人口減少と産業構造（１） - computer

少子化で、人口が減った場合に、最悪は、夕張市やデトロイト市のように、自治体が破産します。

そこで、問題は、ハードランディングが避けられるかという点になります。

もうひとつわからないことは、DX進めれば、支出を減らして、破産の回避が可能と思われます。

しかし、DXを導入しても、それに合わせて、人減らしをできないと、支出の削減ができません。

おそらく、現在のシステムで、この問題は解決できないので、システムを入れ替えるしかないとも思われます。

簡単に言えば、「デジタル庁ができますから、これから、毎年職員を10％ずつ削減します」ということが可能かといことです。公務員の場合には、定数が法律や条例で決まっているので、この部分を変数にしないとDXは無理な気がします。変数というのは、財政収支の赤字比率に、係数をかけて、定員や基本給に変動成分を加えるような方法です。こうすると。DXにインセンティブが働きます。

今回は、都道府県で、人口が減少すると、定員がどのように変化しているかを調べて見ました。

なお、これは、小説の下調べをかねています。

「都道府県の人口減少率ランキング」を見ると、人口減少が、最速は秋田県です。

この数字は、秋田県の数字と合いませんが、大勢に影響はないとして、検討を進めます。

以下では、表１に準じて、H27年とR2年を比べます。

表２は、階層別にみた人口変化です。1年あたり、1.39％減っています。

65歳以上の高齢者は年0.083%増加していますが、0-14歳が、年2.68%、15-64歳が年2.52%減っています。　

表３は、15歳未満を学齢で分けています。年齢が下がるほど、減少率が増加しています。

表1の数字は、筆者の頭には、年約1％という数字で頭に入っています。2位の岩手県から４位の徳島県まで、年率でみれば、約１％なので、最大でもこのくらいと整理しています。

ところが、表３の数字は、驚くべきものです。0-5歳は、2.89%です。年3％に近い値です。

0歳でみると、H27が5979人、R2が4506人で、年4.93％の減少です。

流石（さすが）に、怖くなって、図１を作成してみました。0歳は突出していますが、４％はありうる数字です。

表４は、県の職員数の変化です。

人件費は、R1のデータです。

15歳未満の人口減少に応じて、教育部門が減っています。もちろん、県立高等学校の教員も含まれますので、15歳未満は参考になります。

人口減少から考えると

知事部局　0.44-1.39=-0.95%

教育部門　1.45-2.68＝-1.23%

となり、毎年１％くらいずつ、ギャップが広まっていっていることがわかります。

サービスの低下は避けたいところですが、人件費を減らして、サービスの質をあげないと、サステイナブルではありません。

表１　2020年10月1日（国勢調査人口速報値）vs 2015年10月1日（国勢調査人口）R2 H27

1	秋田県	-6.15%	960,113	1,023,119
2	岩手県	-5.34%	1,211,206	1,279,594
3	青森県	-5.31%	1,238,730	1,308,265
4	高知県	-4.97%	692,065	728,276
5	山形県	-4.91%	1,068,696	1,123,891
6	徳島県	-4.76%	719,704	755,733