インフレで、実質賃金が上昇するか

1)インフレ時に実質賃金が上昇する確率は

 

Geminiによる経済学の解答は以下です。

 

歴史的なデータに基づくと、インフレ局面で実質賃金が上昇する確率は、**「インフレの原因」**によって大きく異なります。

 

  1. 需要牽引型(ディマンド・プル)インフレの場合

景気が良く、モノが売れるために物価が上がるケースです。

  • 上昇の確率:比較的高い(50%〜70%程度)
  • 企業収益が増え、労働需給が逼迫するため、物価上昇を追い越すペースで賃金が上がりやすくなります。
  1. コストプッシュ型インフレの場合

原油高や円安など、供給側の都合で物価が上がるケースです。

  • 上昇の確率:非常に低い(10%〜20%以下)
  • 企業の利益が圧迫されるため、賃金が物価上昇に追いつかず、実質賃金は低下する傾向にあります。近年の日本(2022年〜2024年)はこの典型例です。

 

2)インフレのタイプの判別関数

 

次の判別関数でよいと考えます。

 

実質賃金のが上昇→需要牽引型(ディマンド・プル)インフレ

 

実質賃金のが下降→コストプッシュ型インフレ

 

Gemini(標準的経済学)は、以上の判別関数は、間違いで、次をすすめます。

 

 経済学における標準的な判別方法(AS-AD分析)

最も標準的な判別基準は、実質賃金そのものではなく、**「物価変動と産出量(GDP)の相関関係」**にあります。

  • 需要牽引型(ADシフト): 物価が上がり、GDPも増える(正の相関)
  • コストプッシュ型(ASシフト): 物価が上がり、GDPは減る(負の相関=スタグフレーション

 

しかし、この判別方法は、間違いであると考えます。

 

その理由は簡単です。

 

経済学者は、経済は、合理的期待で動くと主張します。

 

経済学者の頭の中には、< 経済学における標準的な判別方法(AS-AD分析)>という合理的期待が入っています。

 

一方、筆者の頭の中には、< 経済学における標準的な判別方法(AS-AD分析)>は、はいっていません。

 

筆者の頭が許容できる合理的期待は、上記に書いた通りです。

 

実質賃金のが上昇→需要牽引型(ディマンド・プル)インフレ

 

実質賃金のが下降→コストプッシュ型インフレ

 

相関は、因果ではありません。<「物価変動と産出量(GDP)の相関関係」>と聞けば、やめてくれと言いたくなります。

 

経済学者の頭の中(メンタルモデル)の合理的期待と、筆者のような経済学の素人の頭の中(メンタルモデル)の合理的期待が一致するわけはありません。

 

過去10年以上、実質賃金がさがっています。つまり、使えるお金が減っています。使えるお金が減れば、内需が小さくなります。

 

実質賃金が下がる→使えるお金の減少→内需が小さくなる→お金の循環が悪くなる→売り上げが減る→実質賃金が下がる

 

つまり、景気が悪い原因は、実質賃金の減少にあります。デフレとは関係がありません。

 

インフレは、家計から、政府への所得移転になります。これは、増税と同じ効果があり、実質賃金は、更に、下がります。

 

このいいかげんなモデル(筆者の合理的期待)は因果モデルであって、相関モデルではありません。

 

相関モデル(経済モデル)には、因果モデル(筆者の合理的期待)を否定できる力はありません。

 

インフレでは、賃金が上がりません。賃金をあげるには、生産性向上が必須です。

経済モデルには、お金を投入すると生産性があがるという魔法の関数が含まれています。

 

これが、間違いの原因になります。

 

気象庁は天気予報をだします。

 

しかし、政府も、日銀も、経済予報を出しません。これは、経済モデルが使えないという事実を示しています。

 

政府も、日銀も、経済予報だしませんので、実質賃金が下がり続けるというデタラメな政策が、くりかえされています。

 

3)結論

 

実質賃金の上昇の確率は次になります。

上昇の確率:非常に低い(10%〜20%以下)

 

限界国家日本(9)臨界点と認知バイアス

1)反事実推論

ここで、確認しておくべき事柄があります。

それは、リフレ派は、2030年と2035年の「ドル建て生活賃金」の予測を出してこないだろうという仮説です。

この仮説の根拠は、次の反事実推論にあります。

2013年にリフレ派が、2025年の「ドル建て生活賃金」の予測値をだしていた(反事実)と考えます。

その場合、2025年の「ドル建て生活賃金」の予測値は外れているので、2025年には、リフレ派の撤退が起きています。

つまり、2026年に、経済の予測ができないリフレ派が生き残っている原因のひとつは、事前に「ドル建て生活賃金」の予測値をださなかった(経済政策の評価の判定基準を示さなかった)からです。

