地震被災地の行政対応(改訂版)

れいわ新選組山本太郎代表は、5日に能登半島地震の被災地に入ったことを報告しています。

 

これについては、賛否利用論があると思います。

 

また、被災地に入ったブロガーが、ニュースに出てきて、マスコミが現地に行くべきか否かの扱いには、統一性が見られません。

 

岸田総理大臣は、現地入りはしていませんし、石川県の馳浩知事も上空からヘリコプターで被災地を見ただけで、地上には降りなかったようです。

 

 

行政は、現地に行くべきか否かの参考になる事実を示します。

 

第1に、72時間前に、現地入りすることは、避けるべきです。

 

第2に、1896年の明治三陸地震津波の状況が今回の能登と似ているので、紹介しておきます。

津波の発生は6月15日でした。

 

6 月 16 日午前 6 に、青森県知事から東京に第一報の電報があります。

 

17日夜に、内務省では参事官 2 名を派遣します。逓信省では青森通信局の報告
により、事務官 2 名を派遣しました。

 

18日には、大規模な被害実態の報告があります。

 

関西地方で視察旅行中であった内務大臣板垣退助は、急きょ帰京し、22 日午後、夜行列車で、被災地の視察に出発し、23日朝に盛岡につきます。

 

板垣退助は人力車を乗り継いで、沿岸に向かい途中2泊(24日と25日)して、26日に宮古に到着します。スタートから、4日かかっています。

 

この対応は遅すぎると当時の新聞に痛罵されました。

 

筆者は、山本太郎代表の行動には、間違いが多いと思います。

 

しかし、一般論として、行動して間違いがあれば、後で、それを訂正して間違いを繰り返さない方が、何もしないよりも、すっと良い気がしています。

 

追記:

 

1月9日の現代ビジネスの記事には、次の用に書かれています。(筆者要約)

石川県警は被災地への支援物資の輸送の迅速化のため、1月7日から「のと里山海道」の能登方面について災害関係、緊急車両以外を通行止めにすると発表した。

 

「物見遊山のように、軽装でスマホ片手にやってくる集団がいます。朝市の焼け野原でド派手な服を着てポーズを決めて写真を撮ったり、ネット配信をしたりと、とても被災地に寄り添っている姿勢がみられない一団がいる。聞けば彼らはユーチューバーで、正月休みなので来てみたとかいうが、興味本位の態度には、非常に違和感がある」

 

1月6日朝の「現代ビジネス」記者が、金沢市内のホテルのロビーで「今から被災地の現場に行こうと準備しています」という男性3人組に会った。

「ユーチューバーなので、現場からライブ配信したり、動画をアップしてチャンネル登録を増やしたい」

というのだ。大地震をネタにYouTubeで配信して、ひと山当てようという魂胆だというのだから驚くばかりだ。

地震系ユーチューバーってのがもう存在するのですよ。孤立している集落を撮影すると、さらにいいかもしれない。アクセスがアップするような気がする。僕らにとってはチャンスなので行ってみますよ」

「ユーチューバーたちは先を競って、被災地に入ろうとしている。人気ユーチューバーがそうそうに現地に入って、再生回数を稼いでいる。100万回とか再生されているユーチューバーもいますからね。お金をかけて石川県までやってきたので、早くいかないと、再生回数がアップしない」

1月7日から災害関係、緊急車両以外を通行止めにしたという対応はあまりに遅く感じられます。

筆者は、72時間が過ぎれば、災害関係、緊急車両以外を通行止めになっているとばかり思っていました。

 

マスコミは、ユーチューバーを紹介することで、災害復旧の妨害をしています。

 

地元に人からすれば、被災現場に、政治家が来ることと、ユーチューバーが来ることの価値は全く異なります。

 

筆者は、衛星写真や航空写真、船上から飛ばずドローンでも、被災現場の情報が入手できるので、マスコミが被災現場に入る場合も、必要も最小限で十分であると考えています。

 

取材の目的が災害復旧の援助であれば、マスコミの活動にも制限があってしかるべきです。

 

衛星写真と航空写真を解析すれば、記事を書くことができます。

 

マスコミには、そのような電子地図(GIS)を読むことできる人材がいないので、記事が書けず、ユーチューバーを紹介している可能性があります。

 

マスコミの記事を読む人は、科学のリテラシーの低い人だけで、科学のリテラシーのある人は、GISのデータサイトを見ているのでしょう。

 

また、文章と写真の情報量は、マップの情報量に比べるとあまりに小さすぎます。

 

震度7も防災クロスビューで、推定分布を見れば理解が異なります。

 

防災クロスビューの推定が、正しければ、最大の被災地の輪島市の震度が一番大きかったとは言えません。

 

 

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internet.watch.impress.co.jp

 

 

 

 

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「第4章 行政の応急対応」

 

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