最近のレンズのカタログの見方が少し進歩した気がします。
MFTの200㎜を例に説明します。
大三元レンズは、広角12-24㎜F2.8、標準24-70㎜F2.8,、望遠70-200mmF2.8で構成されます。フルサイズのセンサーのカメラでは、1本30万円が相場です。
プロのカメラマンは、大3元レンズの標準ズームと望遠ズームを持っています。
広角は、人によると思います。
つまり、画角でいえば、24-200mmに対応すれば、撮影の8割はカバーできます。
MFTでは、12-100mmF4.0の1本で、換算24-200mmがカバーできます。
最近では、 M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3といった実画角で200㎜のズームレンズもでています。
MFTの100mmは、フルサイズの換算200㎜ですが、200mmF2.8と比べると、F値がたりません。また、100㎜と200㎜では圧縮効果が違います。
フルサイズの望遠70-200mmF2,8はとても大きなレンズになります。
FE 70-200mm F2.8 GM OSS II SEL70200GM2は、1045gあります。
MFTの40-150mmF2.8は、760gです。
MFTでも望遠側を200mmにすれば、1kgになると思われます。
実は、MFTには、200mmをカバーするレンズは多くありません。
LUMIX G VARIO 100-300mmのように、望遠端が300mm以上のレンズがあります。
しかし、こうしたレンズの価値は、望遠端300mmにあるので、200㎜の画質は重視されていません。
200mmまででよいのであれば、購入対象にはなりません。
一方、MFTの望遠ズームは、40-150mmF2.8のように、望遠端が150㎜付近止まりが多いです。これは、150㎜が換算300㎜になるので、十分と考えられているためと思われます。
MFTの望遠端が200㎜のレンズは、以下です。
(1)LEICA DG ELMARIT 200mm/F2.8/POWER O.I.S 1245g
(2)LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 655g
(3)M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3 455g
(4)LUMIX G VARIO 45-200mm/F4.0-5.6 II 370g
200mmF2.8が、実現できているのは、(1)だけです。
このレンズの価格は、FE 70-200mm F2.8 GM OSS II SEL70200GM2と同じ30万円クラスです。重量は、EFレンズを越えています。
大きく重い単焦点レンズが、ズームレンズよりよく写るのは、当然です。
SIDMAの70-200mm F2.8 DG OS HSM | Sports(1,805g )であれば、半額の15万円で買えます。
MFTは、比較的軽いですが、レンズが安価とは言えません。
一方、(3)の200mmで画質を問題にする人はいません。
現実的な選択肢は、(2)か(4)になります。
(4)は最近、製造中止になりました。
つまり、選択肢は、(2)だけです。
これは、価格が15万円超えで、重量も655gとMFTでは、破格の重さです。
筆者は、12-100mmF4の561gも重すぎると感じていますが、それより重いです。
しかも、200mmは、F4.0で、F2.8には到達していません。
まとめ
ここでは、200mmを例にあげましたが、画角をそろえて、カタログを比較すると、いろいろなことが見えて見ます。
MFTの単焦点200mmF2.8 は価格も重さも、フルサイズズームの3分の2が、妥当なレベルに思われます。