EF-Mマウントレンズの比較(1)

 

燧ヶ池を広角で撮影するために、kiss Mを取り出してきたので、KissM の手持ちのレンズを交換して、同じ風景を撮影してみました。写真毎に撮影日が異なりますので、厳密な比較には、なりませんが、レンズの特性は、わかると思います。

今回、比較をしたかったポイントは、シグマの16㎜F1.4の評価です。

このレンズは、Kiss Mでは、換算26㎜でF1.4と明るいのですが、F1.4 で使うと、被写体深度が極端に浅くなり、使いづらいです。このため、F1.4では、使いこなせていません。

風景写真は、原則絞りF8.0で、撮影していますが、今回は、絞り優先ではなく、プログラムオートモードで撮影した写真も、入っているため、絞りはF8.0に統一されていません。

写真1は、Kiss Mのキットレンズです。18-55mmの初代キットレンズがあって、15-45mmは、2代目になります。最近は、スマホの影響もあり、キットレンズの広角側の画角は、換算28mmから、換算24mmに切り替えるメーカーが増えています。ここでは、広角側の15mmで撮影していますが、初代のキットレンズに比べると、各段に進歩していて、非常に良く写ります。

写真2は、広角ズームの11-22mmで撮影しています。このレンズも、風景写真専用の画角なので、F8.0に、絞れば、良く写ります。今回は、キットレンズの画角15㎜をねらって、ズームを設定しました。結果は、16㎜で少しずれてしまいました。写真1と写真2を比べると、写真1の方が出来がよいです。広角ズームより、キットレンズの標準ズームの方がよいことになります。

写真3は、便利ズームの18-150mmで撮影しています。広角端をつかっています。写真1、写真2と比べると、若干画面があれている気もしますが、便利ズームだからといって、極端に悪い訳ではありません。

写真4は、22㎜F2.0の単焦点レンズです。明るいパンケーキレンズです。単焦点なので、価格が安いとはいえ、ズームレンズより、しっかり、写ってほしいのですが、写真1と比べて、各段に良いとはいえません。

なお、このレンズのサンプルをWEBでみたら、ひたすら、F2.0で、撮影してボケを表現していました。

写真5は、Sigmaの16mmF1.4です。硬い感じの画像になります。解像感は、相対的には、写真1よりあると思いますが、劇的に良い訳ではありません。また、色のりがよくありません。画角としては、15-45mmの標準ズーム、11-22mmの広角ズームに被ります。この写りでは、明るさが必要な場合を除いては、重い単焦点を取り出さずに、ズームレンズでよいと思われます。

写真6は、参考で、ニコンのD5100に、16-80㎜のレンズをつけています。このレンズのF値は、広角側で、F2.8、テレ端で、F4.0です。F2.8通しでありませんが、写真1のキットレンズよりは、ひとつ上のレベルのレンズです。

このレンズは、解像感が高いレンズではありません。テレ端の80㎜は、換算120㎜になるので、ぎりぎりポートレートレンズにも使えます。広角側では、風景を撮影して、テレ端側では、ポートレートを撮影できるという万能レンズです。しかし、万能にしたため尖った特性はありません。解像感は高くはありませんが、グラデーションがきれいにでるので、画像に深みが出せます。普通は、この万能レンズで十分なのですが、レンズは、大きくて重いです。D5100 は、入門用のカメラで、まだ軽いのですが、機能的に制約が多くあります。ニコンや、キャノンの場合、機能の制約が少ない機種は、高級機種で、ユーザーに高いカメラを買うように勧めます。高級機種は、価格が高いことも、障害になりますが、それより、高級機種の重量が、大きな問題です。現在、このレンズを取り出すことが少ない最大の原因は、レンズのサイズと重量です。カメラが更に、重くなると耐えられません。

まとめますと、Kiss Mの4本のレンズでは、風景を撮影するのであれば、15-45mmのキットレンズをまず、使いこなすべきと思われます。画角は、代替できないので、広角側が不足の場合には、広角ズームを使うべきです。

Sigmaのレンズが、スペックの割には、さえなかったです。その原因は、このレンズが、ソニーのEマウントに合わせて、チューニングしてあるためと考えます。

ミラーレスカメラ以前では、Sigmaは、キャノン、ニコンのマウントのレンズを発売してきました。その時の、マウント対応を見れば、最初が、キャノンで、次が、ニコンです。これから、レンズは、キャノンに合わせて、チューニングされていたことがわかります。ミラーレスになって、最初に発売されるマウントは、ソニーのEマウントなので、現在は、ソニーに合わせてチューニングしています。レンズの色のりは、RGBフィルターの特性に関係しますので、メーカーが変わると、色は少し変わってしまいます。フィルム時代であれば、カメラメーカーが異なっても、同じフィルムを入れれば、色の再現の違いはなく、マウントを変えれば、同じ写りになりました。デジタルでは、マウントの変更では対応できない、差が残っているはずです。

こう考えると、サイドパーティのレンズを使う前提で、カメラを購入するので、あれば、第1に、ソニーを選ぶべきです。

 

 

 

写真1 kiss M FE-M 15-45mm(15mm、換算24mm) F7.1 ISO100

写真2 kiss M EF-M 11-22mm(16mm、換算26mm) F8.0 ISO100

写真3 kiss M 18-150mm(18mm) F8.0 ISO100

写真4 kiss M EF-M 22mm(換算35mm) F6.5 ISO100

写真5 kiss M Simga 16mm(換算26mm) F5.0 ISO100

写真6 D5100 16-80㎜(16mm、換算24mm) F6.3 ISO100

 

 

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写真1 kiss M 15-45mm(15mm) F7.1 ISO100

 

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写真2 kiss M 11-22mm(16mm) F8.0 ISO100

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写真3 kiss M 18-150mm(18mm) F8.0 ISO100



 

 

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写真4 kiss M 22mm F6.5 ISO100

 

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写真5 kiss M Simga 16 F5.0 ISO100

 

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写真6 D5100  16-80㎜(16mm) F6.3 ISO100

 

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