとは桁違いに多いので、スマホのカメラに匹敵する開発経費をかけられるカメラメーカーはありません。