リフレ派が、2030年と2035年の「ドル建て生活賃金」の予測をだして外れれば、リフレ派はそこで消滅します。

リフレ派は、2030年と2035年の「ドル建て生活賃金」の予測をだして外れるリスクをとらないと考えられます。

事前に予測をだして、それから、予測を検証するために、データを収集する方法は、前向き研究と呼ばれ、科学的な推論のコアになっています。

事前の予測とは、考えられる範囲で、確率が最大となるシナリオを選択することです。

予測したシナリオが外れることはありますが、予測が因果構造をもっている場合には、予測がはずれた原因を点検して、予測モデルを改善することができます。

ポイントは、予測が当たることではなく、予測の改善ができることにあります。

予測の改善の認知負荷は、予測が当たることの認知負荷より大きいので、推論エンジンを制御しないと、「予測が当たること」だけを気にする認知バイアスの罠にはまってしまいます。「予測が(当たる/当たらない)」という推論を封印しないと、予測の改善に進めません。

リフレ派は、この認知バイアスの罠をつかった生存戦略をとっていると考えることができます。

2)認知バイアス

ここでは、次の前提を置いています。

2030年:1ドル=173円

 

2035年:1ドル=200円

 

この前提をみて、読者は、「この予測はあたるだろうか」という疑問を持つかも知れません。

 

しかし、そのような疑問をもっている場合、読者は、帰納法決定論)の認知バイアスの罠にはまっていると言えます。

 

このシミュレーションは、インフレ率2%、2030年の為替レート(1ドル=173円)に基づいています。

 

読者が、この未来は耐えがたいと感じれば、選挙の投票先をかえれば、シナリオは変化します。ただし、変更可能な範囲には制限があることにも注意する必要があります。変化が、臨界点(point of no return)をこえた場合には、シナリオをもとに戻すことはできません。円安でいえば、円高に戻せなくなる点があります。

 

このようなシナリオがあることで、選挙の投票先の選択問題が、政治家のリップサービスから、期待リターンに変化します。もちろん、そのような変化は、現役の政治家にとってはリスクになるので、政治家と政党は、シナリオを公開しないわけです。

 

現在は、選挙の前になって、AIに、「今後の円安をブロックする政治家、インフレをブロックする政治家に投票したいが、この2点で、候補者をスコアリングしてください」と聞けば、AIがスコアを出してくれます。

 

2026年現在、アメリカでは、AIが、読者の要求に合わせて、株式のポートフォリオを提案するのと同じように、投票すべき政治家を評価をするシステムが、広まっています。

 

3)円ドルレートの臨界点

いくらくらいの円ドルレートが「臨界点」か?

こうした問題には、完全な解はありませんが、AIの解答が参考になります。

参考までに、Geminiの解答を例示します。これは、正解ではなく、推論のスタートになります。

いくらくらいの円ドルレートが「臨界点」か?

多くの専門家の分析や市場の心理的節目を総合すると、以下の3つのステージが「ポイント・オブ・ノーリターン」の候補として議論されています。

  1. 1ドル=150円〜160円(「新常態」の確定)

すでに2024年から2026年にかけて定着しつつある水準です。かつて120円程度が上限とされていた時代から、この水準が「構造的な底」として意識されるようになりました。この水準を長期間推移することで、企業の生産拠点や個人の投資先が完全に海外へシフトし、「120円以下の円高」に戻る力そのものが失われる最初のポイントです。

  1. 1ドル=170円〜180円(構造的な防衛ラインの決壊)

2025年後半から始まった「高市政権(サナエノミクス)」への期待と、それによる財政拡大・金融緩和の継続観測の中で注目されている水準です。政府・日銀による為替介入の効果が薄れ、「日本にはこれ以上の円安を止める手段がない」と市場に見透かされた場合、この水準が「戻れなくなる壁」として機能する可能性があります。

  1. 1ドル=200円(心理的・社会的崩壊点)

多くの国民や企業にとって「円」という通貨の価値に対する信頼が根本から揺らぐ、極めて危険な心理的節目です。

まとめ

「1ドル=160円」が数年続けば、それは事実上のポイント・オブ・ノーリターンとなります。なぜなら、その間に日本の経済構造(サプライチェーンや個人の資産構成)が「円安仕様」に作り替えられてしまい、円高に戻った際に日本経済が耐えられなくなる(=円高を許容できなくなる)からです。

今後の日本経済において、政府が財政規律を維持しつつ、デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じて「稼ぐ力」を回復できるかどうかが、円の運命を左右する鍵となります。

 

限界国家日本(8)2026年の日本の十大リスク(2)

3)ドローンを巡る米中日の攻防

 

2025年12月21日に、アメリカは、中国製のドローン輸入禁止に踏み切りました。

 

2026年1月7日に、日本政府も<「ドローン(無人航空機)」の国産化支援>、つまり、中国製のドローン輸入禁止に向けた準備に入りました。

 

