ホテルモントレ グラスミア大阪
どうして、このホテルを取り上げるかというと、景観が特殊だからです。今まで、色々な風景を紹介してきましたが、類似のものは思い浮かびません。
ホテルは高層ビルの22~31階にあり、ホテル内にチャペルがあります。チャペルは、メルヘンの世界観を表しています。商業的には結婚式場を意図しています。
写真1が昼間の画像です。
写真2が夜の画像です。
比較してみると、夜の方が、ライティングの効果が大きく、見栄えがすると思います。
建物の中に建物を入れているケースは中尊寺の金色堂に見られます。神社建築では覆屋がありますが、覆屋は屋根だけなので、別のデザインに分類すべきです。ちょっと見ると、このアイデアは一部を修正すれば、他の建築でも流用可能に思われるですが、実際にはありそうで、ないです。その理由は、ここまで、あからさまにメルヘンの世界観を表に出すことができないからとも思われます。つまり、周辺のホテルのビジネスの世界観とチャペルのメルヘンの世界観は相容れません。その相容れないものが並んでいることで、ここでは、メルヘンの世界観の非日常性が強調されています。おそらく、このような世界観の対立を持ち込まないと、この世のものと思われない風景は演出できないと思います。こうした世界観はディズニーランドなどのテーマパークと共通ですが、ここでは、周囲にホテルがあることが、さらに対比を強めています。
なお、このホテルには山王美術館も併設されています。
ホテルモントレ グラスミア大阪
https://www.hotelmonterey.co.jp/grasmere_osaka/
山王美術館
https://www.hotelmonterey.co.jp/sannomuseum/exhibition.html