今回の目的は、前回のモデルを説明するサンプルを提示することです。今回の写真は、全て、プログラムオートモードで撮影しています。そのため、絞りの値はそろっていません。写真1から写真5は、ズームの望遠端で撮影し、露光、カラーバランス補正だけをかけています。おもな、主題は、白鳥です。
写真1は、EOS KissM( 55-200mm 換算320㎜ f7.1)で撮影した白鳥です。これはキットレンズですので、ふつうは、画質について、比較することはありません。それなりに、しっかり、写っていればよいという世界です。
写真2は、EOS KissM( 18-150mm 換算240mm f7.1)で撮影した白鳥です。いわゆる便利ズームです。このレンズをキットにしたKissMも販売されていますが、単品でも販売されているので、キットレンズよりは、ましな写りを期待したいところです。さらに、望遠端が、150㎜と写真1の望遠ズームより短いので、写真1より、良くなるはずです。確かに、写真1よりは、良く写っている気がします。重さは、300gです。なお、EF-Mマウントの望遠レンズは写真1と写真2の2本だけです。
写真3は、NikonD5300(18-200mm換算300mm f5.6)で撮影した白鳥です。これも、いわゆる便利ズームです。16-80mmのレンズを購入するまでは、この便利ズームが、主な機材だった時期があります。便利ズームなので、16-80mmよりは写りが悪くなることはやむをえませんが、望遠換算300mmが使えるのは便利です。18-200mmは現在markIIが出ていますが、これは旧型です。重さは560gで、写真2のレンズの約2倍です。便利ズームではありますが、この大きさの差は、写りに影響していて、絞りは、f5.6と写真2より開いていますが、写りは、写真2を超えています。
写真4は、オリンパス PL-6( 40-150mm 換算300mm f8.0)で撮影した白鳥です。写真1から写真3のセンサーサイズは、APS-Cですが、この写真のカメラのセンサーはm43で一回り小さいです。レンズはキットレンズですが、非常によく写っています。
写真5は、フジフィルムS100FS(7-101㎜換算400mm f8.0)で撮影したカモメです。白鳥は遠くへいってしまって、撮影できなかったので、代わりに、カモメを撮影しました。このカメラは、コンデジで、レンズは交換できません。センサーサイズは2/3型で、小さいです。カメラは、2008年の10年以上前の機種で、RAWでの撮影もできません。フジフィルムとしては、レンズ交換式のカメラを出す前の時期の製品で、それなりにレンズに力が入っています。フィルター径は、67mmもあります。写りは、悪くないと思います。
以上のように、ダイナミックレンジが狭い場合には、大型センサーのカメラが写りがよいとは言えないと思います。今回の例は、望遠を使ったので、スマホは入っていませんが、広角寄りで、スマホを入れても同じようになると予想しています。ただし、レンズの差は望遠の方が大きく出るので、今回ほどわかりやすくは、ならないかもしれません。
おまけ
写真6は、フジフィルム(S100FS7-101㎜換算28mm f8.0)で撮影した逆光写真です。この写真だけ、広域端です。トーンイコライザーとトーンカーブで調整していますが、太陽の周辺もそれなりに崩れてはいません。コンデジのズームレンズであることを考えれば、かなり、強力なレンズであることがわかります。
なお、このカメラは、静止しているものはよく写りますが、動いているものには、まったく焦点があいません。ですから、今使うかと言われれば、ちょっとということになります。2000から2010年のコンデジは、1/2.3型センサーが中心でした。そのころ、このカメラのように2/3型や1/1.7型のすこし大きなセンサーが高級機に使われました。大きさの差は少しですが、ダイナミックレンジの差はそれなりにあります。