これに対して、中国商務省は2026年1月6日に、「日本への軍民両用(デュアルユース)品目の輸出管理強化を決定した」と発表しました。

 

2026年が幕を開け、ドローンを巡る米中日の攻防は、単なる「製品の輸入制限」を超え、経済安保と地政学が直結する「新冷戦」の象徴となりました。

つまり、ドローンを巡る米中日の攻防が発生しています。

 

せっかく、「2026年の日本の十大リスク」を作ったので、ドローンを巡る米中日の攻防を、「2026年の日本の十大リスク」を使って分析してみます。



3-1)十大リスクとの「ドローンを巡る米中日の攻防」の対応関係について

中国製ドローンの輸入禁止とそれへの報復措置は、次のリスク項目と密接に関連しています。

1:<1:「日米同盟のトランザクション(取引)化」>との対応

【対応:極めて高い】 アメリカ(トランプ政権)が「国家安全保障」を理由に先行して中国製ドローンの排除を決定したことは、日本にとっての**「同盟維持の踏み絵」**となりました。

  • 構造: 日本政府が国産化支援(2030年8万台体制)を急ぐ背景には、米国から「中国製排除に協力しなければ、米軍との共同オペレーションや技術共有を制限する」という取引(ディール)を迫られている側面があります。
  • 帰結: 経済的合理性(安価なDJI製等の利用)を捨て、安全保障コストを支払う判断は、まさしく同盟の「取引化」を象徴しています。

2:<2:「中国発・デフレの輸出と製造業の瓦解」>との対応

【対応:防衛的側面と逆流リスク】 ドローン輸入禁止は、本来はこのリスク(安価な中国製品による国内産業の駆逐)に対する**「防衛策」**です。

  • 懸念点: しかし、中国側の報復(デュアルユース品目の輸出管理強化)により、ドローン製造に不可欠な**モーター、バッテリー、通信チップの原材料(レアアース等)**の供給が断たれるリスクが生じます。
  • 帰結: 国内製造業が「安さ」に負けるだけでなく、そもそも「作れない」という供給側の瓦解を招く、より深刻なフェーズへの移行を意味します。

3:<10:「技術的孤立(ジャパン・パッシング)」>との対応

【対応:ガラパゴス化のリスク】 世界シェアの7割以上を握る中国製エコシステムから切り離されることは、日本が**「ドローン技術の主流」から取り残される**リスクを伴います。

  • 構造: 中国製が使えない状況で、日本独自の規格や安全基準に固執しすぎると、世界市場で戦えない「日本専用(ガラパゴス)ドローン」しか作れなくなる可能性があります。
  • 帰結: 米中の標準争いの中で、日本がどちらの陣営のメリットも享受できない「技術的孤立」に陥る典型例と言えます。

3-2)ドライビングフォースに基づく「今後のシナリオ」

ドライビングフォース(サービス維持の臨界点、デジタル小作農など)を前提にすると、ドローン輸入禁止の「次」に起こるシナリオは、以下の3つの段階に分かれると考えられます。

シナリオA:インフラ・メンテナンスの「空白期間」の発生

(ドライビングフォース1:サービス維持の臨界点に対応)

  • 展開: 橋梁点検や送電線点検、農薬散布などの現場で、安価で高性能な中国製ドローンの新規導入が止まります。一方で、国産ドローンはまだ量産体制(8万台)が整っておらず、価格も数倍高い。
  • 結果: コスト高と機体不足により、地方のインフラ点検が物理的に不可能になり、「エッセンシャル・インフラの沈黙(リスク3)」が現実化します。

シナリオB:「デジタル小作農」から「ハードウェア小作農」への深化

(ドライビングフォース3:デジタル小作農構造の固定化に対応)

  • 展開:国産化」といっても、制御用OSやフライトコントローラーの基本設計(IP)を米国企業に依存せざるを得なくなります。
  • 結果: ハード(機体)は日本で作っても、ライセンス料やクラウド管理費として利益の大部分が米国プラットフォームに吸い上げられる構造が固定化されます。中国への依存を脱したつもりが、米国への構造的赤字が拡大する「富の流出ループ」です。

シナリオC:「安全保障コスト」の国民転嫁と分断

(ドライビングフォース5:安全保障の無料期間の終了に対応)

  • 展開: 中国の「デュアルユース品目輸出規制」により、ドローン以外の製造業(自動車、電子部品)でも原材料コストが急騰します。
  • 結果: 政府は「国産化支援」のために増税や予算組み換えを行いますが、これが物価高を招きます。「安全保障のために生活が苦しくなる」という現実が、貯蓄を持つ層と持たざる層の不満を爆発させ、「多峰分布(二重経済)の爆発(リスク4)」を加速させます。

