darktableから、Kritaへの画像転送(2)

「darktableから、Kritaへの画像転送(1)」で、exrで保存した画像を、Kritaで読み込むと、露光が変化してしまうと申し上げました。

試して見ると、同じことが、Gimpでも、起こります。

さて、今回は、2019-2020年のデータで少し古いですが、pixls.usで、オーレリアンピエールさんが、「Kritaとdarktableをつなげる(Wiring darktable with Krita)」というタイトルで、ディスカッションしていますので、そのさわりの部分を引用します。

参照の写真は、pixls.usのもと記事を見てください。


aurelienpierre オーレリアンピエール 2019/12/19

さて、今日ははじめてKrita + darktableでレタッチをしました。言わなければならないのは「線形の覆い焼きと焼き込みは、はるかに快適で、darktableの表示参照フレームワークで処理するよりも、Kritaのブラシストロークブレンドする方がはるかに簡単です(予想どおりガウスぼかしは線形で機能します)」

私はこの写真の基本的なコントラスト編集をdarktableで行い、フィルムカーブなしでOpenEXR 32ビットにエクスポートしました(ここに示されている写真はフィルミックRGBがオンになっています)

Kritaで覆い焼きと焼きこみを行い、ファイルを.kraとして保存してから、OpenEXRにエクスポートし直しました(OpenEXRはレイヤーを保存しないようです)。覆い焼きは、さらにブレンドされたレイヤーに白を塗ることによって実行され、追加されたたレイヤーに黒を塗ることによって焼き込みがなされます。また、分割でブレンドされたレイヤーに黒でペイントして回避しようとしましたが(露出補正にフィードバック)、しばらくすると、ほぼゼロで分割され、アーティファクトが表示され始めます(ただし、はるかに優れた遷移が得られます)。

次に、KritaエクスポートをOpenEXRとしてdarktableにインポートし直し、さらにシャープネスを追加して、フィルミックRGBを適用しました。

こんな編集はで久しぶりですが、とても嬉しくて、時間の経つのを忘れてしまいました(6時間の作業でしたが、体調が崩れていて、すこしゆっくり作業しました)。

残念ながら、これらのプログラムのほとんどは、入力としてTIFファイルと呼ばれるフラットな16ビットディスプレイを超えることはありませんが、多くの目的にはそれで十分です。

もちろん、階層化された線形32ビットEXRとの緊密な統合ははるかに優れていますが、それを実行できるのは1つの特定のプログラムのみです。


この記事から、わかることは、以下です。

1)darktableとKritaを相互乗り入れ可能にするという課題は、ロードマップには、入っていないと思いますが、darktableの開発チームは、関心を持っています。

2)ファイル転送は、OpenEXR 32ビットを使うべきです。

3)「線形の覆い焼きと焼き込み」は、Kritaの方が簡単です。darktableでは、トーンイコライザーの新しいインスタンスをつくって、マスクを併用することで、「覆い焼きと焼き込み」ができますが、その場合には、トーンイコライザーのゾーン機能は、ほとんど使われないことになります。焼きこみは、着色(カラーライズ)で、透明な黒を塗ることでもある程度は出来そうです。しかし、任意のブラシによる塗りつぶし機能は、Kritaが優れていますので、使い勝手では、darktableは、Kritaに、勝負になりません。

特定の部分に狙いを定めて、そこだけに、「覆い焼きと焼き込み」をしたり、色をつけたりする芸当は、darktableでは、簡単には、できません。

この点で、Krita、または、Gimpを使うことは避けられないと思われます。

ただし、オーレリアンピエールさんが、6時間といっているように、それなりの時間は、かかりそうです。

  • Wiring darktable with Krita; Kritaとdarktableをつなげる

https://discuss.pixls.us/t/wiring-darktable-with-krita-nsfw/14938/15