EF50mmF1.8の研究(5)

今回は、標準ズームとの比較をしてみます。

 

使用している標準ズームは、MFTの12-40㎜F2.8です。

 

フルサイズセンサーであれば、24-70㎜F2.8に相当します。

 

フルサイズセンサーで一番ボケるのは、70㎜F2.8です。

 

MFTで一番ボケるのは、40㎜F2.8です。

 

ここで、換算ボケ量を問題にすることはしません。

 

70㎜F2.8のボケ量が必要であれば、MFTでは、40-150㎜F2.8のレンズを使い、70㎜F2.8で撮影すれば、全く同じボケ量が得られます。

 

フルサイズセンサーのF2.8通しの望遠ズームレンズは、70-200mmです。

 

MFTのF2.8通しの望遠ズームレンズは、40-150㎜F2.8です。

 

つまり、MFTでは、150-200㎜F2.8のボケ量は対応できません。

 

この部分のボケ量が必要であれば、ズームレンズは、フルサイズを使うことになりますが、あまり頻度は高くないと考えます。

 

200mmを越えるフルサイズセンサーに対応するレンズは、高価で重くなりますので、プロ以外では購入する人はほとんどいません。

 

この画角では、ハンドリングは、ASP-CかMFTが、良くなります。

 

さて、50mmF1.8ではなく、ボケ量の少ない40㎜F2.8で、どこまで撮影できるかを試してみました。

 

もちろん、絶対的なボケ量は小さくなります。

 

問題は、作品として、意図がわかる写真が撮れるかです。

 

写真1が、レファレンスのEF50mm1.8です。

 

写真2から写真6が、12-40㎜F2.8の望遠端で、絞り開放で撮影しています。

 

ボケ量は小さいですが、撮影意図を表現する上では、問題はなく、撮影できます。

 

ひとつ気づいたのですが、丸ボケの大きさは、タンポポの花より小さい方が、バランスが良いと思います。

 

こうれは、脇役の丸ボケが、主題を際立たせるからだと考えます。

 

12-40mmF2.8はズームですが、解像度と色収差では、単焦点と変わらないように見えます。

EF50mmF1.8は、特別の安価なレンズなので、ズームレンスが、解像度と色収差で、EF50mmF1.8を超えるのは当然とも思われます。しかし、他の単焦点レンズとくらべても、解像度と色収差の違いは、よく見ないとわからないレベルまで補正されています。

 

フルサイズセンサーのカメラの純正の大三元レンズ(12-24㎜F2.8、24-70mmF2.8、70-200mmF2.8)は、30万円くらいします。

 

APS-CのXマウントのフジフィルムでは以下になります。

 

 XF8-16mmF2.8  24万円

 XF16-55mmF2.8 15万円

XF50-140mmF2.8  19万円

 

広角と標準ズームについては、サイドパーティのレンズが出ています。

 

タムロン 11-20mm F/2.8 Di III-A RXD (Model B060)  10万円

シグマ 18-50mm F2.8 DC DN 6万円

 

MFTのパナソニックのライナップは以下です。

パナソニックLEICAブランドは、F2.0-4.0の変則です。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm/F2.8-4.0  11万円

LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0  10万円

LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-35mm/F2.8  10万円

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 17万円

 

MFTのオリンパスのライナップは以下です。

 

M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 15万円

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8    10万円

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 18万円

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm/F2.8-4.0 の広角端は、換算16㎜になってしまいます。

広角ズームの広角端は、換算14㎜か、換算12㎜です。なので、LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm/F2.8-4.0 の価格は、相対的に安価になっています。

XマウントとMFTの価格を比較するといかになります。

 

広角ズーム X:24万円(換算12㎜)、MFT:15万円(換算14㎜)

標準ズーム X:15万円、MFT:10万円

望遠ズーム X:19万円、MFT:17万円、18万円

 

XマウントとMFTを比べると、広角ズームと望遠ズームの価格差は小さいですが、標準ズームの価格差が大きくなっています。

 

 EF50mmF1.8は、単焦点レンズでもっとも安価で、撒き餌レンズと言われていましたが、MFTの標準ズームも撒き餌レンズになっていると思います。

 

 

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0  10万円

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8    10万円

 

 

 

写真1 EF50mmF1.8

 

 

写真2 40mmF2.8

 

 

写真3 40mmF2.8

 

 

写真4 40mmF2.8

 

写真5 40mmF2.8

 

 

写真6 40mmF2.8