1月第5週の東京都の感染者数のまとめ~コロナウィルスのデータサイエンス(182)

1月第5週の東京都の感染者数のまとめ

1月の第5週も終わるので、今週の1月30日までの感染者データをまとめておきます。

Google Transitデータも更新しました。

Googleの予測データも、1月28日版に更新して、これも7日移動平均をEstimatedでプロットしてあります。

今週の東京都の検査データは、検査数が直近7日平均8,962.6人(10,712.6 人)、陽性率が直近7日平均 7.8%(10.5 %)です。これは、1月28日の数値で、()は、1月20日のデータです。

その前の、1月12日の陽性率は14.2%ですから、2週間で、陽性率は約半分まで下がっています。

一方、検査数は減っています。

図1が、1月28日版のGoogleの予測値と、東京都の感染者数、経路不明感染者数です。

行動制限率は、7日移動平均では、最近は、-43%前後です。2週間の時間遅れを考えると、現在は、非常事態宣言以降の行動制限率を表していると思われます。陽性率が下がってきているので、このレベルの行動制限が続けば、感染者数は徐々に減少すると思われます。その減少にかかる時間ですが、過去の変化をみると、上昇にかかる時間と減少にかかる時間がほぼ同じで、グラフはピークに対して対象になっています。現在の1000人弱のレベルは、12月末で、30日間に上昇して、それから、減少しています。さかのぼって、500人レベルは、12月15日頃です。それから考えると、非常事態宣言の目安となる500人を切るのは、早くとも2月の中旬すぎと考えます。現在の増加は、11月の初めから、開始しています。

そこで、図2に、11月1日からの東京都の経路不明率と陽性率を示します。これから見ると、11月1日頃から、経路不明率と陽性率が連動して変動していたものが、最近では乖離しています。経路不明率は下がっていますが、陽性率は下がっていません。この理由が不明なので、ちょっと不気味です。特に、経路不明者の割合の減少は、中途半端ではなく、信じがたい小ささです。これを説明できる仮説には、大きなクラスターが見落とされている可能性があります。いずれにして、この乖離に注意したいと思います。

図3に、感染者数の1週間前の同じ曜日との差を示しています。行動制限率はここのところ、-43%前後で、感染者数も前週より、300人くらい減っています。陽性率が下がっているので、行動制限率がこのままであれば、感染者数の減少が続くと思われます。だだし、速度は緩やかです。

 

結論としては、来週も感染者数の減少傾向が続くと考えます。Google予測も、いったん増加する点は理解できませんが、1か月後の推定値としては、妥当と考えます。ただし、感染者数が減って、陽性率が下がってくると、変化率が小さくなるので、減少率も小さくなる可能性はあります。

 

f:id:computer_philosopher:20210130175244j:plain

図1 東京都の感染者数の推移(左軸:人、感染者数、経路不明感染者数、右軸:%、Google Transitデータ、1月28日版Google予測データ)

 

 

f:id:computer_philosopher:20210130175305j:plain

図2 東京都の経路不明率と陽性率(左軸:経路不明率%、右軸:陽性率%)

 

 

f:id:computer_philosopher:20210130175324j:plain

図3 東京都の感染者数の前週の同じ曜日との比較とGoogle Transit(左軸:感染者数の差、人、右軸:行動制限率%)

 

 

  • COVID-19 感染予測 (日本版) 1月28日版

https://datastudio.google.com/reporting/8224d512-a76e-4d38-91c1-935ba119eb8f/page/4KwoB?s=nXbF2P6La2M

  • NHK特設サイト

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/

  • 都内の最新感染動向

https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/

https://www.google.com/covid19/mobility/ Accessed: <2021.1.30>2021-1-28version.