3-3)結論と展望

中国製ドローンの輸入禁止は、単なる貿易問題ではなく、「日本の生活コストが、米中対立のコストに直結し始めた」 転換点です。

今後は、「いかに国産を作るか」だけでなく、「中国からの部品供給停止を前提とした、代替サプライチェーンを東南アジアやインドと構築できるか」 が、日本のレジリエンス(復旧力)を左右する鍵となるでしょう。

 

限界国家日本(7)2026年の日本の十大リスク(1)

ユーラシアグループが、2026年の世界の十大リスクを公表しました。

 

そこで、2026年の日本の十大リスクを考えてみました。

 

1)因果構造の変化を起こすドライビングフォース

 

2026年の幕開けとともに、ユーラシア・グループ(Eurasia Group)が発表した「2026年の世界の十大リスク」は、米国大統領選後の「米国の政治革命(US political revolution)」や、中国の「電気国家(Electrostate)」化といった、従来の秩序が根底から覆る(因果構造の変化)内容でした。

 

これらを踏まえ、日本が直面するトレンド予測(過去の延長線上の予測)を無効化し、システムの挙動を根本的に変えてしまう「ドライビングフォース(原動力)」をリストアップします。

  1. 「サービス維持の臨界点」の突破(労働力制約の質的変化)

単なる「人手不足」から、「特定の社会インフラが消失する」フェーズへの移行です。

  • 構造変化: 賃金を上げても人が集まらない「物理的不在」が、物流、介護、災害復旧の現場で発生。経済モデルが前提とする「供給の弾力性」が失われます。
  1. 「シルバー民主主義」による自己決定不能
  • 構造変化: 有権者のマジョリティが「現状維持」を望む高齢層であるため、リスクを取った構造改革(デジタル化、労働移動)が政治的にブロックされ続ける現象。これにより、技術革新の恩恵を受ける前にシステムの老朽化が加速します。
  1. 「デジタル小作農」構造の固定化
  • 構造変化: 技術開発能力の低さ(質問にある認知バイアス)により、日本の主要産業が海外のAI・クラウドプラットフォーム(電気、基盤モデル)への支払いに依存。貿易収支が構造的な赤字(デジタル赤字)から抜け出せなくなる「富の流出ループ」です。
  1. 「信頼」のコモディティ化とAIによる破壊
  • 構造変化: 日本社会の強みであった「高い社会的信頼(ハイ・トラスト)」が、生成AIによる偽情報や詐欺の高度化により崩壊。取引コスト(確認、契約、警備)が急増し、経済活動の速度が鈍化します。
  1. 「安全保障の無料期間」の終了
  • 構造変化: 米国の「ドンロー主義(トランプ版モンロー主義)」への転換により、日米同盟が「理念に基づく防衛」から「取引に基づくサービス」に変質。日本の防衛予算や地政学的コストが不連続に上昇します。

2)2026年の日本の十大リスク

 

ユーラシア・グループのグローバルリスクと、上記のドライビングフォースを掛け合わせ、2026年の日本が直面するリスクを推定します。

 

順位

リスク項目

概要と構造的背景

1

「日米同盟のトランザクション(取引)化」

米国の「政治革命」により、防衛義務が対価(関税、駐留費、購入)と直接リンク。日本の外交自律性が急速に喪失。

2

「中国発・デフレの輸出と製造業の瓦解」

中国(電気国家)が余剰生産力を低価格で日本市場に放出。日本の製造業(特にEV、電子部品)が価格競争力を失い、産業構造が強制解体される。

3

「エッセンシャル・インフラの沈黙」

労働力制約が限界を超え、地方都市のバス、郵便、水道維持が停止。都市部への過度な集中が加速し、不動産バブルと地方崩壊が同時に進行。

4

金利上昇による多峰分布(二重経済)の爆発」

インフレ対応の利上げが、貯蓄を持つ高齢層(受恵)と、債務を抱える現役世代・中小企業(打撃)の格差を可視化。社会的分断が激化する。

5

「AIエージェントによる情報環境の汚染」

日本語特有の「情報の壁」がAIによって突破され、高度な世論工作や詐欺が蔓延。行政・企業の意志決定プロセスが麻痺。

6

「サイバー・ハイブリッド戦への無防備」

ロシアや北朝鮮による「第2の戦線」として、日本の重要インフラ(電力、金融)が標的に。物理的な紛争がないまま経済損失が拡大。

7

「デジタル赤字の不可逆的拡大」

AI・クラウドへの支払いが日本の経常収支を圧迫。円安が「悪いインフレ」を定着させ、国民の購買力が減退し続ける。

8

「災害復旧能力の喪失(レジリエンスの欠如)」

大規模災害(南海トラフ、首都直下への予兆含む)発生時、資材高騰と作業員不足で「復興できない」という現実が露呈。

9

「水・食料資源の武器化への巻き込まれ」

世界的な「水の武器化」に伴い、輸入に依存する日本の食料安全保障が脅かされる。サプライチェーンの寸断が常態化。

10

「技術的孤立(ジャパン・パッシング)」

世界が「米国の国家資本主義」と「中国の電気国家」に二分される中、日本がどちらの陣営の規格からも取り残されるリスク。



分析のポイント:正規分布から多峰分布へ

正規分布認知バイアス」は、2026年の日本において最も致命的な視点となります。 政府が「平均所得」や「平均成長率」に基づいた一律の政策(例:一律給付や一律増税)を続ける限り、「超富裕層・勝ち組企業」「困窮する現役世代・インフラを失う地方」という多峰分布の「谷間」に落ち込む人々を救えず、社会の不安定化を招きます。

