4)続・焦点の話
今回は、めしべとおしべがおおきなキンシバイ(金糸梅、ヒペリカム)です。
花が立体的な場合には、どこに焦点を合わせるかが、課題になりますが、おしべを目標にするカメラマンが多いようです。
写真1は、自動焦点で撮影しています。
写真2は、写真1の焦点のあっている部分を示しています。
ここでは、おしべに焦点があっているので、問題はありません。
写真3も、自動焦点で撮影していますが、焦点が甘く感じられます。
写真4は、写真3の焦点のあっている部分を示しています。
明らかに、左の葉の部分に焦点があっています。
ただし、写真3も、おしべに焦点があっていない訳ではありません。
また、写真1でも、葉の部分にも焦点があっています。
こうなると、被写界深度を真面目に考えるべきということになります。
PhotoPillsに無料の解説本があります。
Depth of field tablesに、キヤノンのAPS-Cの被写界深度の表がのっています。
一般には、広角は、被写体深度が浅く、望遠は深いようにおもわれています。
しかし、24㎜と100mmのレンズで、F8、距離1mで、表をみると次のようになっていて、大差がありません。このことから、被写界深度には、レンズの焦点距離よりは、被写体との距離が大きく効いていることがわかります。
24mmF8 1m near 0.82 far 1.28
100mmF8 1m near 0.99 far 1.01
引用文献
Depth of field tables
http://www.squit.co.uk/photo/doftables.html
The Ultimate Photography Guide to Depth of Field (DoF) © PhotoPills
https://www.photopills.com/calculators/dof-table