梅の花を撮る(2022年の18)絞りの検討

絞りの検討

花の写真の撮り方のWEBでは、ボケを出すには、絞りを明るくすればよいと書いてあるものが多いですが、実際には、被写体深度を調整する必要があり、それほど簡単ではありません。今回は、望遠について、例を示します。

写真1,2,3は、54㎜の場合です。 写真1が、F4.0、写真2が、F5.6、写真3が、F8.0です。 この場合には、背景のボケの一番大きな、F4.0がベストです。

写真4,5,6は、100mmの場合です。 写真4が、F4.0、写真5が、F5.6、写真6が、F8.0です。

今度は、写真4では、まるくかこんだところがボケています。 この部分は、前景なので、ボカさないことが原則です。 そうすると、F5.6はベストです。

前景の一部をぼかしたいこともあります。

少しであれば、画像処理で、ぼかしても不自然にはなりません。

逆に、ボケてしまった場合には、元に戻すことはできません。

花の写真では、ボケの量の調整が難しいです。

写真1,2,3と、写真4,5,6は、同じ花を、カメラの位置をずらして、画角を変えて撮影しています。

写真4,5,6の方が、望遠が利いているので、圧縮効果が期待できますが、ボケの増加は、圧縮効果の増加を上回っています。

人物写真のように、顔以外は、できるだけぼかすのであれば、絞りの調整は簡単ですが、花の写真では、ぼかす部分とぼかさない部分を意識しないと、思ったような写真には、なりません。

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写真1

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写真2

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写真3

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写真4

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写真5

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写真6