 

注記: 2026年は、過去の「改善」の延長線上ではなく、「システムの再設計」を迫られる年となります。

 

限界国家日本(6)生活賃金のシナリオ

1)生活賃金とは

 

この記事を書いている2026年1月5日現在、イランでは、現地通貨のリアル安、ドル高、物価の高騰が続き、デモが起きています。政権が転覆する可能性が議論されてます。

 

デモが起きている原因は、通常の賃金では、生活ができないためです。

 

デモや暴動が起きるリスクは、通常の賃金では、生活ができるかを点検すれば、わかります。

 

若干の余裕がある普通の生活ができる賃金を生活賃金といいます。

 

経済的に安定して生活できるギリギリの賃金をLISEP(The Living Income Standard for Economic Security)といいます。

 

つまり、生活賃金とLISEPを基準にして、賃金分布(所得分布)を調べれば、デモや暴動が起きるリスクを評価することができます。

 

太平洋戦争で、日本がアメリカに負けた理由は、経済力で負けていたからです。

 

イランは、ミサイルを持っているかも知れませんが、経済力で負けるとハイパーインフレになって、負けてしまいます。

 

政府は、軍備を拡張すれば、戦争に勝てるというパールハーバーの幻影を信じているように見えます。

 

軍事費を簡単に捻出できない国は、すでに、経済で負けているので、無理をして、軍備を拡張しても、パールハーバーの日本か、現在のイランのようになるだけです。

 

アベノミクスは、経済の敗戦でしたので、勝負は既についていると理解すべきです。

 

もちろん、太平洋戦争時の政府と軍部が、敗戦をみとめなかったように、現在の日本政府も、経済の敗戦を認めません。しかし、事実は、経済の敗戦を示しています。

 

経済の敗戦を認めず、敗戦の原因を取り除かないので、これから起きることがわかります。

 

話を生活賃金に戻します。

 

日本には、生活賃金とLISEPのデータはありません。

 

これは、政府が、データを非公開にしているためです。

 

アメリカでは、生活賃金とLISEPは、公開データを活用して、大学や民間が推定してます。

 

日本政府の公開データは、平均値だけです。しかし、分布が正規分布ではないので、平均値は代表値ではありません。つまり、これでは、何もわかりません。

 

データ公開の水準は、太平洋戦争のころと変わりません。

 

これが、日本では、生活賃金とLISEPが話題にならない理由です。

 

ここでは、アメリカの生活賃金のデータを円ドルレートを使って換算しています。

 

生活賃金の予測は、イランのように、デモと暴動がおきるリスク評価にもなっています。

 

2)生活賃金の予測

 

円安が、生活を直撃していることがわかりました。

 

そこで、AIと相談して、2030年と2035年の円ドルレートの推定を行いました。

 

推定結果は、以下です。

 

2030年:1ドル=173円

 

2035年:1ドル=200円

 

この推定は、日本の産業競争力が回復しないという前提(シナリオ)にもとづいています。

日本の産業競争力が回復しないというシナリオを採択する理由は、トレンド予測ではなく、推論エンジン仮説と因果推論に基づいています。この説明は、かなり複雑になるので、今度、順次行うことにして、ここでは、上記の円ドルレートシナリオをつかったシミュレーション結果を示します。

 

シミュレーション結果をよむために、最低限必要な用語説明をします。

 

A層とB層

二重経済の所得の上位層をA層、所得の下位層をB層と呼びます。

生活賃金(Living Wage):アメリカの「リビングウェッジ(Living Wage:最低限の人間らしい生活を送るために必要な賃金)」を基準に、日本で同等の生活水準を維持するために必要な年収(円建て)を試算しています。

 

アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)が算出している「Living Wage Calculator」の全米平均データ(単身者・税前)をベースに、各年代のインフレ率を加味したドル建て賃金を、上記のレートで円換算します。

シミュレーションは、リフレ派が主張する2%のインフレを前提にしています。

つまり、以下のシナリオは、リフレ派が主張する今後の日本の姿であると理解できます。リフレ派のインフレで経済成長するという主張は科学的な間違いなので実現することはありません。その説明は複雑で、認知負荷が大きいので、このあとで、時間をかけて説明します。

