ボケ量を推定するために、被写界深度（DOF）を比較してみます.。
次のMFTの中望遠を比較しています。
45mm付近で、F1.2とF1.7（or F1.8）のDOF差は、あまり大きくない。
60mmF2.8は、1mのDOFは、その中間のDOFになる。
56mmF1.4は、1mのDOFは、45㎜1.2より小さくなる。
F値より画角の方がDOFに効いている。
マクロレンズ以外では、LUMIX G 42.5mm F1.7の最短距離0.31mは優秀です。
DOFだけ考えれば、LEICA DG NOCTICRON 42.5mm F1.2より、シグマ 56mm F1.4 DC DNの方が小さい。もちろん、色のり、ボケの質など、別の問題はあります。
余談ですが、ソニーのＥマウントのAPS-Cカメラの推奨レンズリストを作成している人がいて、ズームレンズを越えた画質はベストなレンズに16mmF1.4、30mmF1.4、56mmF1.4の3本を選んでいました。つまり、42mmから69mmの中望遠では、56mmF1.4がベストで、競合相手はありません。レンズの選択の幅は、MFTより少ないです。
75mm F1.8の1mのDOF(19.2mm)より、ズームレンズの100mmF2.8noDOS（16.8mm）の方が小さいです。
しかし、画角が変われば、構図が変わってしまう。
他ではみたことのない写真が撮れるという点は、75mm F1.8は比べるもののないレンズと書いたのですが、よりDOFの浅いSAMYANG MF 85mm F1.4 MK2というフルサイズセンサー用のレンズにMFTマウントがあるようです。
このレンズは、ePHOTOzineが、フルマニュアルレンズという以外に弱点の無い優れた中望遠レンズと高く評価しています。
現在は、品切れになっています。サンプルを見る限り、AFにこだわらないのであれば、85mm F1.4 MK2で十分すぎると思われます。
価格は、品切れになって、上昇傾向にあります。
SAMYANGは、AF 50mm F1.4 IIというAFレンズも出しているので、そのうちAF版がでるかもしれません。
最近のSAMYANGのレンズの評価は日本のメーカーのレンズを越えています。
もうひとつ、KamLan KL 70mm F1.1（APS-C用）も見つけました。
KamLanは、 個性的な50mm F1.1 ver.2で、知られています。
70から85㎜の中では、DOFはこれが最少です。
M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8は、305gあります。
SAMYANG MF 85mm F1.4 MK2 は画質がよいですが547.5gあります。KamLan KL 70mm F1.1は、776gあります。
スペックと価格の差が小さいので、定評のあるSAMYANGが良いと思われます。
とはいえ、70から85㎜は激戦区になってきました。
検討リスト
LUMIX G 42.5mm F1.7 最短距離 0.31m
LEICA DG NOCTICRON 42.5mm F1.2 最短距離 0.5m
M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8 最短距離 0.5m
M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 最短距離 0.5m
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro 最短距離 0.19m
M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 最短距離 0.84m
シグマ 56mm F1.4 DC DN 最短距離 0.5m
SAMYANG MF 85mm F1.4 MK2 最短距離 1.1m
KamLan KL 70mm F1.1最短距離 0.8m
42.5mmF1.7
距離 DOF
0.31m 5.43mm
0.4m 9.04mm
1.0m 56.52mm
45mmF1.8
距離 DOF
0.5m 13.34mm
1.0m 53.37mm
42.5mmF1.2
距離 DOF
0.5m 9.96mm
1.0m 39.88m
45mmF1.2
距離 DOF
0.5m 8.89mm
1.0m 35.57mm
56mmF1.4
距離 DOF
0.5m 6.7mm
1.0m 26.79mm
60mmF2.8
距離 DOF
0.19m 1.96mm
0.4m 7.47mm
1.0m 46.69 mm
75mmF1.8
距離 DOF
0.84m 13.55mm
1.0m 19.2mm
85mm 1.4
距離 DOF
1.1m 14.07mm
70mm F1.1
距離 DOF
0.8m 8.62mm
1.0m 13.47mm
