「7つの親子フクロウ」のBack View
写真1は「7つの親子フクロウ」を後ろからみた写真です。撮影していた時には、注意が、フクロウに集中していたのですが、現像してみると写真1のように、フクロウの背後に、自転車にのっている女性が写っています。
これでは、見る人の注意が人にいってしまって、まともな写真ではありません。
そこで、自転車に乗っている女性をぼかして、気づかれないようにしたいと思います。
写真2がdarktableのソフト化モジュールを使った例ですが、あまり、効果がありません。
写真3は、darktableのローパス・モジュールを使った例です。めだたなくなる点では、効果がありますが、ボケが不自然な感じを受けます。
なお、写真3もそうですが、フクロウの像の背後だけをボカすためには、フクロウの像の部分を除外するように、フクロウの像にちょうどあった大きさのマスクを作成する必要があります。マスクには、次があります。
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描画マスク:マウスで、境界を指定して作成するマスク
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パラメトリックマスク:画像の色や濃淡の値で、境界を指定するマスク
対称(フクロウの像)と周辺の明暗や濃淡が大きく異なれば、パラメトリックマスクが有効です。しかし、フクロウの像の場合、色は、背後のクリーム色の建物に近いですし、明暗も周辺と大きく差がありません。ですので、きれいなマスクを作る方法が課題です。しかし、最悪の場合には、描画マスクで、手間をかければマスク自体は作れるので、ここでは、マスクはいいかげんに作っています。つまり、マスクがうまくできた場合に、必要な処理手順を明らかにする点に重点をおいています。ですので、以下では、マスクのずれは気にしないことにします。
写真4はレタッチ・モジュールで、人の部分を消したものです。ばれなければこれもありかと思います。しかし、不自然なことは確かです。そこで、以下では、Kritaを使ってみました。
写真5は、Kritaで読み込んだところです。
写真6はKritaでマスクを作成したところです。
写真7はKritaで作成したマスクをコピーしたところです。
写真8はKritaコピーしたマスクを新しいレイヤーにペーストしたところです。
元のレイヤーから、マスクの部分を切り取って、ボケをかける方法と、マスクの部分も残して、全体にボケをかけ、そのあとで、コピーしたマスクを上書きする方法が考えられますが、ここでは、後者を取っています。
写真9は元の画像のレイヤーです。これにぼかしを入れます。
写真10はKritaのレンズぼかしフィルターです。Kritaはdarktableに比べると、ぼかしフィルターの種類が多いです。
写真11はもとの画像にレンズぼかし効果をかけたところです。この後で、この上に、コピーしたマスクのレイヤーをうわ書きすれば完成です。
写真12が完成した画像です。単純なローパスフィルターよりは、それらしいボケになっていると思います。