 

日本における「ドル建て生活賃金」の推移と予測

項目

Case 1:2013年

Case 2:2025年

Case 3:2030年

Case 4:2035年

想定為替レート

1ドル=97.6円

1ドル=156.3円

1ドル=173円

1ドル=200円

US生活賃金(ドル)

約32,000ドル

約45,000ドル

約50,000ドル

約55,000ドル

日本での必要年収(円)

約312万円

約703万円

約865万円

約1,100万円

日本の平均年収との比較

平均(414万)以下で到達

平均(460万推計)で不足

平均では絶望的

1,000万超えが必須

 

※US生活賃金はMITのデータを元に、2025年を4.5万ドルとし、過去はデフレ・未来は2%のインフレを織り込んで算出しました。

試算から見える「残酷な真実」

  1. 「普通の生活」の定義が1,000万円超えに

2013年当時、日本での年収300万円台は「決して裕福ではないが、最低限の生活は送れる」レベルでした。これは当時のアメリカのリビングウェッジ(約3万ドル=約300万円)と概ね一致していたからです。

しかし2035年アメリカ基準の「最低限の生活」を日本で送ろうとすると、年収1,100万円が必要になります。これは現在、日本で上位数パーセントしか到達できない「パワーカップル」や「エリート層」の年収です。

  1. B層の脱落」と「生活水準の海外格差」

2025年現在、日本の中央値年収(370万円)は、アメリカの生活賃金(リビングウェッジ、約703万円相当)の約半分しかありません。

これは、日本の会社員が「1日8時間」働いて得ている生活の質が、アメリカの基準で見れば<「1日4時間分」の価値しかない>ことを意味します。日本居住サブスクの「月額料金(税・社会保険)」を払った後に残る手取りでは、iPhone、エネルギー、Netflixといった「グローバル標準のサービス」を維持することが極めて困難になります。

  1. 2035年の「1,000万プレイヤー」は、かつての「300万プレイヤー」

2035年に年収1,000万円に到達したとしても、為替が200円であれば、その購買力は2013年当時の年収500万円程度にまで目減りしています。

「会社で頑張って年収を上げる」という努力が、単に「沈みゆく船(日本円)から必死に水を掻き出し、なんとか浸水を食い止めているだけ」の状態になり、生活が楽になる実感を伴いません。

結論:日本は「高コスト・低所得」の国へ

このデータが示すのは、日本がもはや「先進国水準の生活」を国民全体に提供できなくなりつつあるという現実です。

  • 2013年: 日本の給料で、世界基準の生活ができた。
  • 2025年: 日本の給料では、世界基準の生活を諦める必要がある。
  • 2035年 日本の給料で世界基準を維持するには、国内トップ層になるしかない。

 

備考:

アメリカと日本では、世帯データの集計方法が異なるので、日本の生活賃金はアメリカの生活賃金より若干小さい値になります。差は数%なので、厳密さを追究する場合以外では、同じと考えて差支えはありません。

 

限界国家日本(5)アベノミクスとパールハーバー

推論エンジン仮説の有効性の例を示します。



2013年のアベノミクス以降、政府と財界は、日本企業の技術開発を停滞させ、工場の海外移転をすすめ、貿易黒字を縮小する政策を進めてきました。

 

現在のリフレ派も、この延長にあります。

 

ここで、議論したい内容は、アベノミクスの是非ではありません。

 

ここで、議論したい内容は、アベノミクスはどのような認知モデルが働いて実現したかという政治家と経営者の脳内プロセス(認知プロセス)の問題です。



つまり、アベノミクスの推論エンジンは何かになります。

 

推論エンジン(認知科学)の視点でみると、2013年からの日本経済における意思決定と、パールハーバー以降の太平洋戦争時の政府の意思決定には、認知パターンの類似性があります。

 

アベノミクス以降の意思決定」と「太平洋戦争時の意思決定」における認知パターンの類似性は、日本の組織論や社会心理学、あるいは歴史学の文脈で繰り返し指摘されてきた「日本型組織の失敗の本質」というファクトに基づく考察です。

特に、1984年に出版された名著「失敗の本質」が指摘した組織的欠陥は、戦後から現代に至るまで日本のリーダー層の認知モデルとして温存されているという見方が一般的です。

認知パターンの類似性を、認知科学および組織心理学の観点から3つのポイントで整理します。

  1. 「サンクコスト」を超えた「コミットメントのエスカレーション」

経済学の「サンクコスト」は、心理学では「コミットメントのエスカレーション(Escalation of Commitment)」と呼ばれます。これは「一度下した決定が誤りだとわかっても、これまでの投資(労力、メンツ、資金)を正当化するために、さらに過剰にリソースを投入してしまう」現象です。

