連休の行動制限~コロナウィルスのデータサイエンス(51)

東京都のデータの訂正

東京都のデータの過去にさかのぼったデータの底生が出たのでました。ちょっと前に、筆者は、行政データのバグをとる方法は公開することであると申しあげましたが、その通りになりました。東京都はデジタルでもデータを提供していますので、訂正がでたことを喜びたいと思います。デジタル非公開のデータは、バグだらけだとおもいます。むかし、某所から、公園のデータをもらってきたら、ベンチの長さが200mというすごいデータがあったこともあります。単位間違いです。ただ、東京都の訂正はデジタルデータには間に合っていないようだったので、今日は古い訂正前のデータで、いきます。Google Reportが更新されたので、とありあえず、さらっておきます。

連休の行動制限

感染者数と、Google ReportのTransitのデータを曜日効果を消すために7日移動平均でプロットしてあります。行動制限は、14日後にずらしてあります。最新の5月18日が実際は、5月4日になります。このデータは、5月7日までの移動平均になるので、連休中の行動制限を表しています。Google Reportの最新のデータは5月7日です。

図1は東京都の感染者数の推移です。連休の最後の部分で行動制限が強く出ています。

図2は、大阪府の感染者数の推移です。ここでも連休の最後の部分で行動制限が強く出ています。

図3は、北海道の感染者数の推移です。ここでも連休の最後の部分で行動制限が強く出ていますが、行動制限の比率は、東京、大阪に比べると10ポイントくらい差があります。

連休に終わりには、急激な行動制限の低下がありました。5月4日に7日から31日まで非常事態宣言を延長するする説明がなされました。表1に元の数字を示しますが、4,5,6日の低下の効果が大きかったことがわかります。

4日にインパクトとあったか否かは連休効果で不明です。

6日から7日は、東京で26ポイント、大阪で28ポイント、北海道で25ポイント値を戻しています。ですから、連休明けのデータは7日しかありませんが、おそらく、元に戻るぶり返しがあると思われます。

感染者数がある程度より減ってしまうと、行動制限の意義を見出しにくくなります。

今日は、一部で、非常事態宣言の解除が出されますが、この辺りの行動制限の意義を納得してもらうことが課題になります。北海道の例からすると、2回目の効果は1回目より10ポイント近く悪くなる可能性があります。

 

表1 5月のTransitの値

date tokyo osaka hokkaido
5月1日 -59 -51 -48
5月2日 -62 -59 -52
5月3日 -64 -63 -49
5月4日 -76 -70 -64
5月5日 -75 -69 -62
5月6日 -78 -71 -67
5月7日 -51 -43 -42

 

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図1 東京都の感染者数の推移



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図2 大阪府の感染者数の推移

 

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図3 北海道の感染者数の推移