望遠ズーム 55-20mmの6回目です。
前回は、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6との比較でした。
今回は、他の望遠ズームレンズも追加してみます。
追加するのは、次の2本(3)(4)です。
どちらも、キットレンズとして購入した安価なレンズです。
こうして、キットレンズの望遠レンズを並べてみると次のことがわかります。
1)希望小売価格は、52000から58000円、実売は、35000円から45000円で、EF-M 55-200mmが一番値崩れしていません。
2)(4)は、キタムラの独自のキットのキットレンズで購入したもので、メーカーのキットレンズではありません。(4)は、動画撮影向けの設計なので、動画をとる人には、人気があると思われます。
3)(3)は、標準ズームのLUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH.とセットのキットレンズで、LUMIX G VARIO 12-32mmよりは、良く写る気がします。これは、(2)とOLYMPUS PEN E-PL10 14-42mm EZ の関係に似ています。望遠ズームは、レンズが多くなり、暗くなるので、標準ズームよりかなり画質が落ちるという先入観がありましたが、(2)は、優秀ですし、(3)も、優秀です。(3)と(4)の希望小売価格は、ほぼ同じですが、(3)は、ズームレンジが短いので、画質は有利になります。
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(1)CANON EF-M 55-200mm F4.5-6.3 STM
最短撮影距離 1.0m
最大撮影倍率 0.21倍(35mm判換算 0.34倍相当)
φ60.9×86.5 mm 260g
メーカー希望小売価格53,900円(実売45000円)
(2)オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6
最短撮影距離 0.9m
最大撮影倍率 0.16倍(35mm判換算 0.32倍相当)
Ø63.5mm × 83mm 190g
メーカー希望小売価格 52,250円(実売37000円)
(3)パナソニック LUMIX G VARIO 35-100mm / F4.0-5.6 ASPH.
最短撮影距離 0.9m
最大撮影倍率 0.11倍(35mm判換算 0.22倍相当)
φ55.5mm×約50mm 135g
メーカー希望小売価格 57,200円(実売35000円)
2015 DGGグランプリ金賞
(4)パナソニック LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm / F4.0-5.6
最短撮影距離 0.9m
最大撮影倍率 0.2倍(35mm判換算 0.4倍相当)
φ61.6mm×約90.0mm 210g
メーカー希望小売価格 58,850円(実倍42000円)
世界初の望遠電動ズームレンズ。
2群2枚のレンズを独立して駆動させるフローティングフォーカスにより、通常1枚のフォーカスレンズで発生する、撮影距離による周辺解像度の低下を補正。レンズ周辺までクリアな描写を実現します。
2012 DGGグランプリ技術賞
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撮影結果を示します。
写真1は、EF-M 55-200mmです。
写真2と写真3は、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6です。写真2だけは、トリミングしていません。画角は45mmで、ほぼ広角端です。
写真4と写真5は、LUMIX G VARIO 35-100mm / F4.0-5.6の望遠端です。良く写っていると思います。
写真6と写真7は、LUMIX G X VARIO PZ 45-175mmの望遠端です。焦点があまいこともありますが、LUMIX G VARIO 35-100mmの方が、よいと思います。
なお、絞ると、写真5のように少し改善する場合もありますが、差は小さいので、レンズの比較をアバウトにするのであれば、絞りは、あまり気にすることはないと思います。むしろ、絞りすぎて、手ブレや動体ブレが発生すると面倒になります。
EF-M 55-200mmとLUMIX G X VARIO PZ 45-175mmはマクロ撮影には、向いていないと思います。もちろん、マクロのためにトリミングしなければ、普通の写りには、全く問題はありません。もう少しがんばれば、より良い写真が撮れる可能性はありますが、成功率が10から20%もないので、撮影はストレスフルです。
まとめますと、レンズを選べば、望遠ズームレンズで、蝶のマクロ撮影が可能です。
EF-Mマウントでは、EF-M 55-200mmではなく、EF-M18-150㎜を使うことを勧めます。