  • 太平洋戦争: 開戦時の「短期決戦」という前提が崩れた後も、初期の成功(真珠湾など)体験が認知を歪め、「引く」という選択肢を「英霊に対する裏切り」として排除し続けました。
  • アベノミクス期: 円安・株高という「初期の目に見える成果」に固執するあまり、実体経済の基盤である「技術開発」や「国内生産の空洞化」という副作用を軽視し、同じ政策を10年以上継続(エスカレーション)させました。
  1. 「指標の抽象化」と「現場感覚の喪失」

両時期に共通する認知モデルとして、「抽象的な成功指標(Keny)を絶対視し、具体的な現実(Fact)を無視する」という傾向があります。

  • 太平洋戦争: 大本営発表に見られる「精神力」や「撃沈数(虚偽を含む)」という抽象的指標に依存し、物資の補給路(ロジスティクス)の寸断や技術的劣勢という具体的現実から目を背けました。
  • アベノミクス期: 「株価」や「円安」というマクロ経済指標(抽象的数字)を成功の証拠とし、現場での「イノベーションの停滞」や「実質賃金の低下」「貿易赤字の定着」という具体的・構造的な危機を認知の枠組みから外しました。
  1. 「空気」による意思決定(集団思考/Groupthink

社会心理学者のアーヴィング・ジャニスが提唱した「集団思考Groupthink)」が、日本の統治機構では特に「空気」という形で強く働きます。

  • 類似性のファクト: 山本七平が『「空気」の研究』で指摘した通り、日本では「論理的妥当性」よりも「その場の雰囲気を壊さないこと(同調圧力)」が優先されます。
  • 認知構造: 「円安による工場移転は長期的には国益を損なう」という異論があっても、政府・財界の「主流の空気」に反する意見は排除、あるいは自己検閲によって消されます。これは、開戦直前に「日米の国力差」を冷静に分析した「総力戦研究所」の報告が無視された認知構造と酷似しています。
  1. 学習の欠如:シングルループ学習の罠

認知科学には「シングルループ学習(既存の枠組み内での改善)」と「ダブルループ学習(前提そのものを疑う学習)」があります。

  • 共通点: 太平洋戦争もアベノミクスも、「一度決めた方針をどう精度良く実行するか」というシングルループには長けていますが、「そもそもこの方針(戦争継続/円安誘導)は正しいのか?」というダブルループ学習が機能しにくい認知モデルを持っています。

結論

類似性は、以下の日本型組織特有の認知バイアスが時を超えて再現されていることを示唆しています。

  1. 経路依存性(Path Dependency): 過去の成功や決定に縛られ、進路変更ができない。
  2. 文脈依存的判断: 普遍的な真理や長期的な科学的予測よりも、その時々の政治的・人間関係的な「空気」で決まる。
  3. 情報のフィルタリング: 都合の悪いデータ(技術力低下、補給不足)を認知から除外する。

 

つまり、「失敗の本質」を、推論エンジンの問題を指摘した本として、解読できていれば、アベノミクスの失敗は起きなかったと言えます。

前回提示した「ケーススタディとして読むか、ケースメソッドとして読むかの違い」を再度引用します。

  • ケーススタディ(Case Study)としての読まれ方: 客観的な「事例研究」として消費することです。
    • 論理構造: 帰納的。過去のデータとして「こう間違えた」という知識を蓄積します。
    • 位置付け: 読者は「観察者(安全圏)」に留まります。自分の現在の前提を壊す必要がないため、シングルループ学習に収まり、「知識が増えた」という満足感で終わります。
  • ケースメソッド(Case Method)としての読まれ方: 「もし自分がその場にいたらどう決断するか」という主体的なシミュレーションです。
    • 論理構造: アブダクション的。既存のセオリーが通じない極限状態で、新しい「解」をひねり出す訓練です。
    • 位置付け: 読者は「当事者」となります。自分のバイアスや判断の癖が突きつけられるため、ダブルループ学習(アンラーニング)を強制されます。

アベノミクスの失敗が繰り返された原因は、「失敗の本質」が、もっぱら、ケーススタディ(Case Study)として読まれ、ケースメソッド(Case Method)として読まれなかったことに原因があります。

ケースメソッドの「もし自分がその場にいたらどう決断するか」という主体的なシミュレーションは、反事実をあつかいます。反事実を封印すれば、ケーススタディに落ち込み、不適切な推論エンジンが間違いを繰り返します。

前石破首相は、トランプ大統領との会談のあとの記者会見で、アメリカのマスコミの「もし○○」という質問に対して、「日本の国会では、もしという議論はしないルールになっている」と答えました。つまり、日本の国会では、「反事実が封印され、不適切な推論エンジンが間違いを繰り返しています」と答えています。これは、「ダブルループ学習(前提そのものを疑う学習)」の欠如に対応しています。

