白い花は写真に写らない

今回は、「白い花は写真に写らない」理由を説明します。

 

最初にサンプルを説明します。

 

レンズは、TTA35mmf1.4を使っています。

 

写真は、全て、F1.4で撮影しています。

 

写真1は、桜です。花は、ちょっとインパクトが弱いですが、それなりにうつっています。35㎜で、丸ボケが得られるのが、このレンズのよいところです。

 

写真2は、青いアリッサムです。花は、はっきり写っています。

 

写真3は、赤いチューリップです。花びらについや水滴まで、はっきり写っています。

 

写真4は、白いスノーフレークです。白い花は、良く写っていません。

 

青や、赤では、それなりに、写っているので、この違いはレンズの性能ではないことが分かります。

 

つまり、「白い花は写真に写らない」のです。

 

その理由は、RGBの値にあると考えます。

 

完全な白のRGBは、(255,255,255)です。

 

画像の露出を平均にあわせると白の周辺のレンジは、青や赤の周辺のレンジに比べて狭くなります。

 

つまり、白い花の階調は、青や赤い花の階調より少なくなります。

 

写真5は、その説明です。

 

露光は、青い丸の中の白い花(主題)が階調を十分にとれるように、かなり暗めに設定する必要があります。

 

実際に試してみると、それをしても、「白い花は写真に写らない」ことを完全には、補正できません。

 

実は、写真4は、標準露光にー1.0EVをかけています。

 

フイルム時代の常識では、雪の風景では、プラス露光をとっていました。デジタルカメラでは、この方法では、白い部分の階調データがRAWに残りませんので、マイナス露光で撮影して、現像時に補正するのが正解です。

 

雪は、主題ではなく、背景の場合もあり、その場合には、階調データの要求水準は低くなります。

 

 

 

写真1 桜

 

写真2  アリッサム

 

写真3 チューリップ

 

写真4 スノーフレーク

 

 

写真5 スノーフレーク