その他の改善点 ~darktable3.0の新機能解説(11)(darktable3.0第81回)

解説

今回で、darktable3.0の新機能解説の翻訳は終わりです。

今回は、その他になります。

その他の改善点

画像処理チェーン(パイプライン)は徹底的に見直され、最適化されました。ダークルームでこれらのモジュールの Shift+Ctrl+Drag&Drop を使用して、またはインスタンスメニューとup / downオプションを使用して、モジュールの順序が変更できるようになりました。

注意:モジュールを移動すると、モジュールの処理順序が変わるため、現在の画像のレンダリングに影響することを理解することが非常に重要です。デフォルトの順序は安全であり、ほとんどの用途に最適化されています。モジュールの移動は、自分が何をしていて、それがイメージにどのような影響を与えるかを知っている場合にのみ推奨されます。いかなる状況でも、この変更をモジュールの「分類」に使ってはいけません。

「カラーゾーン」モジュールは、「種類」“select by” オプションに基づいてヒストグラムを表示するようになりました。曲線にノードを追加したり削除したりできるようになりました。ノードは、「領域で編集」ボックスをチェックすれば、古いサイズのコントロールで移動できます。また、新しい“pronounced” 処理(訳注:プロセスモード?)オプションと、選択した画像領域に基づき曲線を作成する新しいピッカーもあります。

パフォーマンスと視覚的改善のために、「カラーピッカー」(ダークルームの左パネル)および「トーンカーブ」モジュールでも強調表示されるようになりました。より一般的には、多くの改善がさまざまなダークルームの場所にある選択ピッカーの周りで行われました。

新しいdarktable設定オプションを使用すると、自動的にダークルームモジュールをアクティブにした時に展開し、無効化したときに折りたたむことができます。

元のPicasaへのエクスポートがGoogleフォトへのエクスポートに更新されました。

darktable 3.0は、新しいバージョンは新機能が非常に豊富なため、おそらく、ほとんど忘れられていると思われる、多くのバグ修正と、いくつかのマイナーな改善がなされています。

 

A 3.0.1 のリリースは既に途上

バージョン3.0では大きな変更がなされたため、機能追加は10月の初めに固定され、文字列の追加は11月の初めに固定されました。 これにより、クリスマスにdarktable 3.0リリースのためにできるだけ多くのバグを修正する時間と翻訳する時間の両方が確保されました。

したがって、それ以来、新しい改善がすでに提案されているか、開発中です。 これらは、リリースは2020年の第1四半期にリリースが予定されている3.0.1向けに公開されるでしょう。以下は、この将来の3.0.1に期待される主な新機能の一部です。

  • 画像間でメタデータ(キーワード、ジオロケーション、表記法、色ラベルなど)がコピー出来るようになります。

  • コレクション検索フィールドで、複数のキーワードをコンマで区切って検索できるようになります。

  • モジュールの最適化がなされました。:「トーンイコライザー、「カラーゾーン」など。

  • 「基本調整」モジュールに鮮やかなスライダーが採用されます。

  • ライトテーブルから読み込まれたダークルームイメージの表示への移行の大幅な改善(ダークルームイメージが完全に表示される前に、ライトテーブルの一部の背景が変に表示されなくすること)

  • ライトテーブルビューとダークルームビューの両方でアクティブにできるフォーカスピーキング機能(執筆時点では3つの表示レベル)が実装されます。これにより、現在使用できるライトテーブルビューの「焦点検出長方形」と比較して、画像のシャープネス領域の表示が大幅に改善されます(このモードは引き続き使用可能です)。

  • 左右のパネルはマウスで、別々にサイズ変更できます。左右のパネルサイズは、ビューごとに保存されます。したがって、サイドとビューごとに異なるサイズのパネルが設定できます。

  • ISO 12646:2008 ICC勧告によると、ダークルームビューで画像の周囲に白いフレームを追加すべきかもしれません。 これを、特に露光の最後に使用すると、画像のレンダリングを視覚化できます。 注意してください。これは特定の用途で、推奨事項の実践には白いフレームが必要です。 他の色は、このオプションの利益を損なうでしょう。

  • パラメトリックマスクの暗いトーンのより正確な調整(対数モード)が可能になりました。

  • 簡単なキーボードキーにより、最後のキーワードを1つ以上の画像に再適用できます。

  • 通常のバグ修正の他に、計画されていたいくつかの改善がなされました。

このリストは網羅的ではなく、これまでに知られている主な開発を示しています。

この記事について

 

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共著者: Nilvus, aurelienpierre, rawfiner, jpg54, jpv, Ro_G, Matthieu Moy。 そして、助けてくれた校正者に感謝します。

あとがき

以上で、11回にわけた、「darktable3.0の新機能解説」の翻訳は完了です。