トランプ元大統領と二階氏の発言 - computer

2021/08/03のFNNプライムオンラインは、二階氏の発言として、「菅首相がしっかり頑張っていて、今すぐ菅首相を代える意義は私は見つからない。むしろ『続投してほしい』という声の方が国民の間にも党内にも強いのではないかと判断している」を伝えています。

「『続投してほしい』という声の方が国民の間にも党内にも強い」というエビデンスはありません。内閣支持率のアンケートは軒並み、支持率の低下をしめしています。

2021/08/03のスポニチや、中スポのように、反対意見の紹介もあります。

日本のマスコミは、Twitterなどが、フェイクニュースを流していると批判し、自分たちは、正義をおこなっているふりをしていますが、実際は異なります。

Facebook、Twitter、そしてGoogle傘下のYouTubeは、1月6日に発生した米議事堂襲撃事件を受けて、トランプ元大統領がさらなる暴力を誘発する恐れがあるとして、トランプ元大統領のアカウントを停止しています。

これに対して、トランプ元大統領は7月7日に、3社を提訴しています。

2020年6月に、フェイスブックは「ニュース価値」を理由にコンテンツ管理から除外してきたトランプ氏を含む政治家の投稿も、不適切な場合にはラベル表示の対象とする、と方針転換を打ち出しています。つまり、アカウントを停止する前に、行われた措置は、問題のある投稿に対して、エビデンスに反する等のコメントをつけることでした。

2020/05/06の平和博氏によれば、トランプ元大統領が、提訴した現在のフェイスブックの体制は以下です。

コンテンツ削除の判断の妥当性を審議する外部諮問機関として、1億3,000万ドル（約142億円）のトラストによって2019年に設置されたのが監督委員会だ。

委員は、デンマーク元首相のヘレ・トーニング＝シュミット氏や、英ガーディアン元編集長、アラン・ラスブリッジャー氏、イエメンのノーベル平和賞受賞者、タワックル・カルマ氏ら、18カ国の外部有識者20人だ。

フェイスブックによるコンテンツ削除の判断に対しては、当事者から監督委員会に異議申し立てを行うことができ、審査対象が選定されると委員の中から5人のパネルを任命。パネルの草案に基づき、委員会の全委員で最終判断を行う。

つまり、問題のある政治家の発言には、「不適切な場合にはラベル表示の対象」とし、更に、アカウントを停止するという手順が定められています。

この線上で考えれば、マスコミが、二階氏の発言をニュースで流す場合には、「この発言には、エビデンスがなく、フェイクと思われます」というコメントをつける責任があります。

オリンピックの意義について語られたことは、2021/07/16のBusiness Insider Japanで、レビューされていますが、最終的な発言は以下です。

「人類が困難に直面する中、世界が力を合わせてこの難局を乗り越えていることを発信するいい機会」（菅義偉首相　2021年7月8日、記者会見）

1つ目は新型コロナの中での安心・安全な大会の実現、正に人類が困難に直面する中にあって、今だからこそ世界が一つになれる、力を合わせてこの難局を乗り越えている、こうしたことをやはり世界に発信するいい機会だというふうに思います。それと2つ目はやはりパラリンピックです。64年の東京オリンピックの際に初めてパラリンピック競技のパラリンピックという名称がそのところから使われた。そういう意味で歴史的な大会でありました。そして、障害者の皆さんはその大会の中で社会進出というものをしようという１つの大きな契機になったと言われてきています。そういう中で、このコロナの厳しい中で、障害のある人もない人も、また、お年寄りも若い人も、この共に助け合うという共生社会、その実現に向けて、正に心のバリアフリー、こうしたものをやはり世界に発信するということは極めて大事だというふうに思っています。

一方、20201/07/31のKYOUDOによれば、河村氏は、「五輪がなかったら、国民の皆さんの不満はどんどんわれわれ政権が相手となる。厳しい選挙を戦わないといけなくなる」と、オリンピックが選挙対策であるといっています。

つまり、この場合には、この発言は、「五輪が選挙対策であるという事実を覆い隠す意図があると考えられます」というコメントをつけなければ、なりません。

フェイクニュース対策について、日本の置かれている現状は、米国のトランプ大統領時代よりはるかに深刻です。それは、コロナ対策が十分に行われない原因になっていると思われます。

実際に、まともに、コメントを付けたら、エビデンスのある発言は、皆無に等しく、コロナ対策に関するニュースで無傷のものは、10％未満と思われます。