アベノミクスの失敗」は、たくさんあるこの間違いのひとつになります。

 

限界国家日本(4)推論エンジン(2)

3)認知負荷

推論エンジンの理論(認知科学行動経済学)は、カーネマンの啓蒙書などで、容易に理解できます。

推論エンジン仮説は、大変強力な仮説ですが、実際には、ほとんど使われていません。

 

推論エンジン仮説が使われない理由は、推論エンジン仮説の認知負荷の大きさにあります。

 

第1回で、<2035年「日本居住サブスク」請求書>を提示しました。

政府は、<2035年「日本居住サブスク」請求書>のような資料を公開していません。

その理由の一つは、<2035年「日本居住サブスク」請求書>を作成する認知負荷がとても大きい点にあります。

2035年「日本居住サブスク」請求書>は、推論エンジン仮説を使っています。推論エンジン仮説には、確率が含まれています。確率を扱うことは、脳に大きな認知負荷をかけます。これは、大変疲れる作業なので、認知的負荷を理解した上で、推論エンジン仮説を使わない限り、<2035年「日本居住サブスク」請求書>は作れません。また、<2035年「日本居住サブスク」請求書>では、認知負荷をさげるために、AIを使っています。つまり、AIなしで、<2035年「日本居住サブスク」請求書>をつくることは困難でした。

4)推論エンジン制御仮説

AI時代には、推論エンジンの制御ができる個人、企業、国家だけが生き残ることができます(推論エンジン制御仮説)。

推論エンジン制御仮説は、仮説であって、これから、検証が進むと考えられます。

推論エンジン制御仮説は、トレンド予測とは対立します。

推論エンジン制御仮説がなりたつと考える理由は、認知負荷の小さな推論分野では、AIの性能が人間の脳の性能を越えているからです。

この説明は抽象的です。脳は、こうした抽象的な表現を理解できません。

その場合には、比喩を使うと脳を納得させることができます。

あなたは、馬車を使った運送会社を経営しています。トレンド予測では、これからも、馬車を使った運送会社は、経営可能です。しかし、ここに、自動車という馬車の競争相手が現われました。あなたは、経営戦略を変えるべきでしょうか。

今年も去年と同じ経営戦略を使う(去年の経営戦略をコピーする、過去のデータに基づくトレンド予測を使う)場合には、認知負荷は小さいです。

この経営戦略でよければ、AIに経営をまかせることが可能です。

「自動車という馬車の競争相手にあわせて、経営戦略を変える推論」の認知負荷はとても大きいです。

つまり、今年も去年と同じ経営戦略を使うという推論を封印しない限り、「自動車という馬車の競争相手にあわせて、経営戦略を変える推論」をすることができません。

これは、過去のデータと過去の経験を否定することになります。

この条件では、AIの学習は、上手く機能しません。

「過去のデータと過去の経験を否定すること」は、推論エンジンの制御のひとつです。

「過去のデータと過去の経験を否定」して、馬車と自動車の経営戦略を考えることは、認知負荷に耐えられる脳のトレーニングとして有効です。この方法は、アメリカのビジネススクールでは、ケースメソッドとして多用されています。日本で多く使われるケーススタディは、成功した経営戦略をコピーする推論(照合、パターンマッチング)か、単純にトレンドを外挿する推論(帰納)で、認知負荷の小さい方法です。ケースメソッドとケーススタディは、名前が似ていますが、推論エンジンは、まったくことなります。

「過去のデータと過去の経験を否定すること」は、ケーススタディを封印して、ケースメソッドを使うことになります。

2026年の日本社会は、構造変化の最中にあります。

構造変化の最中では、過去のデータと過去の経験は使えません。

したがって、政府の有識者会議が、ケーススタディを使っているか、ケースメソッドを使っているかをみれば、提言が(使える/使えない)を簡単に判断できます。

ここまで読んでいただいた読者には、かなり大きな認知負荷をかけているので、今回の説明はここまでです。

資料:

事例をケーススタディとして読むか、ケースメソッドとして読むかの違いは以下です。

  • ケーススタディ(Case Study)としての読まれ方: 客観的な「事例研究」として消費することです。
    • 論理構造: 帰納的。過去のデータとして「こう間違えた」という知識を蓄積します。
    • 位置付け: 読者は「観察者(安全圏)」に留まります。自分の現在の前提を壊す必要がないため、シングルループ学習に収まり、「知識が増えた」という満足感で終わります。
  • ケースメソッド(Case Method)としての読まれ方: 「もし自分がその場にいたらどう決断するか」という主体的なシミュレーションです。
    • 論理構造: アブダクション的。既存のセオリーが通じない極限状態で、新しい「解」をひねり出す訓練です。
    • 位置付け: 読者は「当事者」となります。自分のバイアスや判断の癖が突きつけられるため、ダブルループ学習(アンラーニング)を強制されます。
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